• 完全無料の健美家の売却査定で、できるだけ速く・高く売却

×

  • 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集

馴染みのない地域で新築を失敗させないための5つの教訓。宮古島で元上司から学んだこと

三浦弘人さん_画像 三浦弘人さん 第41話 著者のプロフィールを見る

2023/4/22 掲載

こんにちは。三浦弘人です。4月は桜の開花の様子や新社会人の入社式の様子をテレビで多く見ました。今年は多くの企業が新入社員の初任給アップを発表したようです。

「 期待の表れ 」「 物価高の中で素直にうれしい 」「 モチベーションにもつながる 」など、新入社員のインタビューでのコメントもさまざまです。未来に希望が持てる時代になってほしいですね。

■ 宮古島に来ています

さて、私はいま、沖縄県の南西諸島に位置する宮古島に滞在中です。自宅がある沖縄本島との距離は約280キロ。透明度の高い海が魅力で1年を通じて全国から観光客が訪れます。

東京・名古屋・大阪・福岡との交通アクセスもよく、LCCの直行便などもあります。南国の楽園でリモートワークができる時代になりました。移住を検討されている方、宮古島はいいですよ(笑)

1

先日、宮古島で不動産ビジネスを行い、成功を収めている元上司たちの物件を見学させてもらいました。今回はそれを見て感じたこと、学んだことを書かせていただきます。ネガティブな内容もありますが、参考になれば幸いです。

■ 大家歴20年以上の元上司の物件を見学

宮古島に民泊やホテル・アパートを建築する投資家は多くいます。そんな中、商業ビルを建築して利益を上げている元上司から、「 いつでも案内するからおいでよ 」と声をかけてもらい、7年ぶりに宮古島入りしました。

宮古島の街を歩くと、業界大手の商業施設やホテルが次々と進出してきていることに気づきました。街並みは沖縄本島の中心部に近い印象です。

「 みんなアパートやホテル建築ばかりやっていて、商業系が全然足りていないんだよ。だから、やるなら狙い目は商業系だぞ 」

アパートメーカーで働いていた頃お世話になった元上司は20年以上前から土地購入からのアパート経営を実践している方です。不動産投資のノウハウを教えてくれた私の師匠である彼は、6年前にセミリタイアしたそうです。

これまで何をしてきたか、ご自身の成功の決め手や失敗談のエピソードを笑い話にして教えてくれました。楽しい会話は尽きません。

■ 自分が楽しめる商業ビルを作りたかった上司

2017年にセミリタイアした上司は宮古島で土地を購入してアパートを完成させ、1部屋を自己使用しているそうです。滞在期間中は「 飲みニケーション 」で飲み屋街をはしごする日も多いといいます。

宮古島の飲み屋街は、新宿ゴールデン街のような昭和レトロな雰囲気で、夕方からは地元客でも予約を入れないと入れない状態が続いたとのこと。コロナ期間中も変わらず賑わっていたそうです。

そこで店主などから聞いたのが、「 貸店舗が足りない 」という声。具体的には「 広さ10~13坪 」の物件が不足しているとのこと。従業員2名以内でも対応できて座席数もカウンター併せて10名前後の広さです。坪当たりの賃料は1万円が基準ということでした。

■ 自分好みの商業ビルを建築

先輩は、これまた地元で食べ歩きをしながら売地情報を入手。その土地が飲食街に隣接する近隣商業地域だったことから、ビジネスでの成功を確信し、6階建17戸のテナントビルを建てました。

2

広さはヒアリングした情報をそのまま形にし、調理スペースやカウンター、トイレなどは標準タイプでオシャレなものを選択。少ない初期費用で営業を始められる募集スタイルも奏功し、大きな反響を得たそうです。

新築は特に稀少価値が高いことから着工中から申し込みが入り、満室に。著名な芸能人や独立して店を持ちたいという繁盛店で働く板前さんなど、ワクワクするオファーも多かったそうです。

私も宮古島滞在中はこのビルの居酒屋で食事をして、バーでお酒を楽しみ、最後は締めのラーメンまで、全て堪能しました。オーナーとテナントとの会話も弾み、両者の関係が良好なことが一目でわかりました。

3

■ 馴染みのない地域で新築を失敗させないための5つの教訓

先輩によれば、残念なことに宮古島で苦労している不動産投資家も多いそうです。宮古島は数年前にホテルや商業施設の建設ラッシュがありました。全国から投資家が訪れ、「 宮古島バブル 」と報道されることもあったほどです。

当時、賃貸物件が不足して、ピーク時はワンルームでも家賃が10万円をつけました。ニュースにもなったのでご存じの方も多いと思います。

宮古島バブルは投資家だけでなく、様々な販売会社や建築会社も引き寄せました。その中には、高い利回りや安い建築費用を謳う業者もありました。

あれから数年、今の宮古島には雑草が大きく伸びた未完成の工事現場がたくさんあります。人手不足と資材・建築費用の高騰で工事がスケジュール通りに進まないのです。

「 長いものだと着工してから5年近く放置されています。3~4年経つ現場もザラですよ 」

私が見ただけで5~6か所。完成するまでの金利負担を考えると気の毒でなりません・・・。先輩はそのような事例を知った上で、次の5つのポイントを決めて新築工事を進めたということでした。

①高くてもいいから約束を守ることができる建築会社を選ぶ
②納期意識がしっかり持てる会社を選ぶ
③希望内容を形にできる知識と経験を持ち合わせている会社を選ぶ
④人任せにせず細かい要望を伝えられる設計事務所を選ぶ
⑤利回りは入居テナントが納得して支払う対価の賃料を基準にする

条件にあった業者を見つけるために、島内の建築現場を回ってしっかり施工している業者に直接交渉を重ねていったそうです。

「 自分は宮古島で失敗してしまった投資家たちの行動を教訓にして、新築工事を進めたんですよ 」。お酒が入るときわどい話もどんどん出てきました。本当に学びの多い宮古島滞在となりました。

■ トライアスロンの大会を応援

別の日には、トライアスロン大会に参加した飲み仲間の応援に出かけ、沿道で声援を送りました。水泳~バイク( 自転車 )~マラソンと過酷な競技を見事完走! 盛り上がりました。

4

大家業も苦難の連続ですが、「 満室 」というゴールに向けて、がんばりましょう。そして、無事にゴールテープを切れた時には、美味しいお酒で乾杯したいですね。
無料会員登録

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

アクセスランキング

  • 今日
  • 週間
  • 月間

プロフィール

三浦弘人さん

三浦弘人さんみうらひろと

□不動産賃貸業
沖縄に魅せられて移住生活26年目在住

□セミナー講師としても北海道から沖縄まで全国を飛び回る
旅館業運営の事例や軍用地購入術など全国へ情報を発信中

プロフィールの詳細を見る

経歴
  • □1966年
    東京都江戸川区生まれ。

    □1984年(18歳)
    高校卒業後は大手百貨店・商社など仕事を転々。
    バブル期に多くの成功者から儲かる仕事術を学ぶ。

    □1992年3月(25歳)
    業界最大手のかつらメーカーへ転職。
    薄毛・抜け毛の悩みに関するカウンセラーを担当。
    数多くの転職で培った経験が学歴よりも高く評価される。

    株式投資で資産が半分以下になり約300万円以上の損切りを経験。

    □1996年(29歳)
    出資したインターネット教室の運営会社が倒産。約400万円の損失。
    現物の事業を把握できる不動産投資が最適だと気づく。

    東京生活から日本最南端にある憧れの沖縄へ転勤辞令。
    人生のターニングポイントとなる。

    □2000年1月(33歳)
    沖縄に永住することを決意。未経験の不動産業界へ進出。
    大手アパートメーカーに転職。大家業を目指すきっかけになる。

    1991年完成の中古マンションを1,300万円で購入。
    4年間居住した後、収益物件にして毎月8万円の家賃収入を得る。

    □2004年4月(37歳)
    一括借上システムの基準家賃を決める審査部門へ配属。
    5,000棟以上の物件を調べ尽くした調査内容を独自で分析し「空室を出さない満室経営術」を習得。

    沖縄県名護市に土地購入。1LDK 9戸を完成。
    「サラリーマン大家」デビュー。

    □2008年1月(42歳)
    独自の理論で嘉手納飛行場を約15,000平米まで拡大。
    年間借地料は約3,200万円。時価評価額18億5千万円。

    □2012年4月(45才)
    サラリーマンを卒業しセミリタイア生活がスタート。
    家賃収入が4,300万円。手取り月130万円で大家業に専念。

    □2013年12月
    旅館業にも挑戦。
    アパートを旅館業に用途変更して民泊およびホテル業を実践。
    じゃらんの沖縄エリア「売れた宿年間大賞」第3位を2年連続受賞。

    □2017年1月(50歳)
    スイスのプライベートバンクに口座を開設。
    世界の富裕層が資産を預ける「一任運用サービス」を利用しながら新たなる投資を日々模索している。

    □2021年1月(54歳)
    人気の高い那覇新都心地区に特化したドミナント戦略へ。

    4棟68戸を所有。
    家賃収入は約7,300万円。
    (5棟49戸を資産替えで売却。売却益は1億円以上)

閉じる

ページの
トップへ