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初めて買った新築建売アパートで地獄を見た話。出会いは業者からの紹介メール【第1回】

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2022/6/27 掲載

家賃の入金がないのに、ローンの引落だけが行われる。
口座の残高が毎月毎月何十万円と減っていく。

初めて購入した収益物件で、夢に描いた不労所得どころか、預金がどんどん減っていく日々。
今回はそんな地獄のお話です。

皆さんは、新築、特に建売新築に対してどのようなイメージを持っていますか?

融資を受けやすい、新築なら入居付けしやすいといった良いイメージや、建売業者の利益が上乗せされているため割高といったネガティブなイメージもあるかと思います。

それでも、不動産投資業界において建売新築は一定の需要があります。特に、アパートローンを使って不動産投資の最初の一手として建売新築を購入されるサラリーマン投資家は非常に多いです。

私自身も、まさにその典型でした。

■ 最初は高利回り物件を狙っていた

皆さん、はじめまして!私はなっくと言います。

特に属性も高くないサラリーマンをやりながら、6年ほど前に最初の1棟を購入しました。今は関東一円に5棟35室を保有し、満室想定家賃から返済額を引いたいわゆるキャッシュフローは月100万円を超えます。

例えば、北関東の築30年前後の築古アパート( 利回り18% )、東京都区部で土地の購入から建築した新築アパート( 利回り9%超 )など、キャッシュフロー重視で幅広く購入してきました。

過去には今回の件も含めて様々な失敗を経験をしました。しかし、前向きに取り組んで来た結果、仲間に恵まれ、預金は増加( 負債額は減少 )、ここまで楽しく不動産投資の世界を渡ってくることが出来ました。

私が今回告白する失敗談は、私にとっての人生初の投資物件である関東の建売新築アパートにまつわる話です。実は当初、新築アパートを買う予定ではありませんでした。

初期の頃、勉強のためにたくさんの本を読み、いくつかのセミナーに参加した私は、自分の方向性としてインカムゲイン、キャッシュフロー重視で購入していこうと決めていたのです。

キャッシュフローを重視するためには、購入する物件は高利回りである方が有利です。そして、高利回りなら築古と方向性が決まります。私もそういう物件を一生懸命に探しました。

しかし、築年数の古い物件は融資をつけるのが困難です。それに、超高利回りのものは現金勢が素早く買っていくので、見つかるのは物足りない利回りのものばかりでした。私は早くも壁にぶつかってしまいました。

■ アパートローンを使える物件を探し始める

とはいえ、諦めるつもりはありません。次の段階として、私は当時の自分が使えた「 サラリーマン向けのアパートローン 」で購入できる物件を探し始めました。

買えなければ何も始まらないのです。アパートローンの条件に当てはまる中で、利回りの高いものを探しました。毎日、たくさんの物件情報を見るうちに、自分の相場観が磨かれていく気がしました。

割安な物件に出会うことを願いながら毎日、物件探しを続けているうちに、「 こういう物件を買えばうまくいくのではないか 」というイメージが固まってきました。

そこである時、実際に売りに出ているアパートを使って、よさそうな物件の購入後の収支シミュレーションを作成してみました。すると、非常に残念なことがわかりました。

購入時に支払う初期費用を当該物件のキャッシュフローで回収するのに3年が必要!
なけなしの預金を全額支出したら、次に購入出来るのは3年後!
そんなに時間が掛かるのか!?

本やセミナーで見聞きした先輩大家さんたちのスピード感と、まったく違って唖然としました。誰もが経験する話ですが、本やセミナーはひと昔前の経験談で、基本的にタイムラグがあります。

10年前、5年前に比べて物件価格が高騰していることは分かっていましたが、具体的にシミュレーションをしてみて、その現実にショックを受けました。

「 普通のサラリーマンが5年でキャッシュフロー100万円を達成して、セミリタイヤとか、ムリじゃん… 」

ちなみに、当時行われていたS銀行の不正融資オーバーローンを利用すれば初期費用を減らすことは出来たと思いますし、実際に提案してくる不動産会社もいましたが、私自身はリスクを感じたので利用することはありませんでした。

■ 不動産会社から届いた「 融資付きの建売新築 」の紹介メール

こんなに探しているのに、難しいなあ。築古の高利回り物件は融資を受けられそうにないし、融資を引けそうな物件は自己資金の回収に3年以上かかる。どうすればいいんだ…。

そんな状況でも私は物件探索を欠かさず、気になる物件があれば問い合わせを入れていました。そんなある日、不動産会社から「 融資付きの建売新築アパート 」を勧めるメールが届きました。

物件の概要と一緒に書かれていた融資の条件は、次のようなものでした。

種類  :アパートローン
金利  :1%台前半~中盤
融資期間:最大30年-築年数
融資額 :収益還元評価で新築の場合はオーバーローンも可(※不正ではなく銀行公認)

なんだこのお得な条件は!?
富裕層向けとか、色々と条件があるんじゃないの?
この不動産会社が嘘をついているのでは?

最初は目を疑いました。しかし、本当にこんなアパートローンがあったのです。その証拠に私はこの条件でアパートローンを引いて、実際に一棟目を購入できました。

ただし、残念ですが今はありません。先ほど本やセミナーの内容はみんな過去と言いましたが、この話も過去のものです。

少し話がそれますが、私が2棟目・3棟目を購入した際に使用した定型のローンも今は存在しません。不動産会社の人にも「 条件が明らかに良いローンはすぐなくなる。だからなくなる前に使った方が良い 」と言われました。

はい、皆さんこの言葉は要チェックです。アパートローンを利用するサラリーマン投資家の方は胸に刻み込んでください。毎日寝る前に3回復唱しましょう。

「 3年後 あると思うな アパートローン 」

すみません、大事なことを書いていませんでした。大家になることを夢見ていた私にとって、紹介された建売新築アパートと融資のセットは、神からの啓示とも思えるようなものでした。

この時点ですでに、私の心は提案されたアパートの「 購入 」へと大きく傾いていたのです。

つづく


第2話は明日の16時に公開予定です。
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※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

なっくさん

なっくさん

東京在住
中属性サラリーマン
不動産投資家

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経歴
  • □20世紀末~21世紀初頭
    中学~大学まで私立に通いお金持ちたちと交友する。
    自身は公務員の息子で、金持ちでもないがかと言って特別お金に困ることもなく過ごす。

    □2010年以降
    実家から独立し、結婚、出産、自宅の購入、妻が専業主婦となる等経ていくなかで、今まで感じたことがなかった「お金に不自由する」という感覚が強くなる

    □2014年
    投資活動開始
    例にもれず、株FX等でだいぶ溶かす。当時の記憶も溶かす。

    □2015年
    初の投資用不動産を購入
    少し都心・建売新築アパート

    □2016年
    2棟購入
    地方築古アパート
    一棟は利回り18

    □2019~2021年
    1棟を土地から新築
    都区内・利回り9%台・土地契約から竣工まで約2年を要した…

    □2022年
    レンタルスペースの運営を開始するも、半年で譲渡(損切)

    □2022年現在
    5棟35室所有
    満室家賃年収約2300万円
    単純キャッシュフロー100万円/月

    モットーは「話のネタになる苦労は、買ってでもする」です

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