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投資対象としての「障がい者グループホーム」と「高齢者グループホーム」の比較

koziさん_画像 koziさん 第8話 著者のプロフィールを見る

2021/7/27 掲載

今回のコラムでは、グループホーム物件投資について紹介します。まずは、そもそも「 グループホームとは何か 」についてですが、グループホームには、「 認知症の高齢者 」と「 障がい者 」を対象にした2つのものがあります。

「 認知症の高齢者 」を対象としたグループの事を『 認知症対応型共同生活介護 』といい、障がい者を対象としたグループホームの事を『 共同生活援助 』といいます。

1.認知症対応型共同生活介護( 高齢者グループホーム )について

入居条件は少人数( 5人から9人 )を単位とした共同住居の形態でケアを提供。入居するには、65歳以上、要支援2または要介護1以上の認知症患者である必要があります。

認知症グループホームのケアは、認知症の人を生活の主体者としてとらえ、個々の生活を重視して、残された能力を最大限に発揮できるような環境を提供し、楽しみや潤いのある普通の生活を送ることができるように支援することを目的としています。

家庭的で落ち着いた雰囲気の中で、食事の支度や掃除、洗濯などの日常生活行為を利用者やスタッフが共同で行うことにより、認知症状が穏やかになり、安定した生活と本人の望む生活を実現できるようにします。

受けられるサービスは、介護サービス( 食事、入浴、排泄などの介助、機能訓練、通院の付き添い、安否確認、緊急時対応など )、食事サービス、生活支援サービス( 居室の掃除・洗濯・買い物など )、アクティビティ( イベントの実施、趣味や体操など )、近隣医療機関との提携などです。

そして、グループホーム事業者は、管理者として3年以上の認知症介護経験を有する専従・常勤の者1名、また、介護計画の作成担当者( 1名以上はケアマネジャーの資格が必要 )の配置が義務付けられています。

介護スタッフは、常勤換算して利用者3名に対し1名以上の配置が必要( 24時間常駐、夜間は常時1名以上 )です。医療・看護スタッフの配置は義務ではありませんが、近年需要が高まっていることから、施設によっては配置していることもあります。

そのほか、施設の代表者は、施設従業者かホームヘルパー3年以上の経験者、もしくは保健医療福祉サービス事業の経営経験のあることが求められます。

1)特別養護老人ホームとの違い

特別養護老人ホームは、認知症も含め、自立した生活ができない要介護者を受け入れている施設で、入居条件は「 要介護3以上 」で、寝たきりの方なども多いです。費用も月額5万円前後と安く、初期費用も一切かからないのがグループホームと異なります。

2)有料老人ホームとの違い

グループホームには、高齢者の介護レベルに応じた部屋割りはありません。 一方、有料老人ホームには、「 健康型 」は自立~軽度、「 住宅型 」型は自立~中度、「 介護付き 」は自立~重度といったように、介護レベルに応じた住居があるのが一般的です。

ただし、認知症の方が入居できるのは主に「 介護付き 」のみが多いです。「 健康型 」や「 住宅型 」は基本的に入居者の生活を見守る職員が常駐しているだけで、緊急の場合以外は入居者への身体的な介護や介助は行われないことがほとんどです。

3)サービス付き高齢者向け住宅との違い

サービス付き高齢者向け住宅は、特定施設入居者生活介護の指定を受けている施設を除いては、基本的に「 高齢者を契約対象とする賃貸物件 」という位置づけになります。そのため、グループホームのような施設の職員による介護は行われないのが一般的です。

認知症の方は入居できないことも多く、仮に認知症を発症していなくても、介護レベルが高い方の入居は難しいことがあります。 また、グループホームの入居対象者が原則65歳以上であるのに対し、サービス付き高齢者向け住宅は原則60歳以上から入居できる点で違いがあります。

2.共同生活援助( 障がい者グループホーム )について

障がい者グループホームの入居条件は、障害者総合支援法が定義する「 障がい者 」に該当する人になります。特に、知的障害や統合失調症などの「 精神障害 」のある人の利用が多い傾向にあります。

一方、「 身体障がい者 」の場合は、65歳未満の人、または、65歳に達する前日までに障害福祉サービスやこれに準ずるサービスを利用したことがある人に限られます。

一施設あたりの入居者は、新築の場合2名~10名、既存の場合は2名~20名まで入居することができます。グループホーム物件投資をやっているという方の大半は、この障がい者グループホーム方が多いと思います。

受けられるサービスは下記の3つの種類があります。

1)介護サービス包括型

対象となるのは身体障害、知的障害、精神障害、難病患者などの方になります。介護サービスについては当該事業所の従業者がすべて提供し、 利用者の状態に応じて介護スタッフ( 生活支援員 )を配置します。

2)外部サービス利用型

対象となるのは身体障害、知的障害、精神障害、難病患者などの方になります。介護サービス包括型とは異なり、介護サービスは、事業所が委託契約を結んだ指定居宅介護事業者が行います。介護スタッフ( 生活支援員 )の配置は必要ありません。事業所の従業者がサービスを行うこともあります。

3)日中支援型

対象となるのは常時介護を必要とする方になります。平成30年に新設された制度で、重度障がい者への支援を目的とし、夜間を含む1日を通した生活支援員または世話人の配置など、常時の支援体制を確保しつつ、必要な介護サービスを提供します。

日中支援型は1つの建物への入居を20人までとしています。さらに、緊急一時的な宿泊の場を提供する「 短期入所 」の併設が必要となります。

障がい者グループホームは、認知症グループホームと違い、スタッフは業務全体の管理を行う「 管理者 」と、入居者との面談に基づき個別支援計画の作成などを行う「 サービス管理責任者 」がいます。また、家事や健康管理、金銭管理などのサポートを行う専任スタッフ「 世話人 」、生活相談や入浴などをサポートする「 生活支援員 」がいるグループホームもあります。

3.障がい者グループと高齢者グループホームの比較



次回は、グループホーム物件投資についてのオーナーのメリット・デメリットや建物条件などについて記載します。
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※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

Koziさん

Koziさん

不動産賃貸業
IT系企業のサラリーマン
都内に妻と子供と3人暮らし

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経歴
  • □1980年
    神奈川県川崎市の武蔵小杉の地主の家に生まれる

    □1999年(19歳)
    不動産賃貸業に関わり始める

    □2002年(22歳)
    和光大学卒業

    □2004年(24歳)
    公認会計士、不動産鑑定士の試験に合格
    (他に宅地建物取引士、行政書士、賃貸経営管理士等の資格も持つ)
    IT系企業に入社

    □2008年(28歳)
    叔父の不動産を引き継ぎ2015年に法人化
    会社員を続けながら、不動産事業にも取り組む

    □2018年(38歳)
    企業主導型保育事業を開始

    □2021年
    所有物件数15棟(レジデンス、店舗、グループホーム、保育園)
    年商7億円(保育事業の収入含む)

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