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沖縄の外国人向け賃貸事情ー地域の特性、時代の特性からビジネスチャンスを読むー

三浦弘人さん_画像 三浦弘人さん 第7話 著者のプロフィールを見る

2017/12/3 掲載

めんそーれ!
最近、沖縄の賃貸事情に興味を持ってくれる大家さん仲間の方たちが、全国からほぼ毎月のように遊びに来てくれるようになり、とても嬉しく思っています。

もう結構経ちますが、今年の夏にも、赤鬼荘でおなじみの渡辺よしゆきさんと、ひろ*さんの呼びかけで、全国から総勢20名以上が来てくださいました。目的は、沖縄の賃貸住宅ビジネスについて学ぶためです。

これだけの人数ですと、レンタカー4~5台で移動することになります。ランチタイムでは一緒に海を眺めながら冷たいビールを飲みたいですし、海辺でバーベキューもしたいと考え、思い切って観光バスを貸し切りしようと計画しました。

「 安く利用できるバス会社知りませんか? 」と大家仲間に相談すると、彼がまさかの観光バス会社の社長でした!! 「 一肌脱ぎましょう 」と快く激安料金で商談成立です。沖縄本島を一周して不動産事情を視察するツアーを開催する規模にまでになってしまいました( 笑 )。

参加者のみなさんが沖縄の不動産はとても新鮮なことばかりだと驚かれていましたが、今回はその中のひとつである「 外国人向けの賃貸住宅 」について、簡単にご紹介します。

■ 人気は海が見えて基地まで車で近い物件

沖縄県はみなさんもご存知の通り、米軍基地が集中しています。基地はわかりやすく言うと、アメリカのひとつの街のようなものです。学校や病院、アメリカの警察や消防署、スーパーやレストランなどがあり、約52,000人の米軍関係者たちが生活しています。

基地職員として働く沖縄県民はたくさんいますし、米軍関係者に部屋を貸す日本人も多くいます。基地周辺でお部屋探しを希望する米軍基地関係者をターゲットとした物件は、戸建からマンションまでたくさんあります。

人気が高いのは、海が見えて基地まで車で近い物件です。築年数が30~40年経ってもロケーションの良い物件は家賃が下がりません。家賃30万円~40万円という物件もたくさんあります。

沖縄基地に来るまで一度も海を見たことがないという米兵さんも少なくありません。そんな彼らの好むオーシャンビューマンションの相場は、2LDKで18万円くらいです。( ただし、最近、住宅手当の改正があり、年々収益が減る傾向が見られています )。


普天間基地

■ 供給過剰気味の沖縄賃貸市場を救った民泊需要

この外人向け賃貸住宅ですが、4~5年前は供給過剰と社宅規定の見直しのせいで新築でも入居者が決まらないことも珍しくありませんでした。

当時は「 FOR RENT 」の看板や横断幕が長い間バルコニーに掲げられていて、「 外人住宅ビジネスに陰りが見えてきた 」という新聞記事も目につくような状況でした。

オーナーは公務員や医師など属性の高い人たちが多いのですが、彼らの多くが不動産経営には全くの素人で、かつ、フルローンで建築していたため、空室の間は預貯金を崩して返済を続けていくことになりました。

そんな状況は当然、長く続きません。そのため、赤字覚悟で日本人に8万~10万円で賃料を安く貸し出す家主さんもいましたし、損切での売却する人も多く見られました。そのため、当時は売り物件の広告を多く見かけました。

そんな外人住宅市場で救世主になったのが民泊ビジネスです。本土から、民泊用の物件を買いに来る投資家や業者がやってくるようになると、停滞ムードだった市場はみるみる活気づきました。

民泊というと、騒音がよく問題になりますが、沖縄の人は基地と生活を共存しているため、外国人がホームパーティーをしてクレームになることはほとんどありません。外人住宅は庭が広く、バーベキューが出来て駐車場にも余裕があるのも関係しています。

懸念は法的な部分ですが、沖縄では簡易宿所許可を取得した物件が多くを占めます。旅行会社の関係者なども注目しており、旅館としてじゃらんや楽天トラベルに掲載している方も増えています。( こうなるともう賃貸経営という範疇ではない気もしますが )。

■ 古い平屋住宅が人気で、価格も上昇中

最近のトレンドとして注目されているのが、築年数の古い1階平屋の建物をカフェやパン屋さんに用途変更して、オシャレな内装にリノベーションした店舗物件です。若い世代のオーナーも目立つようになりました。

広さは70~100㎡くらいの庭付きで、土地は100~150坪が一般的です。売買価格は1,000万円未満のものも時々ありますが、多くは1000万円台です。近年は需要が高まり、価格も上昇傾向にあります。


古民家カフェ

■ 東京と沖縄の二重生活を楽しむ女性大家さんの取り組み

私の知り合いで、外国人向け賃貸住宅の人気エリアにセカンドハウスを購入して、東京との二重生活を楽しんでいる県外在住の女性がいます。彼女は沖縄に魅せられて、土地も購入しました。

その土地にリゾートホテルをイメージした住宅兼アパートを計画し、沖縄県内の銀行から融資内諾を取り付けました。今は設計図面の打ち合わせに忙しそうです。新居が完成したら購入価格よりも高く売却するか、外国人向けの賃貸物件にするそうです。

もし、みなさんが沖縄へ旅行で遊びに来る際は宿泊予約サイトで検索してみると、たくさんの外人住宅が見つかると思います。たまにはホテルではなく、こうした沖縄特有の建物に泊ってみるのもいい思い出になるのではないでしょうか。

今回は沖縄の例を紹介しましたが、どの地域でも特性に注目することで、ビジネスチャンスを見つけられると思います。( 例えば、本土では老朽化した団地やボロ家を再生する手法が取り上げられていますが、沖縄では外人住宅がこれに該当しているという具合です )。

場所の特性、時代の特性、そして自分が楽しめることをうまく組み合わせて、不動産投資に生かしていきましょう。



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※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

三浦弘人さん

三浦弘人さんみうらひろと

□不動産賃貸業
沖縄に魅せられて移住生活26年目在住

□セミナー講師としても北海道から沖縄まで全国を飛び回る
旅館業運営の事例や軍用地購入術など全国へ情報を発信中

プロフィールの詳細を見る

経歴
  • □1966年
    東京都江戸川区生まれ。

    □1984年(18歳)
    高校卒業後は大手百貨店・商社など仕事を転々。
    バブル期に多くの成功者から儲かる仕事術を学ぶ。

    □1992年3月(25歳)
    業界最大手のかつらメーカーへ転職。
    薄毛・抜け毛の悩みに関するカウンセラーを担当。
    数多くの転職で培った経験が学歴よりも高く評価される。

    株式投資で資産が半分以下になり約300万円以上の損切りを経験。

    □1996年(29歳)
    出資したインターネット教室の運営会社が倒産。約400万円の損失。
    現物の事業を把握できる不動産投資が最適だと気づく。

    東京生活から日本最南端にある憧れの沖縄へ転勤辞令。
    人生のターニングポイントとなる。

    □2000年1月(33歳)
    沖縄に永住することを決意。未経験の不動産業界へ進出。
    大手アパートメーカーに転職。大家業を目指すきっかけになる。

    1991年完成の中古マンションを1,300万円で購入。
    4年間居住した後、収益物件にして毎月8万円の家賃収入を得る。

    □2004年4月(37歳)
    一括借上システムの基準家賃を決める審査部門へ配属。
    5,000棟以上の物件を調べ尽くした調査内容を独自で分析し「空室を出さない満室経営術」を習得。

    沖縄県名護市に土地購入。1LDK 9戸を完成。
    「サラリーマン大家」デビュー。

    □2008年1月(42歳)
    独自の理論で嘉手納飛行場を約15,000平米まで拡大。
    年間借地料は約3,200万円。時価評価額18億5千万円。

    □2012年4月(45才)
    サラリーマンを卒業しセミリタイア生活がスタート。
    家賃収入が4,300万円。手取り月130万円で大家業に専念。

    □2013年12月
    旅館業にも挑戦。
    アパートを旅館業に用途変更して民泊およびホテル業を実践。
    じゃらんの沖縄エリア「売れた宿年間大賞」第3位を2年連続受賞。

    □2017年1月(50歳)
    スイスのプライベートバンクに口座を開設。
    世界の富裕層が資産を預ける「一任運用サービス」を利用しながら新たなる投資を日々模索している。

    □2021年1月(54歳)
    人気の高い那覇新都心地区に特化したドミナント戦略へ。

    4棟68戸を所有。
    家賃収入は約7,300万円。
    (5棟49戸を資産替えで売却。売却益は1億円以上)

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