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私が海外投資を促進する理由

長嶋修さん_画像 第129話

日本はすでに「 新築過剰 」です。すでに800万戸近い空き家があり、今後もこのペースで新築を造り続けると、全国で40パーセント近い空き家が発生する可能性があります。

個人ベースで見れば「 どんなに空き家が多くても、ニーズの高い新築を造れば大丈夫だ 」という意見は正しいのです。しかし、市場全体で見れば新築を造ったぶんだけ、いえ、人口・世帯数減少局面ではそれ以上に空き家が発生するわけです。

この問題をどうするかということは、市場全体として避ける事のできない課題です。

ここには、経済学用語でいう典型的な「 合成の誤謬 」( ごうせいのごびゅう )があります。「 合成の誤謬 」とは「 個々が自己最適化するように動いたことが、必ずしも全体の利益になっていない 」ということです。個人と全体の最適解が異なってしまうわけです。「 自分だけうまく行っても、他でマイナスが出ているよね 」ということです。

もうひとつは、我が国の「 所得収支 」を増やすことが大切だと考えています。現在の日本は、原発が止まり、その代わりに大量の化石燃料を輸入していますが、この状況が続くと、日本はドンドン貧乏になります。

財務省の国際収支統計によれば、サービスやモノ、利子や配当など海外取引を表す「 経常収支 」は▲1,279億円の赤字。なかでも「 貿易収支 」は▲1兆907億円の赤字と、前年同月から赤字額が6,406億円も拡大。投資から得た収益・配当などを示す「 所得収支 」の黒字( 1兆3,615億円 )があるから何とかもっているようなものです。

日本では新築造り過ぎ、海外との関係では「 所得収支 」の黒字が求められている。ならば、海外の必要とされるところに日本マネーで新築を造ることで、先方の経済・雇用・給与所得の上昇に貢献しつつ、日本は所得収支を得るといった、お互いにとって良い関係が創るのが良いのではないかと考えます。

全体としてバランスのとれたスタイルです。

では、海外の投資をするならどこが良いのか。この点について約1年、リサーチを続けてきました。結論としては「 先進国にはすでにマネーが入る土壌ができており、アフリカ、南米はまだ早い。したがって、アジア 」ということになります。

そのアジアの中でもまず「 不動産の権利がしっかりしていないことろは除外 」です。そうなると、タイやマレーシア、フィリピンなど、いくつかの国に限られます。そしてそれらの国の中で、わけてもフィリピンを選んだ理由のうちひとつは「 労働力人口の伸びがダントツなこと 」



一国経済にとって、より重要な人口データは「 総人口 」より「 労働力人口 」です。
タイやベトナムなど、意外と多くの国で、そう遠くないうちに労働力人口は頭打ちなのに対し、フィリピンは2080年まで、現在の約2倍にまで増加し続けます。その次がマレーシアで、2065年位まで増加基調です。

フィリピンは、政治的混乱が長く続き、かつては「 アジアの病人 」とよばれていたほど、相対的に出遅れています。株式市場の「 出遅れ株 」のようなものです。そうしたフィリピンもこうした混乱期が過ぎ、ついに成長期に入りました。

とはいえ給与所得者の給与の伸びは他国に対して出遅れており、まだ国民に対するマイホームや賃貸市場に手を出すタイミングではありません。国民への賃貸住宅はまだ早い。つまり、まだしばらくは外からの投資で国民の給与所得を伸ばし続ける必要があるフェーズだということです。

したがって、しばらくは海外投資家のための「 コンドミニアム投資 」がいいだろうという結論になります。



株価の推移も特徴的です。リーマン・ショックではもちろんアジア諸国も打撃を受けましたが、中国やブラジルなどが低迷を続けているのに対し、またマレーシアなどと比べてもフィリピンは回復が早いのです。

さらに、フィリピンの中でもセブ島は「 人口・経済規模が中途半端 」なエリアです。セブ市の人口は70万人台、「 メトロ・セブ 」といって、周辺市を含めて都市圏として捉えると、その規模は250万人台程度と、福岡よりやや大きいといった程度です。マニラのような大都市には大手が参入するボリュームがあるのですが、セブの規模は大手が参入するには中途半端といえます。

オーストラリア・ニュージーランド銀行の調査は今年のフィリピン10+ 件経済の成長率予測を7.1%から6.8%に引き下げましたが、来年の予測は逆に6.5%から6.9%に引き上げています。復興事業が本格化する上に、国際援助による下支え効果も見込めるためです。経済成長のベースは底堅いのです。

これだけハイペースで経済成長すると、インフレが気になりますが、フィリピン中銀は12月12日、政策金利の翌日物借入金利を3.50%に据え置いています。据え置きは9回連続で市場の予想通り。現時点でインフレの脅威はなく、来年の成長見通しも底堅いとしています。

と、まあイロイロ書きましたが、最後は結局「 セブが好き 」ということでしょうか w

セブ島が日本人にとっての「 第2のハワイ 」のような位置づけになるように頑張ります!

1月22-24にはセブ島ツアーを行います。

● 不動産コンサルタント長嶋 修と行くセブ島不動産ツアー
http://www.sakurajimusyo.com/cebu/cebutour002.pdf

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 長嶋 修さん

長嶋 修さん

不動産コンサルタント
さくら事務所 会長

長嶋修さんのブログ

不動産デベロッパーで支店長として幅広く不動産売買業務全般を経験後、1999年に業界初の個人向け不動産コンサルティング会社である、不動産の達人 株式会社さくら事務所を設立、現会長。

以降、様々な活動を通して“第三者性を堅持した個人向け不動産コンサルタント”第一人者としての地位を築く。国土交通省・経済産業省などの委員も歴任。

2008年4月、ホームインスペクション(住宅診断)の普及・公認資格制度をめざし、NPO法人日本ホームインスペクターズ協会を設立、初代理事長に就任。

また、TV等メディア出演 、講演、出版・執筆活動等でも活躍中。

現在、「東洋経済オンライン」、「Forbes JAPAN WEB」等で連載コラムを執筆中。業界・政策提言や社会問題全般にも言及。

主な著書に、『空き家が蝕む日本』(ポプラ社)、『不動産格差』(日本経済新聞社)、『5年後に笑う不動産』(ビジネス社)等。

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