皆さん、こんにちは。札幌市および札幌近郊都市と東京23区の端の方を投資エリアとしてサラリーマン大家をしている「 草レーサー大家 」と申します。
直近の不動産投資としては、小ぶりながら一つの目標としていた新築RCを無事に竣工して満室にする事ができ、ほっと一息ついている感じです。
先月、「 不動産投資の失敗例告白 」にてオーナーチェンジで購入した戸建での滞納トラブルについて紹介しましたが、今回はその続編を紹介します。前回のコラムを読んでいないという方は、ぜひご覧ください。
参照:オーナーチェンジ戸建で初月から家賃滞納。不良入居者の呆れた対応【前編】
参照:滞納5カ月。連絡を無視する不良入居者を改心させるために実行したこと【後編】
【 初月からの家賃滞納を約半年間の折衝を経て解消した物件 】
- 4LDK( 平成3年築 ) カスケードガレージ付
- 賃料 60,000円/月 表面利回り16%
- 入居者 年金暮らしのご年配夫婦( 元物件のオーナー )
■ 改心したと思われた入居者が徐々に横柄になっていく
家賃滞納だけでなく、暴言を吐く、ウソをつくなど、問題のあった入居者でしたが、高齢ということで慈悲の気持ちもあり、賃貸契約書に「 家賃未払の場合は強制執行退去 」などの厳しい覚書を付け加えた上で、継続入居を認めました。
その後の半年ほどは、さすがの入居者もおとなしくしていました。しかし、少しずつ入居者からの連絡にまたおかしな内容が混じり始めたのです。
【 追加で入居者と取り交わした覚書 】
年金支給日の関係で、家賃は2カ月に1回のペースで支払われていました。覚書を交わす際には、入金の半月遅れの状況を覚書締結後1年以内に解消するという約束も行いました。その後、家賃入金もほぼ安定し、スムーズに運営が進んでいると感じ始めたころに1本の電話が入りました。
入居者(夫)
「 家賃の振込み手数料ですが、私が支払うのはおかしいのではないですか?草レーサー大家が負担するのが筋と思うのですが 」
草レーサー大家
「 え? 賃貸借契約書に振り込み費用の負担については入居者様負担としっかり記載してあるはずです。契約は守っていただかないと・・・ 」
入居者(夫)
「 でも、草レーサー大家に家賃を支払っているので私はお客様ですよね、客商売として入居者に手数料負担はおかしいのではないですか?」
草レーサー大家
「 そのような考え方は、一般的ではないと思いますよ。法律の話をすれば、民法485条で、家賃( 弁済 )の費用については、入居者( 債務者 )が負担するものとなっています。よって振込手数料についても入居者様が支払うことが必然ですよ・・・云々・・・ 」
しかし、何度話しても平行線状態です。
このような入居者とのやり取りを不毛に感じた私は、折衷案として、家賃の振込先をゆうちょ銀行の口座にすることにしました。( 当時、同銀行間での振込手数料が無料だったため )
私からすると借入の返済口座と家賃入金口座が違うことで資金移動の手間が一つ増えますが、それより問題( もともと理不尽な要求ですが )を解決することを優先しました。
もしかしたら、この良かれと思った私の行動が、入居者の横柄な対応に拍車をかけてしまうトリガーだったのかもしれません。この経験で、私は入居者の要望を快諾しすぎることのリスクについて痛感しました。
■ 擁護して継続入居を認めた事を忘れ「 恩を仇で返す 」理不尽な要求が始まる
半月遅れて振り込まれていた2カ月に1回の家賃振込のペースは、1年間の猶予期間を過ぎても残念ながら解消されませんでした。厳密にいえば、賃貸借契約書に追加した覚書が不履行の状態です。
退去勧告、もしくは違約金を請求する選択もありましたが、遠隔自主管理のサラリーマン大家である私は継続入居のほうが、リフォーム手配・入居付営業の時間コストかからないと判断し、契約不履行状態を黙認していました。
この行為も、「 契約を守る 」という入居者の意識を低下させてしまったのかもしれません。このあたりから、段々と入居者の電話対応の言葉の中に横柄な口調が増えてきたのを覚えています。
■ まさかの理不尽なリフォーム要求が再び
そして、以前の家賃滞納トラブルの解決時に終息していたはずの「 リフォームの要求 」が復活しました。入居者は、前所有者( 不動産買取業者 )との間でリフォーム実施の約束があったと主張していますが、それが事実でないことは確認済みです。
入居者(夫)
「 もう何年も家賃を払っているのに、いつになったら家を売った時に約束した内装・外壁をきれいにするというリフォームの約束を守ってくれるんだ?家賃ばかり請求して、お前は詐欺師か?」
草レーサー大家
「 強制執行退去をこちらの善意で取り下げた時に、しっかりご説明して入居者様もご納得されたはずです。そのような契約や約束がないことは前所有者に確認しました。その件についても説明しているはずですよ 」
入居者(夫)
「 あぁ~!(怒)なに言ってんだ、オメェ~!約束は守れよ 」
草レーサー大家
「 ちょっと待ってくださいよ。なんですかその脅しのような口調は 」
入居者(夫)
「 オメェ、バカにしてるのか?さっさと直せって言ってんだよ!」
草レーサー大家
「 少し冷静に話せますか?どうしても入居者様が家を売った前所有者( 買取業者 )との約束があると主張するのであれば、それは私とではなく前所有者の間のトラブルです。当方にクレームを入れられるのは矛先が違いますよ 」
入居者(夫)
「 お前らグルになってだまそうとしてるだろ!?」
草レーサー大家
「 そこまで言われるのは心外です。それであれば入居者様が直接、当初に家をお売りになった前所有者に事実関係を確認してください。そうすればグルになって嘘をついていない事が解るはずですよね?」
入居者(夫)
「 前所有者とはトラブルなんてない!なぜ私の方から連絡を取る必要があるのか?確認はお前がするのが筋だろう!」
草レーサー大家
「 いや、ですから・・・・、もう何度も・・・直接前所有者に確認して、そんな約束はしていないという返事をいただいたとお伝えしていますよね・・・ 」
入居者(夫)
「 ごちゃごちゃうるせ~なぁ~!あんたがリフォームしてくれないなら、こちらで勝手に修繕して、その費用分は家賃支払から勝手に差し引かせてもらうからな!」
草レーサー大家
「 何を言ってるんですか???そんな勝手な対応は認められませんよ 」
ガチャ!
プー
プー
プー
今回も一方的に電話を切られてしまいました。
その後も繰り返し電話をするも、感情的に罵声を浴びせられ、電話を一方的に切られてしまうことが続きました。最終的にはお決まりの電話に出ない戦法。そして音信不通状態に・・・。
しかし、落ち込んでばかりはいられません。解決へ向けて、こちらも次なる作戦を開始する必要があります。まずは電話をやめて、手紙を送付する対応に切り替えることにしました。
明日の後編に続く