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外壁塗装なんかしなきゃ良かった!?請求額が2倍に跳ね上がったトラブルとその教訓

モーガンさん_画像 モーガンさん 第47話 著者のプロフィールを見る

2022/12/20 掲載

こんにちは、モーガンです!早いもので2022年も終わりですね。みなさん、不動産投資の成果はどうでしたか?物件が高騰していたので、なかなか買えなかったという人が多いのではないかと思います。

かくいう私も、昨年末に購入したのを最後に、2022年は物件を新規取得できませんでした(涙)。物件の高騰ということもありましたが、手元資金をここ3年のうちに購入したアパート、8棟44戸の大規模修繕( 主に屋根や外壁の塗装 )に振り向けたことが大きかったです。

当初、この費用に1,200万円を見込んでいましたが、工事中に想定していなかった不具合を発見したり、屋根材の不良品にあたったりした結果、2,000万円まで膨らんでしまいました。その出費が新たな物件購入の心理的なブレーキとなりました。

それでも今は大規模修繕に注力しておいて良かったと思っています。向こう10-15年間は雨漏りなどの心配もなく、家賃を安定的に稼いでくれることが期待できるからです。

とはいえ、初心者の方の中には、物件購入資金を消費してまで外壁塗装したくない!という方もいるのではないでしょうか。

そこでこのコラムでは、私が外壁塗装で実感しているメリットや経済的な効果をご紹介します。また、今まさに直面しているトラブルから、要注意な屋根材についてもお伝えしますので、みなさんの資金繰りや大規模修繕計画に役立てば嬉しいです。

■ 大金を投じてまで外壁塗装する意味はあるのか?

建物の大きさやエリアにもよりますが、屋根や外壁塗装の費用は、戸建だと70-80万円、8-10世帯のアパート1棟で150-200万円、高層のRCマンションにもなると1千万円を超えてくることがあります。

そんな大金があれば、次の物件購入資金に回したいというのが不動産投資家の本音ではないでしょうか。かつての私も出来るだけタイミングを遅らせようと考えていました。

しかし、今はその考えを悔い改めています。物件を長期保有しているうちに、屋根や外壁の塗膜が切れ、コーキングも痩せることで、水が建物内に侵入するようになってしまい、その挙句、建物が大幅に劣化してしまうという経験をしたからです。



室内に雨漏りするくらいなら対応もしやすかったです。私が経験したのはもっと厄介で、建物内に水がとどまり、躯体の木材や鉄骨を一部腐食させてしまいました。当然、修繕費用は高くつきました。



こちらの物件は15年以上、大規模修繕をしていませんでした。前オーナーは放置状態だったようです。私もまだ大丈夫だろうと高を括っていました。すると隙間から水が入り、サイディング( 外壁材 )の内側から腐食が進み、鋼板が落下!

その結果、ベランダの底が抜けそうになってしまいました。底板を外してみると、内部は外部から見えるよりひどい状況でした。



なんと、ベランダの踏み板を支える木材や鉄骨が腐食していました。危うく大きな事故になるところでした。この大工工事にかかった費用はベランダ一つあたり10-20万円。総費用は150万円に及びました。

これは定期的に大規模修繕をしていれば必要なかった、余分な費用です。これを経験してからは、「 10-12年周期で必ず大規模修繕をする 」と心に決めました。売主がそれを怠っていた物件を購入した場合は、すぐに外壁塗装をするようになりました。

■ 大規模修繕の経済的なプラスの効果

ここまでのお話を聞いて、「 必要なことはわかったけど、気が重たくなった… 」という読者さんもいるのかなと思います。やっぱり大金を投じるのは後ろ向きになりますよね。

そんな方にお伝えしたいことがあります。それは「 大規模修繕を上手く活用すると儲かりますよ! 」ということです。私は家賃アップによるキャッシュフローが増え、売却利回りも良くなるという経験をしています。

最近では大規模修繕を「 攻めの施策 」として前向きに取り組めるようになりました。

屋根や外壁を塗装をすると、入居者さんが内見する時の第一印象がとても良くなります。室内も綺麗にリフォームしてあげれば、より属性の高い入居者さんを捕まえることができます。

これにより私は一部屋あたり数千円アップできていますし、旧耐震1Kアパートの家賃を1万円近く上げることもできました。さらに売却時にも、より属性の高い買主さんに高く買ってもらえることが期待できます。

前回売却した物件は、地元の中小企業の社長さんに購入してもらいました。決済の着金確認待ちの時間に購入要因を聞いてみたところ、「 建物が綺麗に管理されていて、手間がかからなさそうに見えたから 」とおっしゃっていました。

普段は本業で忙しく、不動産投資ばかりに時間を割くのは難しいとのことでした。安定的にキャッシュフローが得られ、本業に何かあった時には直ぐに売却できそうな物件を探されていたとも。

屋根や外壁の状態が劣化したままではその期待値を満たすことはできなかったと思うと、外壁塗装は不動産投資にとても重要なノウハウだと思います。なにせ相場利回りよりも2-3%も高い金額で、しかも現金即決で購入して貰えたのですから。

■ 屋根材の不良ロットに当たって請求額が倍に

大規模修繕は十数年ごとに行うメンテナンス行為のため、その間の状況によって、想定外の修繕箇所が発生することも頭の片隅に置いておく必要があります。そして私は今、まさにそれに直面しています。


これは築17年( 2005年築 )のアパートなのですが、職人さんが塗装しようと屋根にのると、踏んだ箇所の屋根材がパリパリと割れてしまいました。

調べてみると、2001年頃にアスベストの含有しないことが売りの屋根材が流通し始め、その初期ロットに脆弱なものがあったようです。

職人さん曰く、大手メーカーから地場の工務店まで新築時の屋根材として広く採用されたもので、それが大規模修繕の時期を迎えた昨今、各地で問題が露呈しているとのことです。

写真のような「 長方形の中央が少しだけ凹んでいて、角から欠けるように割れている屋根材 」を見かけたら注意してください。

あいにくこうなると、塗装はできません。職人さんと相談して、私はカバー工法を採用することにしました。新しい板金タイプの屋根材を既存のものに被せるという工法です。



15年のメーカー保証が付いて、美観も大幅にアップするものの、1㎡あたり「 約1万円+消費税 」というコストが必要です。当初見込んでいた総額200万円の大規模修繕が倍の400万円に膨れ上がってしまいました。痛い出費です。

こちらについては工事が完了次第、詳細にコラムでお伝えしますね。

■ 物件購入時には外壁塗装を収支計画に織り込もう!

こういった経験をしているので大規模修繕は、物件購入前からきちんと収支計画に織り込んでおく大切さを痛感しています。


引用:玉川 陽介著「Excelでできる 不動産投資「収益計算」のすべて」

具体的には大規模修繕の予算を10-20%ほど余裕見て計上し、「 キャッシュフローがどのように推移するか 」、「 その前後で売却した時の売却益はどれくらいになるか 」をエクセル上で計算した上で、購入の判断をすることが大切です。

こうすれば、多少の不測の事態が起きても対応ができます。
資金が薄い投資初期フェーズにはなかなか難しいかと思いますが、賃貸経営をする上では必ず必要になってくることなので、ぜひ積極的に取り組んでみてください。

大規模修繕に積極的に取り組むといえば、健美家コラムでお馴染みのDX@母ちゃんさんがいらっしゃいます。そのデザイン・センスに満ち溢れた外壁塗装で、私なんかよりも遥かに大きな投資成果を得ていらっしゃいます。

そのDX@母ちゃんさんと私の対談記事が年明けに公開される予定です。ぜひ読んでいただいて、物件の価値を上げる秘訣を盗んでいただければと思います。
では、良いお年を!
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※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

モーガンさん

モーガンさんもーがん

専業大家
茨城県在住
家族は妻、娘、息子
茨城県良質な賃貸を提供する会(良賃会)主催

プロフィールの詳細を見る

経歴
  • □1975年
    茨城県に誕生

    □1998年
    大学を卒業後、都内のIT企業に就職、株式投資を始める

    □2008年
    リーマンショックの暴落を見て不動産投資の勉強を始める

    □2010-2015年
    千葉県に1棟ものRCを取得
    以降4棟を買い進め、2棟を売却する

    □2015年
    不動産販売・管理企業に転職し、不動産実務を身に着ける

    □2018-2019年
    介護を機に退職
    専業不動産投資家になる

    生活費を得るために、築古・地方・郊外のアパートを中心に11棟67室まで買い進める

    □2020年
    茨城年良質な賃貸を提供する会を発足

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