改めて自己紹介をさせてください。私は、2011年に大学を卒業して、新卒でとあるブラック企業に入社しました。入社して1年目からこの会社で定年まで働いている自分の姿が想像できず、違う生き方を模索するようになりました。
そんな中、吉川英一さんの「 一生お金に困らない個人投資家という生き方 」と「 金持ち父さん 貧乏父さん 」に出会いました。そして、不労所得が生活支出を上回れば豊かな人生を送れることを知り、投資を始めました。


最初は株式投資からスタートしました。2017年11月から不動産投資も行うようになり、それから2年9カ月後の2020年8月にFIREを達成しました。
現在の保有物件数は地方都市の物件を中心にアパート7棟、戸建て3戸の合計52室、満室家賃年収は2,400万円で返済比率は約50%です。
まだまだ駆け出しの不動産投資家ですし、コレまでの道のりすべてうまくいっているわけではありません。もちろん失敗も重ねてきました。今回は私の失敗談をいくつかお話しさせていただきます。
■ 不動産投資したい欲爆発!
私は入社1年目から、給料の7割を株式投資に回し、株の配当金で経済的自由を達成することを目標に行動しておりました。
勤続6年目に、配当所得が生活支出を上回る日はいつになるかシミュレーションしてみたところ、自分の年収では支出をかなり下げても、45歳まで働き続けなければいけないという事実に気付きました。
当時の私はブラック企業での仕事に肉体的・精神的に限界を感じており、一刻も早くここから脱出したいという気持ちでいっぱいでした。緊急脱出を目論み、転職エージェントに相談して薄給ホワイト企業で労働することも模索しておりました。
そのくらい追い詰められていたのです。。。
そんな中、転機が訪れました。2017年7月、そのころ私が主催していた投資オフ会に、東京で中古ワンルーム投資をしている方が参加され、不動産投資の話を聞くことが出来たのです。
不動産投資に関しては、書籍やオーディオブックで学んでいたものの、融資を受けることの恐怖、副業禁止という会社の縛り、難しいに決まっている等の先入観等から、自分には出来ないと思いこんでいました。
初めて実際に不動産投資をしている方のお話を直接聞けたことは、大変勉強になりました。今まで点と点で散らばっていた不動産投資の知識が、全て線で繋がったかのような感覚でした。
やはり、株式投資より不動産投資の方が経済的自由達成までの期間を短縮できると思い、私はこの時に「 不動産で経済的自由を目指す 」ことを決心しました。
■ 誰にも相談せず独学で不動産投資に猪突猛進!
その日から、ネットで物件検索する日々を過ごしました。株は買うだけで資産所得を得ることができるのに、不動産投資は購入するまで大変で面倒くさいなと感じました。
そんな中、中古ワンルーム業者の無料セミナーを受けて、数字が全く合わない物件を紹介されたり、別の業者から素人目にも明らかに高い物件を紹介されたりして、不動産投資熱が下がり始めました。
当時は、地方物件や築古物件を避けていました。そうなると消去法で都市部築浅物件になるのですが、利回りも低くなかなかキャッシュフローが出ない物件ばかりです。不動産投資は一部の人しか成功できないのではと、半分諦めかけていました。
そんな中、1棟目の物件に出会いました、名古屋市内、築11年、価格6,300万円、利回り8.6%で掲載されていたのですが、私が検索していた時期とエリアで見た中ではなかなか良い物件だと思いました。
当時、満室で内見は出来ませんでしたが、現地に赴き外観と周辺の環境を見た後に6,300万円に対して5,500万円で指値を入れました。このときは、指値が通らなかったら不動産投資は諦めるつもりでした。
本業が忙しい中、不動産投資をできる気がしなかったのです。それもあって、むしろ指値が通らなければ良いなとも思っていました。ところが、5,700万に押し戻されたものの、値引きしてもらえたのです。
600万円も値引いてくれたという衝撃が大きく、コレは買うしかないと思いました。一棟目ということもあったのか、融資もうまくいき、融資期間28年、金利2.9%のフルローンで購入することができました。
■ 予想以上にキャッシュフローが出ない
ここでまず、私は大きな失敗を犯してしまいます。1棟目の物件はとある不動産シミュレーションアプリで計算しましたが、築浅物件ということで空室率と経費率を甘く設定してしまい、いざ持ってみると予想以上にキャッシュフローが出なかったのです。
5,700万円の融資( 借金 )を受けたのにも関わらず、1年間運用して実際に受け取れたキャッシュフローは月5万円ほど。1年で入退去が3回重なったことも要因でした。
そのたびに原状回復費や各種手数料が出ていき、全然キャッシュフローが増えないと感じました。そして、返済比率の62%は不動産投資をする上で安全とはいえない水準であるということも、後になって分かりました。
今考えれば、このような物件は、高収入サラリーマン投資家が節税対策に購入したりする物件で、私のようなキャッシュフローで経済的自由を達成することを目指している人が1棟目で購入する物件ではなかったと思います。
しかし、この物件を通じて融資を受けて他人資本から家賃を受け取り元金を返済する経験を積めたことは大きかったです。返済分は資産になり、少額ですが手元にキャッシュフローを残せることに、不動産投資でFIREを目指す手応えのようなものを感じました。
そして次は利回りの高い物件を買うと決め、2棟目探しを始めたのです。その2棟目で、妻が泣き出すような出来事が起きることを、その時は予想もしませんでした・・・。