前回では沖縄でのマンション売れ行き事情をご紹介しましたが、今回は「 コンドミニアムホテル 」についてご紹介させていただきます。
■ コンドミニアムホテルって何?
ここ数年成功しているビジネスモデルで沖縄では新築、中古共に人気があるのが「 コンドミニアムホテル 」です。簡単に説明すると、リゾートホテルの一室のオーナーになり、運営会社と賃貸借契約を結び、ホテルとして貸出す形での資産運用です。
ハワイでは昔からある手法です。沖縄も日本を代表するリゾート地のひとつで、年間を通じて多くの観光客利用が見込めるため、この投資が成り立つのです。
具体的には、年間のホテル収入全体からベーシックポイントという販売価格を基準に算出した割合に応じて、売り上げの40%を年に4回に分けて受け取ることができます。
パンフレットの例では、3,310万円の1LDKを購入すると年間約166万円の収入と予測されており、利回りは約5%。約5%の表面利回りから管理費等と固定資産税を差し引くと実質3.6%程度ということでした。
■ 100%の確率で新築時より高く売れた実績
正直、それほど魅力があるスペックではありません。私もしばらくは、スルーしていました。しかし、近年販売されたコンドミニアムホテルが運営会社の予測していた年間稼働率を大幅に超え、オーナーの収入も増えていると聞き、興味を持ちました。
販売会社は年間稼働率を75%で試算した数字で利回りを5%前後で販売しているのですが、ここ数年、分譲されたコンドミニアムホテルは開業以来ずっと85%近くという高稼働を続けているといいます。
物件によっては利回りが9%近くにまで跳ね上がっているようなのです。その部屋を売却したオーナーは100%の確率で新築当初よりも高い価格で売却できたという情報も聞きました。
つまり、国内不動産でも、ハワイのようにキャピタルゲインが狙えるということです。これまで、沖縄に別荘を持ちたいと考えていた人たちにとっては、自分たちが利用しない時の維持管理費や運用方法が課題でした。
でも、この方法なら、資産を活用しながら、オーナーとして部屋を利用することも可能です。そのウワサを聞きつけた人の間で、人気はますます高まっている様子でした。
■ 見学に行って一目ぼれした物件の特徴
私も早速、現地のモデルルームに向かいました。全室オーシャンビューでお部屋も55uの1LDKと奥行2メートルのバルコニーに置かれたガーデンテーブルで海を眺めながら食事もできる滞在型のお部屋です。
家具家電付きでキッチンもあるので競合が少なく、中期から長期滞在型のホテルです。ところが、冷やかしのつもりで行ったはずが、すっかり気に入ってしまいました。
新築マンションのモデルルームを軽い気持ちで見に行ったら、テンションが上がってつい申込みしてしまった、という経験をした人もいるかもしれません。まさにそのパターンでした。
しかし、希望するお部屋の申込みは既に4名。結果的には残念ながら抽選に漏れてしまいましたが、申込みを決意した理由は以下のようなものでした。
@年間800万人の沖縄旅行者のうち半数の約400万人が訪れる美ら海水族館の正面に建つオーシャンビュー物件( 立地 )
A稀少性のあるコンドミニアムホテル( 出口戦略が固い )
B75%稼働想定と客室単価が近隣ホテルと比較し約10%低く設定。( 利回りアップの期待 )
C販売価格の構成比で建物価格が95%。( 減価償却費の計上が魅力 )
Dホテルなので課税売上物件で消費税還付も条件次第で可能
E沖縄に別荘があるよ! と自慢できる。等々
利回り最優先の方には全く興味を持てない案件かと思いますが、ある視点から見た時の物件の選び方や、投資家が欲しがるポイントを知るには参考になるのではないでしょうか。
■ 経費で沖縄に行きたい人にオススメ
ところで、地元で私が入手した情報では、読谷村という那覇市から車で約50分の場所でもコンドミニアムホテルの計画が進んでいます。2019年をめどに全54室の規模で今年の秋から販売を予定しているそうです。
近年全国の不動産投資をする大家仲間が沖縄へ遊びに来てくれる機会が多くなり、多くの方が「 沖縄に不動産を所有して、毎年沖縄旅行を経費計上できたら嬉しいので何かあったら教えてください 」とよく依頼されます。
「 民泊もやってみたいので、物件調査と運営会社開拓の情報をください 」ともよくお願いされます。そんな方には、今度から「 沖縄にはコンドミニアムホテルという選択肢もありますよ 」と紹介してみたいと思います。
