• 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集
  • 収益物件 売却査定

7,732アクセス

末期がんの投資友達からのメッセージ

原田ミカオさん_画像 第92話

健美家不動産投資コラム

みなさん、こんにちは!3回の心停止から回復して、体調も普通に戻りつつあるミカオです。

2019年は小さな戸建を2棟買い、勤めている大学にもフルに通えるようになり、リフォームも毎月のように行い、本は 「 ゼロからはじめる建築の[ 法規 ]入門 」の改訂版を出しました。



その他、新刊1冊分の原稿を書き、ただ今「 ゼロからはじめる[ 木造建築 ]入門 」の改訂版の作業中で、さらに学生の補講用にユーチューブもこの春に始めてと、あれやこれやとやってきました。



体調はまだまだ油断ならないので、塩分量、睡眠時間、運動には気を遣う毎日です。やはり健康が第一で、健康を害すると何もできません。

無理して睡眠時間を削って頑張っても、死んだら仕舞いです。みなさんも年齢がある程度いったら、適度に頑張ることをお勧めします。

■ 石川臨太朗さん(toms2121さん)逝去に思う

有名なバリュー投資家で不動産投資家の石川臨太郎さんが、令和の声を聴く前に亡くなられました。享年65。

彼は病気になってサラリーマンを早くに引退し、不動産で最低限の生活費を稼ぎながら、バリュー株投資で財を成しました。

彼の下記のブログは、2019年2月1日で止まっています。癌の痛みや抗がん剤の副作用と戦いながら、病室でトレードしている様がつづられています。

『 減らないお財布を持ってフィナンシャル・インディペンデンスをめざす仲間のコミュニティー 』



下記の投資本も出しています。最後の本は死後に出版されたものです。

『 年収300万円の私を月収300万円の私に変えた投資戦略 』( パンローリング )



『 マンガ 不動産投資入門の入門 』( パンローリング )



『 副業はサラリーマン 』( 東洋経済新報社 )



『 資産を作るための株式投資 資産を遺すための株式投資 』( パンローリング )



楽天ブログの立ち上げ期がちょうど一緒だったため、東京駅の地下で飲んだり、新宿の高層ビル街でお話ししたり、飯田橋の不動産勉強会でご一緒したり、何度か直接お会いしています。15年間のお付き合いでした。本当に残念です。

■ 石川臨太朗(toms2121)さんからのメッセージ

去年の11月27日に、突然、ブログのコメント欄に石川さんからメッセージが入りました。オープンにしているブログのコメント欄なので引用してもいいだろうと思い、また健美家コラムの読者さんにも投資を考える上で参考になると考え、ここで紹介します。

( 以下、枠内は彼からのメールや本からの引用。内容は原文のまま、文章は何行か省略したものあり )


ご無沙汰しています。ミカオさんも死のリスクを乗り越えられたようですが、私も糖尿が悪化して、発見が遅れたすい臓がんが肝臓に転移して余命2か月から頑張って1年という告知を11月16日に受けました。

これから貯めたお金を有効に使おうと思ったら余命を宣告されて、お金を使いきれない危険にぶち当たってしまいました。

本当に愛する家族に、自分の遺産を残すためにも、いろいろなリスクがあることを知って、ブログのほうは気力があるとき、死を前に急いでやったことなどを書いていきたいと思っています。

お互いに死を意識しながらも、出来るだけ長く、充実して実りある一日一日を少しでも長く生きていれるように頑張りましょう。

何が起きるか分からない人生ですが、それでも一日でも長く生きる価値は十分にあると考えてご挨拶をさせていただきました<(_ _)> ( 2018.11.27 07:05:16 )。


「 これから貯めたお金を有効に使おうと思ったら余命を宣告されて 」というところがつらいです。石川さんはお子さんがなく、奥さんとふたりで暮らされていました。彼はよく年金だけでは足りないので準備してと、10年以上前からサラリーマンたちに訴えていました。


抗がん剤の副作用で、31日も入院し20日にやっと退院できました。

筋力が10日で2分の1になるので、8分の1まで落ちた筋力でズボンを脱ごうとしたら、足が与太って畳の横に倒れてしまいました。

少しずつ筋力が戻ってきました。お金、株式投資、甘い食べ物、不動産投資、本やメルマガの原稿の文書など執着していたものを、ひとつずつ断捨離して手放しています。

妻から賃貸不動産は、煩わしいから全て売ってくれ、資産管理法人も決算など面倒だから清算してくれ。部屋の本も溢れているので捨ててくれと言われ、断捨離を実行中です。

交通事故で即死したら、妻がどれほど精神的に苦痛を感じたかと思うと、余命をいただき、人生の断捨離ができたことを感謝して、毎日を大切に生きて、せめて東京オリンピック、欲張って大阪万博まで寿命を延ばせたら、うれしいと考えています。 ( 2018.12.22 21:46:11 )


ボクもICUで10日間寝たきりでいたら、起き上がれなくなり、立つこと、歩くことがこんな大変な作業だったんだと身に染みて感じました。

「 賃貸不動産は煩わしいからすべて売ってくれ 」と奥さんからいわれたということが、不動産投資家のボクには痛い所です。

石川さんは、中古ワンルームで家賃保証を付けていたのに、それでも家族は負担に思うものなのか。また彼の望みの東京オリンピック、大阪万博まで生きることは、残念ながら実現しませんでした。


私の有料メルマガを配信してくれたNPO法人に過去の著作物の著作権を貰ってもらったら、2005年ごろに出版した本に今回の経験や10年間の有料メルマガの原稿なども加えて、新刊を脱してもらえることになりました。

当然、印税はすべてNPO法人が貰いNPO法人の活動費になりますが、自分の書いてきたことが本になるのは、とてもうれしいです。

執着したものを一つずつ捨てていくつもりですが、タバコを禁煙しても、すぐに吸い始める人が多いように、執着していたものを捨てるのは難しそうです。

おいおい捨てていくつもりです。

お金と、書くことと、しゃべることが私の人参なので、65歳になって年金を満額貰うとか、生きている間は半年くらいでリバウンドしそうな優待株も買うとか、ニンジンを目の前にぶら下げながら、ゆっくりと抗がん剤治療という長い長いマラソンを続けて、少しでも長く生きていきたいと思います。

4Kテレビを買いました。NHKなどの4K放送はケーブルテレビのチューナーが27日に取り付けられるので、旅行に行けない世界の秘境や海外の美しい街並みや自然、美術品などは4K放送で楽しむつもりです。 ( 2018.12.24 07:14:37 )


上記文中の本とは、『 資産を作るための株式投資 資産を遺すための株式投資 』( パンローリング )です。副題には「 余命宣告を受けたバリュー投資家の人生最後の教え 」とあります。

病床での断捨離で、長年温めた不動産や株を死を目前にして捨てるのは、どんなにつらかったろうかと想像します。その本のp200に、以下のような文があります。

「 司法書士や税理士に聞いたのですが、夫の賃貸不動産を相続した妻は、作業負担や税金負担を嫌って、相場よりかなり安くても投げ売りする人が多いようです。70歳どころか80歳まで生きるつもりでいたので、「 70歳くらいになったら考える 」と言い続けてきましたが、死に直面して、妻の負担を考えて、まず資産管理法人を清算することにしました。 」

もしもの時に不動産や資産管理法人をどうするかは、常日頃、家族と話し合っておくべきという教訓です。


法人の株はすべて売りますが、私の持っている株は、10年間放置して持ち続けられる株にシフトして、投資額は維持する予定です。

妻は株には、全く興味が無いので、間違いなく10年はホールドすると思います。
( 以下略 )
( 2018.12.24 07:17:36 )


不動産、株のほとんどを売るけど、超長期投資としての株は奥さんが個人で保有する形としたようです。相場を見なければ、ストレスはありません。

株の乱高下した時期に、ボクの不動産は田舎の最低価格の戸建が多く、暴落の波を大して受けないといったことをブログに書いたら、次のようなコメントをもらいました。


私は香港不動産でも日本のワンルームマンションでも、高騰や暴落を経験してきました。

香港のファミリーマンションは買ってから4年間上げ続け、1月に売却し3月に売却代金を受け取ってから、売買が止まり、怒涛の円高で翌年には利益が全部飛びました。

まあ、いまはドカ上げしているようです。

日本のワンルームマンションも700万円、800万円で買った部屋が、数年で軽く2,000万円を超えましたが、バブル崩壊後に下げ続け100万円でも売れなくなりました。いまは底値からは2倍程度まで回復しています。

神田でサラリーマンをやっていた時、謄本をチェックして新規開拓をしましたが、100億円〜300億円レベルで儲けていた企業がバブル崩壊で大損をして倒産していきました。

千昌夫さんも破綻して、不動産事業を主力に世界の富豪にカウントされた麻生自動車の渡辺喜太郎も破綻して、融資した住専はすべて破綻、都市銀行も合併で生き残った者もありますが、北海道拓殖銀行のように消えてしまった都市銀行もあります。

不動産はけして無風では無いと思っています。 ( 2019.01.04 07:48:31 )


最後の数行だけでも、多くの教えに富んでいます。うまく行っていても有頂天にならない。相場の乱高下に対して不動産はけして無風ではないということを、ボクは肝に命じたいと思います。彼に会ったときに、レバレッジの危うさについて、何度も語っていたのが思い出されます。

死を前にした石川さんからのメッセージには、命の短さ、お金、奥さんの投資への理解、不動産や管理法人の始末など、考えさせられることが多くありました。

石川臨太郎さんのご冥福をお祈りいたします。

■ タワマン浸水をどうする?

話は変わります。2019年は台風水害が問題となりました。タワマンの電気が止まり、低地の高層建築の脆弱性が浮き彫りになりました。

タワマンの浸水をどのように対策するか、建築の側からボクなりに考えたことを動画にしたので、最後に添付しておきます。受水槽とポンプを地下ピットに入れている中低層の建物も多いので、参考にしてください。



健美家サイト会員登録で最新コラムやニュースをチェック!

プロフィール

■ 原田ミカオさん

原田ミカオ
原田ミカオさんのブログ

■ 経歴

1959年 東京都生まれ。
1982年 東京大学建築学科卒業。
1986年 同大学修士課程修了。
現在、東京家政学院大学生活デザイン学科教授。

2004年から、不動産投資を開始。
現在、アパート5棟、戸建9棟、計51戸を所有。

■ 主な著書

・20世紀の住宅−空間構成の比較分析( 鹿島出版会 )

・ルイス・カーンの空間構成 アクソメで読む20世紀の建築家たち
・1級建築士受験スーパー記憶術
・2級建築士受験スーパー記憶術
・インテリアコーディネーター受験スーパー記憶術
・福祉住環境コーディネーター2級受験スーパー記憶術
・構造力学スーパー解法術
・建築士受験 建築法規スーパー解読術
・マンガでわかる構造力学
・マンガでわかる環境工学
・ゼロからはじめる木造建築入門
・ゼロからはじめるRC造建築入門
・ゼロからはじめるS造建築入門
・ゼロからはじめる建築の設備教室
・ゼロからはじめる建築の法規入門
・ゼロからはじめる建築の施工入門
・ゼロからはじめる建築の構造入門
・ゼロからはじめる建築の計画入門
などゼロからはじめるシリーズ全14冊
( 以上、彰国社 )
など。


ページの
トップへ