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赤字のハワイ不動産。周囲からの熱い眼差しと寒すぎる「実質利回り」

三浦弘人さん_画像 三浦弘人さん 第16話 著者のプロフィールを見る

2018/8/11 掲載

めんそーれ!
夏休み期間という事で、全国から大家仲間の皆さんが沖縄へ遊びに来てくれます。先日は加藤ひろゆきさんファミリーの観光案内をさせてもらい、私もリフレッシュできました。

「 これからも毎年沖縄に遊びに来たいので、旅費を経費で落とせるよう収益物件を探してください 」とみなさんに言われます。社交辞令なのか、はたまた本気なのか…( 笑 )。

■ 6,000万円超のハワイコンドミニアムを購入

さて、私ごとですが昨年の夏に、ハワイ不動産を購入しました!! これまでにトータル6回訪れている憧れのハワイ。ついつい、衝動買いをしてしまったのです。

購入した物件は、築48の年コンドミニアムホテルの一室。物件概要は下記の通りです。

●所在地:ハワイ州オアフ島ホノルル( アラモアナショッピングセンターそば )
●完成:1970年(築48年)
●総戸数:1152戸
●規模/所在階:36階建/21階部分
●専有面積:51.9㎡( ラナイ5.2㎡ )
●販売価格:5○0,000ドル ( 円換算で6,000万円以上!! )

融資ですが、ハワイの銀行からは自己資金30%以上&金利4.8%という厳しい条件を提示されました。どうにかならないかとお付き合いのある金融機関に相談へ。

すると、昨年コラムで紹介した( 第6話参照 )地元銀行から、全額フルローンで元金返済不要、毎月約7万円の利息払いのみ( 金利1%前半 )の融資を調達することができました。



築年数は約50年。日本だとかなり老朽化が進んで資産価値がなくなるイメージです。しかし、ここはハワイ。価格は円換算で6,000万円以上。沖縄なら新築で海が見える最上階のルーフバルコニー付きが買えます。

ハワイ不動産の人気は、本当にスゴイと思います!!( 正直メッチャ高いと思っています…。海は沖縄に負けないエネラルドグリーンの美しさですが… )



もともと、遠隔地で目が届かない海外不動産には関心が薄かったのですが、ハワイ不動産を複数所有するオーナーの方たちとの会話で、ハワイ不動産の魅力や節税メリットが大きいという話を聞いて興味を持ちました。

何よりも、「 上昇し続ける実勢価格 」を知ったことが、購入の決め手になりました。他にもあるセールスポイントをまとめると、下記のようになります。

①築年数に関係なく不動産価格が上昇し続ける。( キャピタルゲインが狙える )
②バケーションレンタルとして運用。( 日本人スタッフによる管理 )
③バルコニーからのオーシャンビュー眺望が稀少性あり
④築47年以上の建物は販売価格の約85%近く9年で減価償却が可能
⑤通貨分散など

沖縄不動産の注目度やブランド力も高まっていますが、ハワイ不動産と聞くとやっぱり、「 夢の~ 」「 憧れの~ 」が枕詞につきますから、軍配は沖縄よりもハワイに上がるのかもしれません。

沖縄とハワイでは、11月くらいから3月まで気温差が開いてきます。年間平均気温だと那覇は21℃前後で肌寒いですが、ハワイは28℃前後ですから一年中半袖で過ごすことができます。

■ 経費で売り上げの100%以上が消えていく!!

昨年8月下旬に所有権移転を完了し、とうとうハワイ不動産のオーナーになりました! ところが、高ぶる期待とは異なり、売上はわずか。おまけに、大きな経費の請求がありました。

セールストークとは真逆の状況になっています( 涙 )。経費は一度では済まず、ハワイの管理会社から、数回にわたり請求がありました。引き渡しの時期が、夏休みのピーク期を逃してしまったことが痛かった…。

ちなみに経費の内容( 主な支出 )は、下記の通りです。

●建物管理費:14,600ドル
●固定資産税:5,200ドル
●運営会社手数料関連:38,000ドル
●チェックインフィー:2,400ドル
●リゾートフィー:3,800ドル
●保険:500ドル
●その他:3,500ドル
 合計⇒53,400ドル

ハワイも民泊の影響で価格競争になっており、ホテル運営の売上は低迷状態のようです。経費の持ち出しはずっと続き、正直「 こんなはずじゃなかった!! 」と思いました。

経費を海外送金するにも1回あたり4,000円+コレクト手数料の2,000円がかかり、これがバカにならないので、管理会社と相談して、多めに余剰金も含めて送金しておくことにしました。

これまでの稼働率から推測される年間の売上は42,500ドル。ということで、1年目の売上から経費を引いた収支は下記のようになります。

売上42,500-経費53,400-利息7,600=-18,500ドル
年間で約マイナス200万円!!

オーマイガー!

■ 減価償却費を使って節税と周囲の目

そもそも、ハワイ不動産を購入したきっかけは、富裕層が実践する減価償却費を活用した節税スキームと、毎年のように上昇し続ける物件価格に魅力を感じたことでした。

私の買った物件の場合、販売価格の85%が建物価格です。9年間でこの分を減価償却費として計上できるので、節税&ホテル売上&売却利益の3拍子揃った投資だと判断しました。

ところが、ホテル売上は見込み通りにいかなかったのは前述のとおりです。それでも、赤字と利息と減価償却による節税の目的は、達成したといえるのかもしれません。

それから、ハワイ不動産を所有してから、周りからの評価が上がりました( 笑 )。銀行担当者や大家仲間からは、「 スゴすぎます 」と言われて気分が良いですし、成功者というか社会的地位が上がったような勘違いをしたくなります( 笑 )。

飲みに行くと大家仲間の誰かが必ず、「 三浦さんはハワイに不動産を所有しているよ~ 」と冷やかす( ? )ため、お店で人気者になることもできます( 笑 )。

一時的にモテる気分になるための武器としては!? …いえいえ、安くはないですね( 涙 )。久しぶりに苦い経験をしました。

■ 利益が出ない理由と改善策

さて、改善策ですが、ハワイ通の方に相談したところ、私のように週単位のバケーションレンタルで運営する会社ではなく、「 一日単位でホテルに直接運営してもらうのが一般的だ 」とアドバイスされました。ウィークリーだと予約日数の谷間のロスが出るからです。

ホテル側は外部の運営会社に大切な客室数を取られるのを嫌がり、オーナーに高い経費を設定しているため、運営会社に実力がないとオーナー収入は上がらないこともわかりました。

ホテル運営にした場合を試算してもらうと、売上64,000ドル・経費55,000ドルになりました。実質利回りで1.62%の黒字になります。

今後は運営会社に現状をヒアリングして、どうするかを判断していきます。運営会社任せだと、自分でやるようにはいきませんが、それは仕方ありませんね。

幸い、次のステップに向かうための方法が見えてきました。不動産経験18年の私ですが、まだまだ勉強が必要なことを痛感しています。それではまた!!


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※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

三浦弘人さん

三浦弘人さんみうらひろと

□不動産賃貸業
沖縄に魅せられて移住生活26年目在住

□セミナー講師としても北海道から沖縄まで全国を飛び回る
旅館業運営の事例や軍用地購入術など全国へ情報を発信中

プロフィールの詳細を見る

経歴
  • □1966年
    東京都江戸川区生まれ。

    □1984年(18歳)
    高校卒業後は大手百貨店・商社など仕事を転々。
    バブル期に多くの成功者から儲かる仕事術を学ぶ。

    □1992年3月(25歳)
    業界最大手のかつらメーカーへ転職。
    薄毛・抜け毛の悩みに関するカウンセラーを担当。
    数多くの転職で培った経験が学歴よりも高く評価される。

    株式投資で資産が半分以下になり約300万円以上の損切りを経験。

    □1996年(29歳)
    出資したインターネット教室の運営会社が倒産。約400万円の損失。
    現物の事業を把握できる不動産投資が最適だと気づく。

    東京生活から日本最南端にある憧れの沖縄へ転勤辞令。
    人生のターニングポイントとなる。

    □2000年1月(33歳)
    沖縄に永住することを決意。未経験の不動産業界へ進出。
    大手アパートメーカーに転職。大家業を目指すきっかけになる。

    1991年完成の中古マンションを1,300万円で購入。
    4年間居住した後、収益物件にして毎月8万円の家賃収入を得る。

    □2004年4月(37歳)
    一括借上システムの基準家賃を決める審査部門へ配属。
    5,000棟以上の物件を調べ尽くした調査内容を独自で分析し「空室を出さない満室経営術」を習得。

    沖縄県名護市に土地購入。1LDK 9戸を完成。
    「サラリーマン大家」デビュー。

    □2008年1月(42歳)
    独自の理論で嘉手納飛行場を約15,000平米まで拡大。
    年間借地料は約3,200万円。時価評価額18億5千万円。

    □2012年4月(45才)
    サラリーマンを卒業しセミリタイア生活がスタート。
    家賃収入が4,300万円。手取り月130万円で大家業に専念。

    □2013年12月
    旅館業にも挑戦。
    アパートを旅館業に用途変更して民泊およびホテル業を実践。
    じゃらんの沖縄エリア「売れた宿年間大賞」第3位を2年連続受賞。

    □2017年1月(50歳)
    スイスのプライベートバンクに口座を開設。
    世界の富裕層が資産を預ける「一任運用サービス」を利用しながら新たなる投資を日々模索している。

    □2021年1月(54歳)
    人気の高い那覇新都心地区に特化したドミナント戦略へ。

    4棟68戸を所有。
    家賃収入は約7,300万円。
    (5棟49戸を資産替えで売却。売却益は1億円以上)

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