繁忙期の3か月間で横浜全空アパートを満室にすることが出来てほっとしています。全力を尽くすつもりでしたが、心の中では「 満室にならなくても仕方ないかな・・・ 」と弱気になっていました。
しかし、行動を続けていたら、最終的にキャンセル待ちの申し込みまで入りました。これは自信になりました。こちらの話もいつかまとめたいと思います。
ところで、最近、お会いする方に「 自宅はどうなったの?」と聞かれることが多いです。なぜこんなプライベートな事を聞く人が多いのかなと思ったのですが、よく考えたら自分でコラムに書いていましたw
参照:横浜兼業大家のマイホーム探し2021年版。賃貸併用住宅はメリットも多いが課題も多い
今回は前回に引き続き、自宅探しを通じて気が付いたことを書きたいと思います。
■ 中古戸建の出物が減る中での物件探しは大変
昨年は、中古戸建の新規登録数は減っている中、価格も上がり、成約件数は増えていたそうです。
首都圏不動産流通市場の動向( 2021年 )公益財団法人東日本不動産流通機構 より
http://www.reins.or.jp/pdf/trend/sf/sf_2021.pdf
物件を探すのが大変でした。
1. 建蔽率オーバーの戸建て
物件探しを続けて不動産業者とコミュニケーションを取っていると、現在の売り出し価格よりも1,000万円以上下がる可能性がある物件を紹介してくれました。※そんなに値下げるなら、最初から値下げして売り出し方が早く決まるような気もしますが。
理由は、増築により建蔽率がオーバーしているので住宅ローンが通らないので売主さんが弱気になっているとの事でした。
- 築25年程度
- 駅徒歩10分
- 5LDDKK
- 駐車場アリ
- 増築未登記部分16uアリ
- 建蔽率オーバー10%
- 容積率17%オーバー
面白そうという事で内覧をさせてもらいました。入口は1か所ですが2世帯居住用物件となっていたのでキッチン、お風呂、トイレがそれぞれ2個ついていました。
単身者にも人気のエリアなので入口を分ける事が出来れば賃貸併用住宅を作れるな!とかシェアハウスにすると部屋数が沢山取れるなとか思いながら、内覧をしていました。
売主曰く、家族の事情で2世帯にして暮らすために広くしたい!ピアノを置きたい!と1,000万円以上のリフォーム代をかけたとの事でした。しかし、そのリフォームが原因で違法建築となり1,000万円以上の値引きをしないと売れなくなってしまった様でした。
立派な屋上もあり、ベイブリッジやみなとみらいを見る事が出来ましたが、屋上の防水が切れたようで雨漏りをしていました。
<結果>
人気エリアで都内へのアクセスも良く建物も広いので購入を検討しましたが、大幅な建蔽率オーバーになっている違法住宅に対して、住宅ローンを融資してくれる銀行を見つけることができませんでした。
ノンバンクで融資を打診すると、金利3.9%で7割融資の可能性有との回答をもらいましたが、住宅購入に手元資金を3割入れることに抵抗があります。それほど現金を入れるなら、自宅を購入するメリットが薄まると感じました。
賃貸併用住宅と同様に、建蔽率オーバーの物件は、売却する時には買主は融資付けに困るだろうなと思ったので、購入を見送りました。
2. 新駅の物件の検討!
最近新しく作られた新駅の物件も検討しました。数年後には駅直結のタワーマンションが出来る予定もあり、将来が楽しみなエリアです。目ぼしい物件があったので、検討することにしました。
- 築1年
- 駅徒歩10分
- 4LDK
- 駐車場アリ
<結果>
どんどん駅前も開発されていくので、現在購入した金額よりも高くなることが予想できます!将来的な人気エリアという事でリセールバリューは一番良いように感じました。
しかし、新駅なのでスーパーやドラッグスストア等の商業施設はありますが、文化的な施設が近隣にはほとんどないように感じました。小学生と中学生の子供を持つ親としては、子供自らが塾や様々な習い事に行きやすい環境は重要だと感じました。
もう少し子供が小さければこのエリアでも良いかなと思いましたが、今の我が家には合わないと思い見送ることにしました。
新築戸建ての仕様はどこもほぼ同じだとわかった
3. 条件を広げる
@ ヤドカリ( 土地値の中古住宅を購入してリノベ )
A 賃貸併用住宅
この2パターンを基本に物件を探していましたが、2021年の秋〜冬にかけては中古住宅の供給数がとても少なかったので、内覧できる物件自体が少なかったです。結局、物件がないので、新築や築年数が新しい物件も見に行くようになりました。
一般的に、新築は買ってすぐに中古になるので建物の値段が下落すると言われています。ワタシ自身も長らく、「 新築を買ったら損をする。負けだ!」と思っていました。
また、新築は値段が下がっておらず、当然、借金も増えるので、現在の自宅の借り入れを残したまま購入できるかについても不安を感じていました。
4. 内覧を繰り返して気がついた事
築古の収益物件の経験と今回の自宅を探す内覧を繰り返して、3つに物件を分ける事が出来ると気が付きました。
@ 売れている物件
横浜・川崎のワタシが検討しているエリアの駅徒歩10分以内、築10年、あるいは15年以内であれば新築時から物件価格の下落が少ない。
A 不人気物件
妥協をしたエリアや建物スペック、融資が付きにくい等、条件の悪い物件は築10年でも価格は大きく下落する。
※不人気エリアのバス便、供給過剰エリア、坂の上、狭小、建物瑕疵有、融資付け難有等
B 人気物件
こちらは収益物件からの経験ですが、希少性のある物件については、築年数が古くなっていても土地値以上の価格となる事を経験しています。
希少性とは、新駅開業・再開発エリア・物件の供給が少ないエリア・人気条件( 眺望良好・海近・人気施設隣接・駐車場2台・ガレージ付き・駅近・付加価値の高いリノベ )等、他に類似の物件がないという事です。
上記のようにレアな物件であれば、築年数による物件価格の下落も緩やかで、中には購入時よりも高い物件価格が付いている事もありました。
木造住宅の耐用年数は22年なので、築10年なら建物価格は半額になるはずですが、築年数と比例して下落するのではなく、人気度合に応じて突然大きな下落をするようになっている感じがしました。
建物の保証期間が新築時から10年間である事や、10年後から修繕が必要になってくることが要因として考えられますが、築15年でも物件価格が下落していない物件も多くありました。
この事から、人気物件であれば、新築や築浅を購入しても築15年以内に売却をすれば物件価格の下落が少なく、都会でも賃貸に住むよりも安くて住居費用を抑える事ができると感じました。
■ 再開発エリアの築浅物件を購入しました
色々と検討した結果、横浜の再開発エリアの築浅でほぼ新築、駅徒歩5分以内、4LDK、駐車場有の中古戸建てを新築時から少しだけ値段の下がった価格で買う事にしました。
理由1 )駅徒歩5分以内の4LDK以上のサイズの戸建ての供給が極端に少ない
駅徒歩5分以内はマンションが多く、戸建ての供給がほとんどないので戸建てを探す人からすれば希少です。10年後に売却をしたとしても築15年以内ですので売却をしやすいと思いました。
理由2 )家の広さよりも利便性重視という事で駅近
再開発の予定があるとはいえ歴史のある駅なので、飲食店、スーパー、子供の学校や習い事、銀行、文化的な施設等に徒歩で行くことが出来ます。通勤、子育て、不動産活動等を考えると駅近であることは家族全体のメリットが大きいと思います。
理由3 )住宅ローンを目一杯使いたい
今までは住居費用を抑えることイコール、借金を少なくする、安い家で上手に暮らすという事だと考えていました。しかし、いつかサラリーマンを辞めたら住宅ローンを借りられなくなると考えると、( 損をしない物件なら )多く借りておきたいと思うようになりました。
団信をつければワタシの身に何かあった時に生命保険代わりになります。無借金の駅近の築浅戸建てと収益不動産からの家賃が残されていれば、家族も何とかなるような気がします。
※心配していた住宅ローンは、元の住宅ローンを現金で一括返済して、その後に借りる事を条件に融資をしてもらえました。一時的な支払いとはいえ現金を持っていなければ借りる事が出来ずに契約を結べなかったと思います。現金大事。
新築と同じくらいピカピカでした
■ マイホーム探しについてのまとめ
自宅探しを通じて、改めて不動産について考えをまとめる事ができました。
- 不人気物件を安く仕入れても不人気物件のままであれば安く売る事になるのであまり儲からない
- 不人気物件を人気物件にすることが出来れば、高く売却することや高く賃貸に出すことが出来る
- 人気物件を作るか、人気物件で割安なものを見つける事が出来ると儲かる可能性が高い
今回は値段の下がりにくそうな築浅の中古を買うという結論になりました。最近、引っ越しが終わったところです。
早速、DIYで吊戸棚を取り付けました
今回のマイホーム選びが、我が家にとって良い選択だったと思えることを願います。ところで、「 新築住宅を買ってはいけない!」という言葉を皆さんも聞いたことがあると思います。こちらについてはそのうち、身をもって試してみたいと思います!