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大家の天敵!「雨漏り」を防ぐ鉄板屋根の立ち上がり

原田ミカオさん_画像 原田ミカオさん 第18話 著者のプロフィールを見る

2012/7/19 掲載

いつもコラムをお読みくださり、ありがとうございます。
先日の台風で、母の練馬にある元実家を改造したアパートで、雨漏りがありました。

カラー鉄板の瓦棒葺きという板金( ばんきん )による屋根です。薄い金属板を折ったり曲げたりすることを板金と言います。鉄板と言っても、厚みは0.4mm程度です。

漏った部分は、カラー鉄板の立ち上がり部分です。屋根でも防水でも、立ち上がり部分は水が漏りやすい、弱点となりやすい部分ですので、工事では要注意です。



下の写真は、上のカバーを外したところです。屋根の鉄板は5cm程度、立ち上がっていました。立ち上がりは5cmでは足りないですが、一番の問題は立ち上がった鉄板がそのまま切断されていただけで、折り返し( 水返し )が無かったことです。

これでは、台風の風で雨水が屋根の上を巻き上げられ、壁の中に入ってしまいます。5mmでも先端を折っていれば、水はそこではね返されたはずです。



仕方なく、壁と鉄板の間に、三角形状にシールをすることにしました。



瓦棒( 下に木の棒が入っていて、それに鉄板を巻いたもの )のつなぎの部分にもシールをしています。



シールが完了して、上にカバーの板を敷きます。立ち上がり部分を雨から守る役目ですが、風の強い時は無力です。



板の上に鉄板を置いています。



壁の鉄板も元に戻して、鉄板は釘で留めます。最後に釘の頭にシールして完了です。



現在のカラー鉄板は意外と長持ちします。20年経っても、サビの出ていないものも多く見受けます。ガルバリウム鋼板( アルミと亜鉛の合金でメッキ )はさらにサビにくく、屋根としても優秀です。

金属屋根は夏の暑さ、雨の音対策が必要ですが、表面の雨は風でよく走りますので、上記のような立ち上がり部分も注意が必要です。立ち上がりは最低でも10cmは取って、先端は折り返して、上がってきた水を返す仕組みをつくっておきます。


今日のまとめとして
立ち上がりには水返しを!
となります。


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プロフィール

■ 原田ミカオさん

原田ミカオさん

原田ミカオさんのブログ:
https://plaza.rakuten.co.jp/mikao/


■ 経歴

□1959年 東京都生まれ。

□1982年 東京大学建築学科卒業。

□1986年 同大学修士課程修了。
現在、東京家政学院大学生活デザイン学科教授。

□2004年から 不動産投資を開始。
現在、アパート6棟、戸建13棟、計58戸を所有。


■ 主な著書

  • 20世紀の住宅-空間構成の比較分析( 鹿島出版会 )
  • ルイス・カーンの空間構成 アクソメで読む20世紀の建築家たち
  • 1級建築士受験スーパー記憶術
  • 2級建築士受験スーパー記憶術
  • インテリアコーディネーター受験スーパー記憶術
  • 福祉住環境コーディネーター2級受験スーパー記憶術
  • 構造力学スーパー解法術
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  • マンガでわかる構造力学
  • マンガでわかる環境工学
  • ゼロからはじめる木造建築入門
  • ゼロからはじめるRC造建築入門
  • ゼロからはじめるS造建築入門
  • ゼロからはじめる建築の設備教室
  • ゼロからはじめる建築の法規入門
  • ゼロからはじめる建築の施工入門
  • ゼロからはじめる建築の構造入門
  • ゼロからはじめる建築の計画入門
  • など、ゼロからはじめるシリーズ全16冊( 以上、彰国社 )

など。

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