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なぜ元不動産屋の私が、広告費アップによる入居促進よりも「原状回復リフォーム(物件のバリューアップ)」に力を入れるのか

モーガンさん_画像 モーガンさん 第5話

2021/3/8 掲載

今回のコラムでは、第三話 の入居者募集に引き続き、私が満室にするために力を入れていることとその理由についてご紹介させてください。

私が力を入れているのは、「 退去後の原状回復リフォーム 」です。なるべく費用をかけずに、家賃収入をあげることにこだわっています。ここ1−2年、自分( DIY )で空室をリフォームすることで、知識と経験を増やしてきました。

その成果が出てきたのか、駅徒歩30分以上の築30年のアパートなのに、家賃をあげても入居が決まるようになりました。しかも、退去前に入居申し込みが入るので、空室期間も最小限で済んでいます。

■ 私の実行している原状回復リフォーム

下の写真は、壁紙にアクセントクロスを採用したものです。入室時のまず目に入る場所にアクセントクロスを貼ることで、内見した人に強く印象を残す工夫をしています。1㎡あたりの費用は白い壁紙を貼るのと数百円しか変わりません。

壁紙:アクセントクロス

下の写真はクッションフロア( 柔らかいビニールの床材 )にフロアタイル( 硬い塩ビの床材 )を上貼りした例です。ワックスを濃い目に塗ることで高級感を出すことができました。

壁紙:床材:フロアタイル

フロアタイルは、クッションフロアに比べて倍近い費用がかかるため、賃貸に採用しづらいと考える方もいます。しかし、耐久性は高く、倍長持ちすることを考えると長い目で見た時のコストは変わりません。美装として優れている分、私は積極的に取り入れています。

女性が気になる水回りは、新しい洗面化粧台を入れ替えるなどして、清潔感を演出することもあります。下の写真のように、洗面化粧台上部の鏡に三面鏡を採用するだけで、キラーアイテムになります。たった数千円の追加費用でできることなのでコスパ最強です。

壁紙:水回り:リフォームのビフォーアフター

お世辞もあるかと思いますが、賃貸仲介さんからは「 来店するお客様に紹介しやすいです!」と褒めていただけるので、今ではDIYリフォームが趣味と実益を兼ねるようになりました。

■ リフォームは憂鬱なもの

実はほんの数年前まではリフォームに凄く消極的でした。退去の連絡が管理会社さんから入るたびに、凄く憂鬱になったものです。築古アパートのリフォーム見積もりは高額になりがちです。

内装や設備が経年劣化しているので仕方がありませんが、家賃6ヶ月分以上になることもよくありました。入居者募集費用にも広告料やフリーレントなどで2ー3ヶ月分は飛んでしまいますから、1年近く何もうまない部屋になると思うとため息が止まりません。

となると、やることといえば、見積もり項目を削る作業です。なんとか少しでも安く済ませようと、壁紙が薄汚れていても貼り替える面積を小さくしたり、劣化した設備の交換をクリーニングだけで済ませようとしたりしていました。

しかし、そのような部屋はどことなく古めかしさを漂わせる白い壁と茶色い床の空間になってしまいます。一切合切凡庸な部屋の完成です。そして、空室が半年近く続いてしまうこともありました。

当時はリフォームにお金をかけるくらいなら、広告料を上乗せして入居促進する方がまだマシとすら考えていました。空室が長引いても現金が出ていくわけではないので、痛みを感じません。

入居が決まるかどうかもわからないのに、先にまとまった費用を払う決断をする方が嫌だったのです。

■ リフォームによるバリューアップの効果

リフォーム費用をケチることが、投資成果として損をしていることに気がついたのは、第二話 でもご紹介した「 Excelでできる 不動産投資「 収益計算 」のすべて 」( 玉川陽介著 )を読んでからです。

書籍:Excelでできる 不動産投資「 収益計算 」のすべて

よくよく投資シミュレーションを繰り返してみると、多少のリフォーム費用をかけても、空室期間を短くしたり、家賃を上げたりする方がリターンを大きくできることに気がつきました。バリューアップに成功すると保有期間中のキャッシュフローと売却益の両方で効果が現れるのです。

直近で成約した家賃6万円の20世帯のファミリー向けアパートを例にご説明したいと思います。

■ 早期客付けによるキャッシュフロー増加

このアパートは1年間に平均して4件の解約があります(=平均入居期間5年)。リフォームに力を入れる前の私は5ヶ月間、空室にしてしまうことがありました。

しかし今では、適切なリフォームをすることで、平均して2ヶ月で入居が決まります。つまり、解約1件あたり3ヶ月分の家賃収入が増えているのと同じです。

1年間で考えると
家賃6万円 × □ 3ヶ月分 × □ 解約4件 =72万円
になります。

5年間保有したとすると
72万円 × 5年 = 360万円
もの追加収入が得られます。

空室期間を圧縮する効果は、とても大きいことがわかりますよね。

■ 家賃値上げによる売却益の増加

地方、郊外の「 あるある 」かもしれませんが、この物件の周囲にあるアパートは、どれも白い壁紙に茶色クッションフロアが敷かれたなんの変哲もないアパートばかりです。

アクセントクロスを採用したり、水回りの設備をちょっとだけグレードアップしたりするなど、少し工夫をするだけで差別化ができます。数千円であれば家賃アップも十分可能です。

家賃がアップすれば当然物件の評価は上がります。数千円というとたいしたことがないように聞こえるかもしれませんが、実は大きく売却価格を押し上げる効果があります。

計算してみましょう。

この物件がある地域の売却利回りの相場は12%です。仮に全ての部屋が5年間のうちに入退去で一巡し、全部屋4千円アップを実現した時の物件価格の押し上げ効果は以下の通りです。

4千円 × 20部屋 × 12ヶ月 ÷ 12% = 800万円

実に800万円も売却金額を押し上げることが期待できるのです!5年保有してから売却した場合、リフォームをうまくできる人とできない人ではキャッシュフロー増加分の360万円とあわせて1,160万円も収益に差が出ることになります。

仮に追加リフォーム費として200万−300万円支出したとしても、地方の戸建てや小ぶりのアパートを現金で買えてしまうくらい差が出るということですね。

■ 賃貸仲介環境の変化

ここ数年、私は賃貸仲介さんに支払う広告費の入居促進効果に疑問を持つようになりました。広告料を他の物件より高く設定しても、部屋に魅力がないと反響が鈍いように感じています。

その背景には、入居者さんの多くが部屋探しをネットで完結するようになったことがあると思います。内見のために仲介店舗を訪れますが、頭の中で本命は既に決まっています。そこで賃貸仲介さんが別の部屋を勧める隙はほとんどありません。

この先、この傾向はますます強まっていくと私は考えています。つまり、ネットでどれだけアピールできる部屋を作れるかが最大の鍵と言えます。

その中で「 最小限の費用で最大限の投資成果を生み出すリフォーム力 」を身につけておくことが、不動産投資家で居続ける必要条件と考えました。これが私のリフォームに力を入れている本当の理由です。

リフォームに強くなれば、購入できる物件の幅も広がります。一朝一夕にはいきませんが、少しずつ修得していきたいですね!

次回以降のコラムでは効果が高かったリフォーム例や費用削減するコツなどについて書きたいと思います。お楽しみに!

プロフィール

■ モーガンさん

モーガンさん

専業大家
茨城県在住
家族は妻、娘、息子
茨城県良質な賃貸を提供する会(良賃会)主催

Twitter :
@tsukubanosorani

ブログ:
地方の築古不動産でも満室経営!


■経歴

□1975年
茨城県に誕生

□1998年
大学を卒業後、都内のIT企業に就職、株式投資を始める

□2008年
リーマンショックの暴落を見て不動産投資の勉強を始める

□2010-2015年
千葉県に1棟ものRCを取得
以降4棟を買い進め、2棟を売却する

□2015年
不動産販売・管理企業に転職し、不動産実務を身に着ける

□2018-2019年
介護を機に退職
専業不動産投資家になる

生活費を得るために、築古・地方・郊外のアパートを中心に11棟67室まで買い進める

□2020年
茨城年良質な賃貸を提供する会を発足

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