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7割が半値になる?! 日本の不動産格差は益々拡大へ。

長嶋修さん_画像 第189話

シンガポール国立大学の清水千弘教授らの研究によれば、日本の住宅価格は2040年には2010年から46%下がるとしています( 2010年比 )。1,000万円の不動産が540万円になってしまうわけですね。

しかし、これはあくまで全国平均。これから不動産市場は大きく3極化します。はたしてどんな割合で、どんなグループが生まれるでしょうか。



まずは「 価値維持・上昇 」グループ。これは全体の10%〜15%程度でしょう。

価値維持・上昇というと都心の一等立地などをイメージしますが、必ずしもそれだけではありません。郊外でも地方でも、人口の集積が行われる一部地域はこのグループに入ります。

次は「 半値 」グループ。現在価値から毎年2%〜4%の下落を続け、数十年後には半値程度にまで価格下落します。ここは最もボリュームが大きく、全体の70%程度です。仮に年率4%下落すると15年程度で半値ですね。

最後に「 無価値・マイナス価値 」グループ。引き取り手がなく、固定資産税や維持管理にコストがかかるだけ。あるいは、古家の取り壊し費用まで売主が負担して、ただで引き取ってもらうようなパターンです。これは全体の15%〜20%でしょう。

こうした市場の格差について説明したのが拙著「 不動産格差 」( 日本経済新聞出版社 ) ですが、多くの方の体感・予感と合っていたのでしょうか。特にリアル書店でよく売れ、おかげさまで6刷りとなりました。



本格的な人口減少、少子化・高齢化がこれから始まるとか、このままいくと空き家率は30%を超えるといったアナウンスはこれまで各メディアで散々言われてきました。

それにもかかわらず、さしたる少子化対策も行われず、新築は需給を無視して無尽蔵に造られ続け、といった国情では、おそらくこの通りになるでしょう。

日本の人口は2050年までに3300万人以上減少、つまりカナダの全人口、あるいは1都3県と同程度の人がいなくなり、さらには65歳以上が全体の40%程度になる見込みです。

とはいえ、日本から人が全くいなくなるわけではありません。残り9,400万人を相手に不動産投資を行えばよいわけです。

不動産はとりもなおさず「 1にも2にも3にも立地 」です。駅から求められる距離は着実に、年々短くなっています。

とある不動産検索サイトでは、賃貸・分譲とも5年前には「 徒歩10分以内 」で検索する人が90%だったのに対し、現在では「 徒歩7分以内 」が90%だそうです。

こうした状況を受けて、例えばマンションデベロッパーなどは、徒歩7分を超える用地仕入れには非常に慎重です。

2000年代前半−中盤に不動産投資を始めた投資家で市況が読めている向きは、昨年、一昨年あたりにすでに手持ち物件の入れ替えを完了しています。

駅から遠いもの、築年数が古く修繕費がかかりそうなものなど、今後弱くなりそうなものを売り、より駅近、より築浅ないしは新築へとシフトしているのです。

もちろん駅から遠いバス便などの立地でも、工夫とセンス、努力で安定経営をしている向きも散見されます。が、同じ努力をするならより条件がいいに越したことはありませんね。

とあるデータでは、駅からの距離が遠くなるほど、賃料や価格の下落率が大きくなるといったものもあります。

現在はまさに社会の変わり目。こうした不動産格差がますます広がる中、ご自身の戦略をどう組み立てて実行するのか。今まさに考えどころのタイミングではないかと思います。

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プロフィール

■ 長嶋 修さん

長嶋 修さん

不動産コンサルタント
さくら事務所 会長

長嶋修さんのブログ

不動産デベロッパーで支店長として幅広く不動産売買業務全般を経験後、1999年に業界初の個人向け不動産コンサルティング会社である、不動産の達人 株式会社さくら事務所を設立、現会長。

以降、様々な活動を通して“第三者性を堅持した個人向け不動産コンサルタント”第一人者としての地位を築く。国土交通省・経済産業省などの委員も歴任。

2008年4月、ホームインスペクション(住宅診断)の普及・公認資格制度をめざし、NPO法人日本ホームインスペクターズ協会を設立、初代理事長に就任。

また、TV等メディア出演 、講演、出版・執筆活動等でも活躍中。

現在、「東洋経済オンライン」、「Forbes JAPAN WEB」等で連載コラムを執筆中。業界・政策提言や社会問題全般にも言及。

主な著書に、『空き家が蝕む日本』(ポプラ社)、『不動産格差』(日本経済新聞社)、『5年後に笑う不動産』(ビジネス社)等。

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