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私の買った物件と海外不動産投資の注意点

長嶋修さん_画像 第122話

●海外不動産投資のリスク

昨日のコラムの続きです。海外不動産投資を行うにあたり、押さえておかなければならないことがいくつかあります。

まず「 為替リスク 」。いくら収益が上がったり資産価格が上昇しても、相対的な円高になってしまっては、いったい何をやっているかわからない、という事態に。欧米などの先進国や一部アジア地域などの場合、為替の大きなトレンドをつかんでおくのは必須でしょう。

新興国で、今後経済成長が見込まれる国の場合、大きなところではその国の通貨は相対的にパワーを持つことが予想されますので、ここについてリスクはもちろんあるものの、むしろ強くなっていく通貨を持つことができるメリットが生じる可能瀬が高まります。

次に「 不動産取引慣行の違い 」です。日本の不動産市場は、他先進国と比べれば未整備であり、とりわけ中古市場は今後数年間で急速に整備が行われるといった段階ですが、それでも新興国に比べれば格段に整理されています。

権利はどう守られるのか。建物に欠陥や不具合があったらどうなるのか。家賃や税金は?など、ひと通りのことについて、日本との違いを認識しておく必要があります。そのためにはまず、日本の不動産取引システムや慣行について、熟知しておく必要があるのですが…。

さらには「 認識や感覚の違い 」も大きいでしょう。私たち日本人が気になることも、新興国の人たちはなんら気に留めないかもしれません。日本人は何事にも総じて丁寧です。そうした感覚・認識の差が、建物の質や不動産取引の常識に現れます。業界人や弁護士、役人の倫理観だって、国によってゼンゼン違います。

最後に「 現地に信頼できるエージェントやパートナーがいるか 」。ここは決定的だと思います。これは国内で遠隔地の物件に投資するのと同じですが、今回もしセブ島に信頼できる人間を見つけることができなければ、いくら魅力的であっても投資は断念しようと考えていました。したがって、多くの人と会い、紹介や評判などをつたって、あれこれと動き回っていたのです。

● セブのどこに投資するのがいいのか

さて、結論を言えば「 セブで投資するならリゾートか都心か 」ということになります。セブといえばなんといっても「 マリンリゾート 」。美しい海を目指して、例年多くの観光客が訪れますが、セブで暮らす、借りるならやっぱり海の近くがいい、と考える人が多いでしょう。あるいは「 高い所 」。海はもちろん町を見渡せる立地ですね。こうしたところにはお金持ちの豪邸が建っていたりします。

あとは「 中心部の高層マンション 」。セブには巨大なショッピングモールなどと複合開発された高層マンションや、ITパークといったコールセンターが集積する地域にも高層マンションが建ち並びつつあります。こうしたところは、セブの社会構造・産業構造から見ても、長期的に堅いところです。

ただし注意点があります。例えば「 あまりにも戸数が多すぎる開発 」についてです。一度に数千戸にも及ぶ開発は、短期的には販売が長期化し価格下落するリスクがあるほか、将来の希少性の点で難しいところがあります。

いずれにせよ「 総戸数が多過ぎないもの 」というのが、私の条件のひとつです。繰り返しになりますがこれは「 短期的な値崩れリスク 」を避けたいのと、「 将来にわたる希少性確保 」のためです。

希少性を確保するには、前述のマリンリゾートそばであるとか、ほかにあまりない、独自の運用形態をとっているとベター。たとえばセブの場合、普通に賃貸に出すよりは、ホテルのような運用形態を導入しているもののほうががいいと思います。数日でも、数ヶ月でも泊まれるといった形態です。

セブの不動産市場は、ここしばらくは外国人需要が市場を牽引します。地元の人にターゲットを絞るより、外国人を意識したほうが効率がよいのです。入居率は60%とか、高くてもせいぜい70%など見込んでおき、その上で投資にふさわしいかの判断をするということです。

● 買ったのは、ビーチリゾートのコンドミニアム

で、買ったのは結局、マクタン島にある海そばの、コンドミニアム。まず立地がすばらしく、ビーチまで10秒。ここまで立地がいいのは、いまたぶん外にないと思います。なかにはビーチを強調した売り方をしていながらも、実はビーチまでかなり離れているなどという販売物件もあります。

そしてここも結構重要なのですが「 デザイン 」。その点、この物件はアメリカで、ブラッド・ピットの自邸を設計した設計者によるもの。コンドミニアム内にはホテルが併設され、したがって当然のように24時間警備、レストランやバー、カフェが入ります。スパやジム、スカイラウンジも。さらに総戸数もぼちぼちで、完成はまだずいぶん先ですが、もう7割くらい売れている感じです。

売主であるランドキャスターのハーリーさんには直接お会いして、お話を伺いました。やわらかい物腰で穏やかな人柄が伝わってきます。彼は典型的な「 中華系フィリピン人 」。先代が中国から渡ってきて現在の状況を創りあげ、それを堅実に引き継いでいるようです。フィリピンの上位100社のうち、70%程度はこうした中華系フィリピン人が占めている模様です。



ハーレーさんいわく「 50年-80年前に、中華系の先代たちがアジアに思い切って進出していなければ今はなかった。日本人はマジメだし賢いし人柄もよく、私は大好きです。あとは怖がらずにどんどん外に( 海外に )出て行くといいのではないかと思います 」。

● 海外口座開設と不動産売買契約

そんなわけでまずは口座開設。「 メイバンク 」という「 ブルームバーグ・マーケッツ・マガジン 」による世界最強の銀行ランキングで、世界13位にランクインしたマレーシアの銀行支店に赴きます。ここならマレーシアなど他国でも使えて便利。



次にコンドミニアムの「申し込み」そして「不動産売買契約」。価格は450万ペソと、日本円にして1,000万円ほど。完成は2016年とまだ先ですが、実はあちらでは建築途中で転売も可能です。もっとも途中で売る気はないのですが。

支払い方法には数種類あるのですが、完成までに20%の手付金を毎月分割で支払い、最後に80%を一括払いとするタイプを選択しました。これだと手元資金を余り使わずに済みます。それまでに残金を現金一括で支払うか、融資を使うか検討したいと思います。現金一括買いだと割引があります。



セブにはもちろん多数の売り物件があります。それでも不動産コンサルタントの私としては、本当に欲しくなるようなものは、実はそんなに見つかりませんでした。その中で、このコンドミニアムは、私が知る中では3本の指に入るものです。

数ある物件の中から、もうひとつだけ、面白いなと思ったのがありました。それはオフィスや医療施設などの「 SOHO 」を組み合わせたタイプのもの。セブ中心に位置するこの物件はやはり希少性が高く、思わず食指が伸びましたが、今回はとりあえず1戸にとどめておきます。

● 信頼出来る人物との出会い

さてこうした一連のことについて、私がアドバイスを受けたのは「 佐藤大悟 」さんです。



彼の生き方はとってもユニークで、お話を伺っているだけでも楽しいのですが、志も夢もあり、すでに複数の不動産をセブに所有、英会話学校FEA( Firstwellness English Academy )も経営、奥さんも現地の方で、しっかりと地域に根ざしている姿勢が見てとれました。

またあちらでは日本以上に「 信用に基づく人脈 」が絶大な効果を発揮するのですが、そのあたりも押さえているご様子。日本にいらっしゃる時はテニススクール経営をしていらしたようです。

私が契約したコンドミニアムは佐藤さんも買っているほか、銀行頭取やホテル・病院のオーナー、事業家、建築家などが購入しているようです。佐藤さんがいなければコンドミニアムの契約はしなかったと思いますので、感謝しています。

彼がセブでこうした活動をしていることは、成熟経済の日本にとっても、これから大きな投資と経済発展が必要なセブにとっても、素晴らしく有意義なことだと思います。佐藤さんには「 セブ市長に表彰されるような人物になってください 」と伝えました。期待しています。

私自身も今後は、セブにおいて不動産にまつわる事業を手がけてみようと思います( たんに投資を行うのではなく )。すでに構想はあり、今後構想を煮詰めていきます。理由は前述したように「 セブと日本は相互に経済的補完関係を持っていること 」がひとつ。あとは何よりセブがとっても好きになってしまったこと。経済発展はもちろん、ビーチも素晴らしく、将来は日本にとってハワイのような存在になりそうです。

またなにより現地の人は明るく、素直で、優しい。こういうところも、映画「 3丁目の夕日 」で想起されるような、かつての日本人のような感じがします。そんなわけで2回にわたるセブ島報告はここでいったん終わります。

最後に「 I love Cebu! 」

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 長嶋 修さん

長嶋 修さん

不動産コンサルタント
さくら事務所 会長

長嶋修さんのブログ

不動産デベロッパーで支店長として幅広く不動産売買業務全般を経験後、1999年に業界初の個人向け不動産コンサルティング会社である、不動産の達人 株式会社さくら事務所を設立、現会長。

以降、様々な活動を通して“第三者性を堅持した個人向け不動産コンサルタント”第一人者としての地位を築く。国土交通省・経済産業省などの委員も歴任。

2008年4月、ホームインスペクション(住宅診断)の普及・公認資格制度をめざし、NPO法人日本ホームインスペクターズ協会を設立、初代理事長に就任。

また、TV等メディア出演 、講演、出版・執筆活動等でも活躍中。

現在、「東洋経済オンライン」、「Forbes JAPAN WEB」等で連載コラムを執筆中。業界・政策提言や社会問題全般にも言及。

主な著書に、『空き家が蝕む日本』(ポプラ社)、『不動産格差』(日本経済新聞社)、『5年後に笑う不動産』(ビジネス社)等。

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