• 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集
  • 収益物件 売却査定

16,800アクセス

セブ島の区分を購入した理由

長嶋修さん_画像 第121話

「 ますます増加する日本の空き家問題。いまどういうことが起こっているのでしょうか 」

セブ島にいる間に何度か、日本のテレビやラジオに国際電話で出演して、そんな質問をうけました。あちらで日本の不動産市場の話をしていると、「 経済は成熟、多数の空き家を抱える日本と、これから高度経済成長、住宅が足りないセブ島 」という構図のギャップに、なんとも不思議な気持ちになったものです。

● 日本の1960年代に似た状況

日本を海外から見た場合、投資にもっともふさわしかったのは1960年代。この後すさまじい高度経済成長、つまりGDPの増大、インフレ、高金利、所得上昇のなか、2度のオイルショックを乗り切り、不動産価格は数倍に高騰。温度差はあるものの、どこで何を買っても結果オーライだった時代でした。セブ島ではこれからそれが起こると予想されます。


市街地価格指数・全国木造建築費指数( 一般財団法人日本不動産研究所研究部 )より長嶋修事務所作成

ところであのころの日本は、不動産市場が全くの未整備。建物はもちろん旧耐震、中古市場に至っては、データベースすらない状態。いま考えるとずいぶんリスクがありますね。さらにローン金利だって7%・10%があたりまえの世界。なにしろ当時は経済成長、インフレの真っ只中ですから。そして、このような状況は、現在のセブ島も同じです。

米大手投資銀行ゴールドマン・サックスがかつて「 BRICsに次いで急成長が期待される国 」として「 韓国、フィリピン、インドネシア、ベトナム、パキスタン、バングラデシュ、トルコ、イラン、エジプト、ナイジェリア、メキシコ 」の11ヶ国を「 Next11 」と名づけていました。

中でもフィリピンは他のアジア諸国に比して人件費の上昇率が低く、それだけ成長の余地が大きいといえるでしょう。もっとも、もともと経済格差が大きかったのが格差縮小に向かっているといった側面もあります。

● 人口ボーナスは2045年まで続く

フィリピンの人口は9,586万人( 2011年、IMF )。人口ピラミッドは日本と全く逆さまの、きれいなピラミッド型です。


出所:U.S. Census Bureau International Data Base

● 若年層が多い理由

フィリピンの出生率が高いのは、まず、第一次産業である農業従事者の就業割合が33%( 国土交通省、2010年推計値 )と高いこと。サトウキビ、ココナッツ、米、トウモロコシ、バナナなどの輸出が盛んで、農村部で、労働力確保のために出生率が高くなるのは、世界共通の現象。国の近代化に伴い産業の推移が始まり、農業から工業・サービス産業へと移行していくと出生率も低下します。

人口の約90%がカトリックで、その戒律によって離婚や人口中絶を禁止しているからということもあるかと思います。実際、現在の20代くらいの人たちは7−8人兄弟という人が多いのですが、自分たちが将来結婚するときは、子供はせいぜい2人くらいでいいと考えているようです。

産業について、近年は軽工業に加え重工業も発展途上。また、英語が公用語のため、米国、カナダ等英語圏の企業が多数進出、今後も大規模資本流入が見込まれています。特にコールセンター事業は長年世界シェア1位だったインドを2010年に抜きフィリピンが1位です。

さて、前回のコラムの続きです。海外投資といっても、たとえば上海は10年以上前、マレーシアはすでに結構乱立、フィリピンでも首都のマニラあたりになると同様です。かといってアフリカ・中東などあまりに未開発地域に行くとリスクも格段に増すうえ、いつかはメリットを享受できるとしても時間がかかりすぎる懸念があります。

そんななか「 セブ島はいま、世界で最も投資するにふさわしい地域のひとつである 」と結論付けた私は、渡航にあたり、さまざまな準備をして出かけ、英語の勉強とカラオケ以外 w は、ほとんど不動産視察と関係者とのミーティングに費やしました。だから本当は勉強よりそっちのほうが忙しかったのです…。

セブは今まさに「 高度経済成長の入り口に立っている 」といった段階。早すぎず、遅すぎず、調度良い、といったところだと思います。

しかし、メリットの裏にはもちろんリスクも存在します。次回のコラムでは、「 海外で不動産投資をするときのリスク 」と、実際に長嶋が購入した物件のある街などを紹介します。お楽しみに。

健美家サイト会員登録で最新コラムやニュースをチェック!

健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 長嶋 修さん

長嶋 修さん

不動産コンサルタント
さくら事務所 会長

長嶋修さんのブログ

不動産デベロッパーで支店長として幅広く不動産売買業務全般を経験後、1999年に業界初の個人向け不動産コンサルティング会社である、不動産の達人 株式会社さくら事務所を設立、現会長。

以降、様々な活動を通して“第三者性を堅持した個人向け不動産コンサルタント”第一人者としての地位を築く。国土交通省・経済産業省などの委員も歴任。

2008年4月、ホームインスペクション(住宅診断)の普及・公認資格制度をめざし、NPO法人日本ホームインスペクターズ協会を設立、初代理事長に就任。

また、TV等メディア出演 、講演、出版・執筆活動等でも活躍中。

現在、「東洋経済オンライン」、「Forbes JAPAN WEB」等で連載コラムを執筆中。業界・政策提言や社会問題全般にも言及。

主な著書に、『空き家が蝕む日本』(ポプラ社)、『不動産格差』(日本経済新聞社)、『5年後に笑う不動産』(ビジネス社)等。

【連載中のコラム】


【著書一例】



ページの
トップへ