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浄化槽はココに注意すべし!事前ポイントと運用後の注意点

らいおんさん_画像 らいおんさん 第12話 著者のプロフィールを見る

2022/9/22 掲載

こんにちは。
リフォーム屋さんであり、大家さんでもある らいおん大家です。

人気の築古戸建投資でよく見かける浄化槽。今回はこの浄化槽に、気をつけないとちょいと落とし穴があるよ!というのをカキカキしていこうかと思います。

結論から先に書くと、

  • ★ その浄化槽ちゃんと使えますか?
  • ★ 維持費把握できてますか?

の2本をお届けしていきます!

■ 浄化槽はほとんど生き物でできている

まず初めに浄化槽がどのように汚物を処理しているかご存知だろうか。
何か薬剤的な物が浄化槽内で発生して中和させる?
電気的な何かが発生して分解する?

ノンノンノン・・・。

おっさんが中に入ってて汚物を丁寧に分解している?
はっはっはっは・・・・・・・・・・・正解。

おっさんが中に入ってて汚物を丁寧に分解している?

まぁおっさんかどうかは定かではありませんが、浄化槽の中にいる微生物たちが流れてきた汚物をパクパク食べて有機物を無機物に変えているんですよ。そうしてしっかり浄化された水を用水路に流したり川に放流するんです。

なので、この微生物たちが死滅してしまうと汚物は分解されなくなり、浄化されなくなったり、臭いがキツくなったりします。もし入居者から “浄化槽の付近の臭いがキツくなってきた” なんて言われたら微生物たちが死滅してしまっているのかもしれません。

そして、その原因の多くはブロワーと呼ばれる浄化槽内に空気を送り込むための装置の故障によることが多いです。( ※ブロア、エアポンプとも呼ぶ )

ブロワー(ブロア、エアポンプとも呼ぶ)

微生物たちが呼吸できるようにするための空気送り込み装置なので、これが故障していると微生物たちが死滅し、汚物を分解できなくなるんですな。

これは排水処理方法が浄化槽の場合の物件には必ず置いてあります。
浄化槽の付近に。
新築、築古、アパート、戸建関係なく浄化槽とこの装置は必ずセットです。

もしどこにも見当たらなかったら異常事態なので、すぐ購入するか業者に相談することをオススメします。

■ その浄化槽ちゃんと使えますか?

ここで最初の伏線回収になりますが、浄化槽物件を購入する前にきちんと使えるかどうかを確認できるなら確認した方が良いです。ここで言う、使えるかどうか?とは先ほど述べたブロワーがあるかないかの確認ではないです。

正直、ブロワーが壊れていても微生物が死滅していてもブロワーを交換すれば良いですし、微生物たちは後から増やすことができるので死活問題までにはなりません。

ポイントは

浄化槽自体に物理的な損傷がないか?あったとしても補修できるレベルか?

です。

浄化槽の本体はFRPという強化プラスチックでできたタンクなのですが、そこに水を溜めて微生物たちが泳いでいる水槽状態になっているんです。そのタンクにひび割れや穴などが空いていると、水が漏れてしまい、微生物たちがどこかへ行ってしまいます。

タンクにひび割れや穴などが空くと、微生物たちが!

そのひび割れを補修できればまだ良いのですが、最悪の場合は交換になってしまうんです。

交換になると数万円では利かなくなり最悪100万円コース・・・。
収支計画は大幅に狂うでしょう・・・。

ただ経験上、浄化槽が補修でなんともならないレベルで損傷している物件というのはあまりなかったです。なぜなら基本的に浄化槽は地中に埋まっているので、激しい衝撃が当たるような環境にないからです。

劣化による多少のひび割れなどはありますが、「 補修不可能レベル 」になるには一定の条件があります。

それが「 地震 」と「 地盤沈下 」です。

この2つが地中に埋まっている浄化槽に一番損傷を与えるので、

  • ① 過去に大きな地震があった地域
  • ② 地盤沈下している物件( 建物基礎に大きなクラックがある )

これらが当てはまる場合は要注意です。
ただ、これだけの条件がある物件はそれ自体かなり危険度が高いので僕なら手を引きます。

どうしても気になる場合は、かなり面倒くさがられると思いますが、購入前に浄化槽業者に確認してもらいたい旨を不動産屋にお願いしてみるのが良いかもしれません。

■ その維持費、把握できてますか?

ここまでで、物件購入前に気を付けるべきポイントを綴りました。維持費のことは運用中に発生することですが、これも購入前からきちんと理解して把握しておかないと思わぬ誤算となります。

維持にお金がかかるの?と思った方もいるかもしれませんが、浄化槽は結構維持費がかかります。下水道でも下水料金がかかりますし、汲み取り式でも定期的に汲み取り業者に依頼しますよね。

浄化槽はその仕組み上、法で義務付けられた検査を定期的にしないといけないのです。
汚物を分解して浄化してから放流するという仕組みなので、本当に浄化されているか?ちゃんと設置されているか?などを1年に1回やります。

それとは別に「 保守点検 」という点検もする必要があります。正常に作動するように点検したり、部品が壊れていないかを確認したり、といったチェックですね。

またまた、それとは別に清掃もする必要があります。これらを1年のうちにしないと決められた回数、もしくはそれ以上しないといけないので結構費用持っていかれます。
実際にどれぐらいかかるかというと・・・


年間で約5万円です。
月換算すると5,000円弱。

ええーーーー

でかいですよね。
これを入居者負担にするのか大家負担にするのかを、事前にきちんと決めておかないと後でトラブルになりかねません。

入居者負担にするのであれば、家賃相場を調べる際に浄化槽点検費用も見込んだ相場なのか?も細かくヒアリングした方が良いかと思います。

49,000円だと思ったら実際には54,000円かかるんかい!!と入居者に思われたら長期入居が狙いにくくなるでしょうし、万が一ゴリ押しされて大家負担となってしまったら、家賃の1割が飛んでいく大事件です。

入居募集の際に浄化槽費用が入居者負担の旨を忘れず伝える事と、万が一浄化槽を大家負担にする場合のケースも考えて予め家賃設置をしておくと、事故る確率はグンと下げられますな。

これは不動産投資に限らずですが、データ上の数字はきちんと紐解いていかないと思わぬ誤算を招きやすいです。

表面だけの数字を鵜呑みにするのではなく、誰に聞いた数字なのか?どこで聞いた数字なのか?何人に聞いたのか?カウントする条件は何だったのか?を理解しておく必要があります。

家賃相場もそうです。
それは管理費含めての数字なのか?駐車場代は?ケーブルテレビ代は?などなど・・・。

気をつけようね★

※自戒も込めて


最後に一句。

浄化槽 維持費、ひび割れ 見落としそう

浄化槽 維持費、ヒビ割れ 見落としそう(らいおん)

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※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

らいおんさん

らいおんさんらいおん

リフォーム会社経営
趣味はサーフィン

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経歴
  • □1990年
    岐阜県で生まれる

    □2013年
    大手リフォーム会社に入社

    □2014年
    転職して現在の会社に

    □2015年
    空き家再生事業を担当

    □2016年~2017年
    ひたすら現場に追われ記憶がない

    □2018年
    初不動産購入

    □2019年
    大家デビュー
    Twitterをらいおん大家とは別名義で始める
    2軒目購入

    □2020年
    3軒目購入

    □2021年
    らいおん大家としてTwitterを再度始める
    0円で空き家を贈与してもらう
    Voicyパーソナリティとしてラジオ配信を始める

    □2023年
    サラリーマンを卒業してリフォーム会社を経営
    大家業、情報発信と三足のわらじで全力疾走

    □2024年
    古民家を活用した寺子屋を開校するため準備中・・・

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