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火災発生後に何をしたか? 自らの無知が招いた「保険金の支払い」に関するゴタゴタ

不動産投資の失敗例告白/大野靖弘さん_画像

昨日の第一回の続きです。

「 大野さん! 大変です! 〇〇ハイツで火事がありました! けが人や詳しい事は確認中です。また追って連絡します! 」

念願の大家になって1年2カ月が経った年末の夜、管理会社からアパートで火事が発生したという連絡が入りました。心臓のドキドキを感じながら次の連絡を待っていると、数時間後に電話が鳴りました。

「 けが人や人への被害はありませんでした! 原因は2階の人が魚を焼いた為で、火がガスホースから換気扇まで登りましたがボヤ程度です! 」

は〜。大事にならなくてよかった…。

体の力が抜けるのがわかります。まずは、人への被害がなく、ほっと胸をなでおろしました。管理会社の方は、続けて物件の状況を説明してくれました。

「 ただし、消防が放水作業を行ったため、2階の火元の部屋と1階の2部屋が水浸しで全滅です 」

「 そうですか。それは仕方ありません。ちなみに何号室ですか? 」

確認すると、つい先日、リフォームが完成し入居したばかりの2部屋でした。ボヤが起きた2階の火元の下にあったためです。

60万もかけたのに…。Cさんが選んでくれたアクセントクロスや、ネットで購入して組み立ててくれた下駄箱のことが、頭をよぎりました。


火事の原因になったガスコンロ

■ なぜか管理会社に振り込まれることになった保険金

しかし、起こってしまったことは仕方ありません。けが人が居なかったことを不幸中の幸いと捉え、前を向くことに決めました。火事が起こったショックの中、まず手を付けたのは、入居者さんへの対応です。

管理会社さんに間に入ってもらう形で、一時引越しの段取りなどを進めました。1階の2部屋の方は、入居後すぐに一時引越しをしてもらうことになり、大変な迷惑をかけてしまいました。

次にやったのは、保険会社に保険金の請求をすることです。当時の私は、保険については本を読んだことがあるくらいで、素人同然でした。

親しい代理店さんもいなかったので、1棟目も2棟目も、物件を購入した不動産会社( =管理会社さん )が代理店をしている保険にすすめられるままに加入していました。

火災保険は生命保険などと違い、実際に受け取る額は発生した損害額を段階的に区分したもので決まります。全焼してしまえば上限額まで支払われますし、半焼程度、一部の焼失であれば、それに応じた割合という形です。

当時はその仕組みもよくわかっていなかったのですが、その保険金の請求も、管理会社さんにお任せする形で進めました。

管理会社さんはそれだけでなく、リフォーム用の工事会社の選定から工事依頼までを手配してくれました。すべてが初めての事で、私はただ、報告を受けるのみでした。その中でひとつ、気になるやり取りがありました。

「 保険金の振込先は弊社でよろしいでしょうか? 」

と担当者さんに言われたのです。「 保険の加入者は自分なのに、管理会社さんに振り込むことなんてできるの? 」とは思いましたが、その時は相手の話の意図がよく理解できず、「 そんなものなのかな 」と承諾しました。


火元のキッチン

■ 500万円の保険金が、まったく残らない?

その後、何人かの知り合いの不動産関係者や大家さんに、火事が起きたことを話してみました。すると、皆さん揃って、「 けが人が居なくて本当に良かったですね 」と言った後、ニヤリとしながらサインのような視線を送ってくることに気づきました。

火事なのに、なぜニヤリ? 最初はそのリアクションに困惑したのですが、すぐにその意味を察しました。保険契約の内容によっては、キャッシュが残ることもあります。ニヤリの表情は、「 火事は気の毒だけど、お金が増えたならよかったね 」という意味だったのです。

そして、火災から約1カ月後。消防から「 り災証明 」なるものが届きました。なるほど、火災の場合、こういった証明書が発行されるのだな、と思いつつ、保険会社へコピーを提出しました。粛々と、火災保険の処理が進んでいきます。

この間も、お金は次々に出ていきました。1階で水浸しになった2部屋の方への引っ越し費用の支払い、毎月の仮住まい費用など、全てオーナー負担です。一棟目を買ったばかりの自分だったら、用意できなかったかもしれません。

一棟目、2棟目が順調に回り始めていたタイミングで、本当に良かったです( 火事が起きたのはよくないことですが… )。それから間もなくして、管理会社から、リフォームの内容や金額についての連絡が入りました。

「 工事の金額ですが、かなり大掛かりな工事になる為、総額で500万円程かかります。水に漬かった3部屋は、内部の壁などを全てスケルトンにし、断熱材も入れ替える必要があります。保険金は全く残りません 」

保険金が、全く残らない??

通常のリフォーム工事なら、事前に見積りや工事内容を確認した上で、発注するのが流れだと思います。ただし、今回は急を要したため、全てを管理会社へ任せており、いくらかかったのか、詳細はわかりません。

また、私の入っていた保険は、「 損害保険金 」の他に、「 事故時諸費用保険金 」が支払われる契約になっていました。保険会社や商品によって違いはありますが、事故時諸費用保険金はだいたい損害金額の10〜30%くらい、支払われるようです。

いくら何でも、「 ぴったり同じ金額 」「 事故時諸費用も含めて全く残らない 」というのは、不自然です。

「 ちょっと待ってください! こちらも入居者の一時引っ越し等で費用負担していますし、何も残らないというのはおかしいように思います。工事費用や保険会社の書類の明細を全て見せて下さい 」

火事を出したショックもあり、意気消沈していた私ですが、このときはしっかりと自分の思いを主張しました。担当者は渋々といった感じで私の申し出を了承し、電話を切りました。



■ 感謝しつつも感じた管理会社への「 不信感 」

それから30分後、折り返しの電話が鳴りました。

「 工事会社と何とか交渉しました! 少し値引きしてもらいましたので、その分の〇〇万円は送金させていただきます! 」

それを聞いた瞬間、不信感がマックスに膨らみました。私がお願いしたのは、「 諸々の明細を見せてほしい 」ということなのに、その件については一言も触れません。見せられない理由があるのかな、と感じました。

しかし、それ以上、突っ込むのはやめました。管理会社さんも、入居者への対応、工事会社の手配等、こちらの見えない部分で沢山の苦労があったと思うからです。その点は、本当に感謝しています。

私は「 もしかしたら、本当に全く残らなかったのかもしれない。実際に工事会社へ必死に折衝し、値引きを取り付けてくれたのかもしれない」と自分を納得させて、その件は忘れることにしました。

明日の最終回へ続く…

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 大野靖弘さん

oono

□専業大家
□北海道在住
□家族は妻と娘3人

ブログ:不動産 夢の実現の日々 30才大家

■経歴

□1980年
誕生

□1987年(7才)
母を亡くす

□2002年
大学卒業後、外資系ブランドに入社

□2004年(24才)
父を亡くす

「人はいつ死ぬか分からない。その時に絶対に後悔しない人生を送らなくては」と強く感じる

未来に希望が見出せず、2度の転職を経験。会社が変わっても何も解決しないと知る

□2010年(30才)
結婚し、娘も生まれて幸せを感じながらも、100円の焼き鳥を買うのに躊躇する自分に猛烈に違和感を抱く

加藤ひろゆきさんの書籍を読み、大家になることを決意

□2011年(31才)
1棟目のアパートを購入

□2012年(32才)
2棟目のアパートを購入

年末に火事になる

□2013年
U
築古戸建を購入し、再生して高利回りで賃貸する手法で資産を増やす
U
□2017年(37才)

会社をセミリタイア、専業大家になる

□2018年(38才)
中古アパートと戸建10棟と区分1戸の合計48室を所有
家賃月収は約240万円

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