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滞納されたらキッパリ損切り。夜逃げした外国人から学ぶこと【後編】

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2023/6/8 掲載

■ 荒れた部屋の復旧

汚れたキッチンを眺めて溜息をついている暇はありません。ヨニゲルが退去( 正確には夜逃げ )した戸建を一通り調べたら、早速リフォームの準備にとりかかります。

まずリフォーム前に、すべての部屋と屋根裏を燻煙殺虫( バルサン )。開けっぱなしの窓から無断侵入した虫たちには、退去していただきます。無慈悲ですが、彼らは家賃を払えないので仕方ありません。

クッションフロアは、全部屋で張替えです。今回は、地元の職人さんに外注しました。最近はクロスやCFのようなカンタンだけど時間のかかる作業は、できるだけ自分でやらないようにしています。清掃も同様で、時間がかかる割にコストの安い作業は外注します。

トイレの壁に空いていた穴の修理と、鍵の交換だけは自分でやりました。あと、250平米の庭の草がボーボーだったので、マキタの草刈機を久しぶりに動かしました。初めて草刈りをした頃は楽しかったのですが、一度やり方を覚えてしまうと面倒なだけです。

外が暑いし時間もかかるし途中で飽きたので、ジモティー募集した掃除屋さんに外注にしちゃいました。

■ 保証会社の大切さ

今回は、保証会社にすごく助けられました。残置物を無償で処分してくれたのは、ホントに神です! 庭に大量の粗大ゴミもあったので、業者に依頼したら30万円はかかると思います。

あと、退去までの手続きを法的に問題ないよう進めていただけたのも、ありがたかったです。「 滞納賃料 」「 期解約違約金 」「 リフォーム費用( 上限あり )」を補償していただいたおかげで、被害は最小限で済みました。

大家が少ない敷金で貸せるのも、入居者が初期費用を抑えて借りられるのも、保証会社のおかげです。日本の空き家再生業を支える、社会貢献度の大きいビジネスだと思います。

■ 滞納・夜逃げ、今後の対策

ヨニゲルの件を振り返ります。差別思想はないつもりですが、外国人はやっぱりトラブルが多いです。ボクの物件でも、漏水・滞納・踏み倒しの8割以上は外国人です。( 先日も入居3ヶ月のブラジル人が、短期解約金を踏み倒して突然帰国しました )

文化や思想の違いもあると思いますが、『 いざとなれば自国に逃げる 』という最終手段があるので、不法行為に対してのハードルが日本人より低いのでしょうか。

今回の事件を機に、外国人の方との契約では「 敷金 」をいただくことにしました。もちろん保証会社の審査が通らなければ、入居をお断りします。

あとは、賃貸借契約書に記載する『 契約解除条件 』を2つ追加しました。

①一定期間、連絡が取れなくなった場合
②賃料引き落としの手続きをせずに、放置した場合

この条件に当てはまる場合は、一方的に大家から契約解除できるというものです。法律的には気休めかもしれませんが、契約書に明記することで、連絡が取れないままズルズルと事態が悪化するリスクを少しは減らせると思います。

■ 夜逃げに遭ったらキッパリ損切り

夜逃げした相手を恨んで、いつまでも追い続けるのは『 ムダ 』です。逃げる覚悟を決めている人間から合法的にお金を取るのは、かなり困難です。時間もお金もかかるし、なにより精神的なストレスが溜まります。

ボクは、もし夜逃げに遭ってしまったら、キッパリと諦めて次に進むことにしています。「 それじゃ、逃げ得じゃないか! 」と思うかもしれませんが、彼らにはこの先、「 信用 」を失った者を待ち受ける過酷な人生が待っています。

おそらくそれは、踏み倒した家賃の何倍もの損失になるはずです。

■ ヨニゲルの行方

『 夜逃げ 』は悪いことです。賃料を踏み倒すので、大家や保証会社に損害を与えます。外国人なら、自国の仲間の信用を落とします。でも、ヨニゲルにも、夜逃げするだけの事情があったと思うのです。

彼の母国スリランカは、主軸の観光業が新型コロナの影響で大ダメージを受けました。自国への輸出ビジネスも、想定外の影響を受けたはずです。

異国の地で働き先も見つけられず、貯金が減り続ける。
ついには、家賃も光熱費すらも払えなくなる・・・。

そんな絶望的な1年半を過ごしていたであろう彼の心情を考えるだけで、息が苦しくなります。

今回は残念な結果でしたが、いつか再起して、日本に利益をもたらしてくれるパートナーとして戻ってきてもらいたい。そんな淡い期待を持ちながら、これからも懲りずに貸し家業を続けていこうと思います。


ヨニゲルの過ごした部屋

■ 『 失敗 』はチャレンジした証

サラリーマンをしていると、「 失敗は悪いこと 」という意識を持ってしまいます。でも、「 失敗 」は、いまの自分の能力を超えたチャレンジをした証です。

たとえばスキー場では、緩い初心者コースだけで滑れば、転びませんが上達もしません。上手くなる人ほど、自分のレベルを超えたコースにチャレンジし、派手に転んでいます。そして何度でも立ち上がり、急斜面でもカッコ良く滑れるようになっていくのです。

サラリーマンは、ビジネスの世界では「 初心者コース 」です。会社に言われたとおり働けば、お金を失うような失敗はしませんが、大した経験も積めず成長もできません。中級・上級コースである「 副業 」「 独立 」をすることで、いまの限界を超えた成長ができるのです。

ボクがヨニゲルを憎みきれないのは、彼が「 挑戦者 」だからです。母国を離れて自分のビジネスをするのは、相当な勇気と覚悟がいるはずです。

ヨニゲルは「 独立 」「 海外移住 」と多くの人が真似できない最大級のチャレンジをした結果、ド派手に転びました。そんな彼を見て、読者のみなさんはどう思いますか?

ボクは、ヨニゲルの『 失敗を恐れず、行動した精神 』をリスペクトしたいと感じました。実は、ボクの『 人生で最大の失敗 』は、7年前の40歳になるまで不動産投資をやらなかったことだと思っています。

ボクはずっと初心者コースで、転ばないように生きてきたせいで、成長するチャンスを数十年も逃してしまいました。もっと早く始めていればと、本当に悔やまれます。

今回の『 夜逃げ 』はボクにとって失敗ですが、小石につまづいた程度のことです。多少の時間とお金は失いましたが、肉体的にはカスリ傷すら負っていません。

チャレンジで失敗しても、手足を切られるわけではありません。最悪でも、自己破産してフリダシに戻るだけです。でも、『 チャレンジしなかった 』という失敗は人生の時間=『 命 』を無駄にすると思います。

本当の失敗は、見えないように隠れて近づいてきます。
そして年老いた頃に、突然目の前に現れます。

転ぶことを恐れず、挑戦し続けましょう! 乗り越えた先には、成功が待っているはずです!


リフォーム中の1枚


安全DIY宣言

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※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

ソーリムウーハーさん

ソーリムウーハーさんそーりむうーはー

DIY系サラリーマン大家
埼玉県在住
宅地建物取引士
不動産管理会社勤務の妻と、「世界一の金持ち」を目指す息子(11歳)、の3人家族

プロフィールの詳細を見る

経歴
  • □1975年
    東京都練馬区に生まれる。

    □2009年
    2社の超ブラック企業(時給300円台)を経て、まともな大手IT企業に転職

    □2011年
    肉を食べるのをやめる

    □2014年
    目標だった『営業全国トップ』を達成!次の目標を『トニースタークの家みたいな豪邸を建てる!』に設定する

    お金の本を読み漁り『不動産投資』にたどり着く

    □2015年
    宅地建物取引士を取得

    □2016年
    静岡『1棟目アパート(8戸)』を購入

    □2017年
    退去修繕の見積もり額を見て絶句。やむを得ずDIYリフォームを開始

    電動工具の魅力に取り憑かれる。クリスマスイブにアパートの1部屋が火災で全焼

    □2018年
    静岡『2棟目アパート(4戸)』を購入

    □2020年
    茨城『9万円ボロ戸建』と『隣の空き地』を購入
    埼玉『崖の上の傾き戸建』『元寿司屋』を購入

    息子がガチャガチャビジネスを開始

    □2022年
    埼玉『元喫茶店』を購入

    □2024年
    6棟16室 家賃年収 960万円(満室時)

    「危険な工具を使わなくても、大工作業はできる!」ことを証明するために、『安全DIY宣言』を発信しながら、あらゆるDIYリフォームを実践中!

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