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バブル超えで高笑いするのは誰だ!?

原田ミカオさん_画像 第68話

「 高笑いが止まらない!ゼネコンバブル超え 」。これは、最近読んだ雑誌のタイトルです。ゼネコンが大変儲かっているようです。先日マンション現場を見せていただいた中堅ゼネコンさんも、非常に儲かっているようです。

※参照:最新マンションの現場報告〜く体、設備の新工夫〜

売り上げだけでなく、純利益率もすごいものでした。ゼネコン各社は、オリンピック関連だけではなく、オフィスビル、マンション、ショッピングモール、老人施設、物流施設、図書館など、ほぼすべての分野の建築で盛況のようです。





前回のバブルを超えているとなると、この景気がいつまで続くのだろうかと心配になってきます。不動産はそろそろ、来期はヤバイといったお話しもあちこちで聞かれます。

ミカオ個人の場合は、景気の影響をまともに受けるほどの質、量は持っていないにもかかわらず、慎重に( 臆病に )なっています。

■ ミカオが体験したバブルの盛衰

前回、1990年のバブルの頃は、設計事務所を経営していました。渋谷駅徒歩圏に事務所があり、朝から晩まで、そして次の朝まで図面を引いていました。

帰って寝る時間がなく、すきを見つけて押し入れで寝るありさま( 意外と快適 )。渋谷にある店舗デザインの現場管理では、真夜中に工事監理に出かけていくということもありました。

大きなリゾートホテルの設計までやっていて、スタッフが足りずに人を次々と雇いました。そんなバブルも、不動産貸し出しの総量規制と利上げで一気に崩れたのです。

雇った所員はひとりだけ残して解雇。事務所は渋谷から吉祥寺の小さなワンルームに移転。最後はその一人も解雇して店じまい。自宅に戻って、そこで自分ひとりの地味な仕事となりました。

そもそも設計事務所は儲かる商売ではないのですが、受注しないと仕事がない、少人数だと仕事の割り振りが難しいなど、なかなか大変でした。

調子のいいときは、人を雇うとレバレッジが効いて、イケイケとなります。しかし一旦調子が悪くなると、逆レバレッジとなってしまい、人にやめてもらうのが大変です。

一生懸命くどいて雇っておきながら、会社がやばいとなるとリストラするのは、非常につらい経験でした( 自分が悪いんですが )。この時の経験から、人をなるべく雇わずにやれる仕事がいいと思うようになりました。

■ 高笑いするゼネコン

ゼネコンはバカではありません。各社はバブル崩壊を思い出しつつ、20年間の不景気を頭の中で反芻しながら慎重に高笑いをしているのではと。

現金のストックを厚めにしておく、無理な在庫はためない、賃貸物件も所有してリスク分散する、リフォームの関連会社を大きくして新築依存から脱却を計るなどなど。

また、海外事業を長年取り組んでいるゼネコンも、数多くあります。今年内定が決まった学生の行く中堅ゼネコンでは、新卒にも海外勤務希望者を多く募集しています。メキシコ、インド、インドネシアなど。

それらの国々は、アメリカ大手銀行の成長予測では、21世紀中頃には日本を抜いてしまうそうです。昔は社員の島流し先だった所が、いまでは将来有望な若手をまず行かせる所となっているとか。

そのような国に進出している日系企業の工場や寮、ビルなどは、日本のゼネコンが請け負うことが多いそうです。鉄筋、型枠、コンクリート、鉄骨、電気、空調、水道などの各専門業者は現地業者ですが、設計施工管理は日本のゼネコンです。

品質管理、工程管理、安全管理、労務管理では、現地ゼネコンよりも日本のゼネコンの方がはるかに優秀です。

■ 就職状況は絶好調!

ミカオの勤務する大学では、女子も建築業に就職します。女子の就職先では住宅メーカー、住宅リフォーム、住宅設備などの住宅関連が多いのですが、バリバリのゼネコンに内定を決める学生も多くいます。

そもそも、ゼネコンとハウスメーカーの垣根がなくなりつつあります。大手ハウスメーカーが中堅ゼネコンを合併というニュースは、最近のものです。

以前は取ってくれなかったような一流ゼネコンも、今年は女子大生を採用してくれています。人事のリクルーターさんも、メールや電話をよくくれます。優秀な学生を紹介してほしいと、直接アプローチしてきます。大学にもよく来てくれます。ミカオが考えたその理由をまとめてみます。

1)バブル後の20年間で従業員を減らしてきた上に、時代をリードしてきた団塊世代が一斉に退職。 建築技術者不足が深刻になる。

2)女性の採用、女性の比率がお上からも圧力を掛けられるようになった。女性の活躍度は、未だに先進国では最低レベル( 世界ランキング100位以下 )。

3)新築よりもリフォームに重点を移すようになる。住宅やマンションの住居系のリフォームは、女性、特に奥様の意見が反映される傾向にあるので、職場は女性を求めている。

4)高度成長期、築50年の建物の老朽化、建て替え、再開発が盛んになる。さらに景気循環や低金利・金余りによる建築好景気が重なる。


設計も施工管理も不足しているようです。この建築技術者不足は、景気に関係無く当分は続くのではないでしょうか。就職戦線は建築学生有利に運びそうです。

ここ20年は若者が面白くない思いをしてきたと思います。上に重たい団塊層があったからです。その団塊世代の退場で、ようやく若者が大事にされる時代が到来しているように思えます。

今日のまとめとして
ゼネコンはバブル超えで慎重に高笑い!
でも技術者不足がかなり深刻

ともうひとつ

建築就職戦線、ただいま絶好調!
こちらは当分続きそう

となります。皆様の建築と不動産の勉強の一助になれば幸いです。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 原田ミカオさん

原田ミカオ
原田ミカオさんのブログ

■ 経歴

1959年 東京都生まれ。
1982年 東京大学建築学科卒業。
1986年 同大学修士課程修了。
現在、東京家政学院大学生活デザイン学科教授。

2004年から、不動産投資を開始。
現在、アパート5棟、戸建9棟、計51戸を所有。

■ 主な著書

・20世紀の住宅−空間構成の比較分析( 鹿島出版会 )

・ルイス・カーンの空間構成 アクソメで読む20世紀の建築家たち
・1級建築士受験スーパー記憶術
・2級建築士受験スーパー記憶術
・インテリアコーディネーター受験スーパー記憶術
・福祉住環境コーディネーター2級受験スーパー記憶術
・構造力学スーパー解法術
・建築士受験 建築法規スーパー解読術
・マンガでわかる構造力学
・マンガでわかる環境工学
・ゼロからはじめる木造建築入門
・ゼロからはじめるRC造建築入門
・ゼロからはじめるS造建築入門
・ゼロからはじめる建築の設備教室
・ゼロからはじめる建築の法規入門
・ゼロからはじめる建築の施工入門
・ゼロからはじめる建築の構造入門
・ゼロからはじめる建築の計画入門
などゼロからはじめるシリーズ全14冊
( 以上、彰国社 )
など。


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