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46歳の専業不動産投資家の私が大学の建築学部に入学した理由

モーガンさん_画像 モーガンさん 第33話 著者のプロフィールを見る

2022/5/9 掲載

これまで2回にわたって、大学に入学した娘の部屋探しを手伝った話しをしてきましたが、実は、私自身も並行して都内にある大学に入学の手続きを進めていました。

そして、この4月から晴れて建築学部生になりました。娘と同じタイミングだなんて冗談のように聞こえるかもしれませんが、46歳にして大学生です。学割も使えます(笑)。

通信制の3年生として編入する形で2年後に卒業を目指します。平日は課題やレポートに取り組み、週末にはキャンパスに通う生活の始まりです。不動産投資とも大きく関わる建築について、新しい仲間と一緒に学べると思うとワクワク感でいっぱいです。

思い付きで入学したわけではありません。学費には100万円以上かかりますし、年齢も年齢なので、このタイミングで大学に入学することに葛藤もありました。

「 わざわざ大学に入ってまで建築を学ぶ必要があるのか? 」
「 残された貴重な時間を費やす価値があるのか? 」
「 得意な不動産投資に集中していた方が儲かるのではないか? 」

こんな問いを何度も頭の中で繰り返しましたが、結局、「 もう一度学びなおしたい 」という思いが勝り、今に至ります。

読者の方の中にも、もう一度学び直したいと思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方の背中を押せればと、なぜ大学に再入学することを決意したのか、その経緯をお話ししたいと思います。

■ 専業不動産投資家になって4年目の日常

私が大学入学を検討し始めたのは、ちょうど昨年の今頃のことです。専業になってから、地元茨城県に物件を集約し、いわゆるドミナント投資の体制が確立できてきた時期でした。

物件を購入するにも馴染みの不動産会社さんや特定の銀行さんとの取引が増え、空室が出た時の工事や客付に至っては、毎回同じ職人さんや賃貸仲介さんがすぐに動いてくれる体制ができました。

こうなると不動産投資はとても楽です。これまで購入してきたような物件を同じ要領で買い増していけばいいだけになります。何の工夫も入りません。

同じように繰り返せば、馴染みの優秀な業者さんがやっておいてくれるのですから、余計なことをすると、むしろ邪魔になるだけです。

■ 建物構造に対する意識の低さを思い知る

そんな矢先に事件が起きました。私が保有する築30年のファミリー向けアパートでベランダの水切り鋼板が落下したと、管理会社さんから電話があったのです。

詳しい内容については第20話に譲りますが、復旧工事を請け負ってくれた2級建築士でもある大工さんによれば、「 新築時の設計の問題で、雨水がベランダ内部に侵入しやすい構造になっている 」ということでした。

参照:利回り30%でも安くない? 初のアパート買付で指値金額に迷う大家仲間へ伝えたこと

それが鋼板を支える木材を徐々に腐食させ、ついに落下してしまったのです。

もしこの鋼板が人の頭の上に落ちたりしたら、大きな事故に繋がっていたかもしれないと思うと、ゾッとします。

輪をかけてショックだったのは、「 その構造上の脆弱性は前にモーガンさんにも説明しました 」と大工さんに言われたことです。言われてみれば、そんな気もします。ただ、こんな落下事故につながることだときちんと理解できていなかったのです。

この時に自分の建物構造に対しての無知や、意識の低さを思い知らされました。そして、どんなに優秀な業者さんに囲まれていても、所有者の私にしっかりとした知識がなければ、このような事故は防ぎきれないのだと悟りました。

時を同じくして、八王子のアパート階段崩落死亡事故が起きました。私はこのニュースに触れ、他人事とは思えませんでした。

しかし、どうしたらいいのか、わかりませんでした。その大工さんに弟子入りさせてもらうわけにも行きませんし…。

■ 内装業者の社長さんの教え

頭の片隅にそんな劣等感を感じながらも、どうすることもできぬまま半年が経過した時のことです。私は内装業者の社長さんとたわいもない会話を電話でしていました。

社長「 モーガンさん、実は私、学生なんですよ。ふふ。建築を学び直しているんです 」

モーガン「 なぜですか? 内装をやるのに、そこまで必要ないでしょう? 」

社長「 耐震構造に興味があるんですよ。最近、地震も多いし、これから必要になってくる知識です。それに社長である私が自ら一級建築士をとっておけば、事業の横展開にも有効活用できるかなと思って、週末は大学に通っているんです 」

モーガン「 これからは耐震構造もますます求められますよね。普段の業務もあるのに凄いなぁ。私も同じ大学を受けてみたいなぁ。正月によく考えてみます 」

この内装業の社長さんからは、建築学部に進学すれば、私の築古アパートを維持管理したり、リフォームしたりする時に必要な「 建物構造 」の知識を体系的に学べることを教えてもらいました。

そして、狭き門ではあるけれど、大学で2年間、そしてさらに大学院でも2年間学べば一級建築士の免許を取ることも可能とも教わりました。建築士の資格が必要かどうかは別にしても、建物構造を体系的に学べるというのは、とても魅力的に感じました。

■ 年齢が躊躇させる

ただ、すぐに大学に願書を送る決意はできませんでした。一番私を躊躇させたのは、年齢です。もし1級建築士を目指すとしたら、私の脳みそでは、おそらく最短でも5〜6年、下手すると10年がかりになるかと思います。

そうした時に、私は52歳から56歳になっています。「 果たしてその歳で何ができるのだろうか? 下の子もあと数年で成人して家を出るし、家族で過ごせる残り少ない貴重な時間を、勉強に費やすのは得策なのだろうか? 」と散々悩みました。

餅は餅屋で引き続き優秀な業者さんの力を借りることにして、私は不動産投資に専念していた方がよっぽど手元にお金が残るということもあります。

それでも最終的に私は、大学に入学することを決めました。

鋼板の落下の件があったことで、このまま規模を拡大するのはリスクが高いと感じましたし、私自身が成長しなければ、せっかくの優秀な業者さんとの関係も宝の持ち腐れになりかねないという危機感が、決断を後押ししました。

建築士の資格や免許を取るかは未定ですが、学び続けることは大事だと思いますし、その姿勢を子供に見せることが教育上、良い影響を与えるとも感じます。残りの人生をお金集めに費やすよりは、学びに当てた方が家族のためにもなると考えました。

■ 50代への希望と新たな目標

先月の入学式とオリエンテーションを終えてからというもの、膨大な課題の量に洗礼を受けています。心が折れそうです(笑)。

特に手先が不器用な私は立体造形の練習が地獄のようです(汗)。
それでも、その大変さ以上に、この先迎える50代に希望を感じているので、なんとか続けられるのではないかと思っています。

新たな目標もできました。鋼板が落ちてしまった物件は10年後に、融資の返済が終わります。資金繰り的にも、建物性能的にも建て替えの時期を迎えているはずです。

今は耐震性や断熱性など、古い仕様のままのアパートですが、より入居者さんが快適に暮らせるものに自分が旗を振って建て替えようと思います。

少し長い道のりになりますが、社会に求められる不動産投資ができるように、がんばります。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

■ モーガンさん

モーガンさん

専業大家
茨城県在住
家族は妻、娘、息子
茨城県良質な賃貸を提供する会(良賃会)主催

Twitter:@tsukubanosorani
ブログ:モーガンの築古不動産投資


■経歴

□1975年
茨城県に誕生

□1998年
大学を卒業後、都内のIT企業に就職、株式投資を始める

□2008年
リーマンショックの暴落を見て不動産投資の勉強を始める

□2010-2015年
千葉県に1棟ものRCを取得
以降4棟を買い進め、2棟を売却する

□2015年
不動産販売・管理企業に転職し、不動産実務を身に着ける

□2018-2019年
介護を機に退職
専業不動産投資家になる

生活費を得るために、築古・地方・郊外のアパートを中心に11棟67室まで買い進める

□2020年
茨城年良質な賃貸を提供する会を発足

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