• 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集
  • 収益物件 売却査定

6,657アクセス

危ないのは新興国投資ではなく、ロクに勉強しない投資家だーセブ島出張報告ー

長嶋修さん_画像 第197話

3月11-14とフィリピン、セブ島に出張中。セブ・マクタン空港のカフェでこれを書いています。

■ フィリピンのコンドミニアムの工事進捗状況

プロジェクト進行中のコンドミニアム現場もかなり出来上がりつつあり、工事品質についてはもちろん日本ほどではありませんが、現地レベルでは丁寧な部類。

こちらが十分許容できる範囲に収まっており、安心しました。これまで工事現場には何度も足を運んだものの、この点が一番気がかりでした。



しかしいかんせん、工期についてはかなり遅れています。これも新興国特有の現象。日本では、工期を守るのは当たり前であり議論にすらなりませんが、新興国の多くでは、工事が遅れるほうが当たり前。

いわゆる「 工事監理 」の概念がなく、現場に行くと無駄な人員体制でノンビリ仕事していたりします。日本人から見れば、行き当たりばったりで仕事をしているように見えとんでもないことなのですが、あまり急かして雑な工事をされても困ります。

特にフィリピン人はプライドも高く、ヘタに叱るとすねてしまうようなところがあるので、難しいところ。遅れることは覚悟はしていましたが、やはり投資商品ですから、期日は守ってもらいたいものです。

こうしたリスクも踏まえるのが、ハイリスクハイリターンの新興国投資だとも言えます。

ところで、こちらに来るたびいつも思うのは「 街の熱気 」。平均気温30度と常夏であるのはもちろん、経済成長に伴う新興国特有の、街や人の雰囲気です。

以下の写真のように、版権についてはの意識はかなり低いようですが w



誰もが「 豊かになりたい 」「 今より良い生活をしたい 」といったモチベーションを持って、明日を夢見ているといった感じです。

長らくデフレ経済の中にある日本にいるとこうした感覚を忘れてしまいそうになりますが、世界は広い。不動産投資に、あるいは経済・政治について考えるときは、国内はもちろん、新興国、他先進国についてもフラットに眺めていないと、判断を誤ります。

■ 新興国不動産投資のブームとトラブル

さて、アジアを中心としたいわゆる「 新興国不動産投資 」は、このところだいぶ落ち着いてきました。数年前まではかなりの過熱感があり、多くの日本人がアジア各国への不動産投資を進めましたが、実際のところ、目論見通りにうまく行っている人はそんなに多くないのではないでしょうか。

いくつかのプロジェクトでは、すでに破綻しているものもあれば、関係者が資金を持ち逃げした、思い通りに賃貸付けができないなどで、中には裁判沙汰になっているものもみられます。

言葉を選ばなければなりませんが、日本人投資家を騙すのは現地にいる日本人だったりします。

日本人投資家は多くのケースで、英語ができないとか現地事情に詳しくないといった理由で、日本人エージェントにおんぶに抱っこ状態になり、気がつけば不当に高く買わされていた、後のサポートがなくなってしまい途方にくれるといったパターンで、困っている人が多いようです。

ちょっと勉強すればこのようなことは防げるはずですが、投資家の依存心や、楽をしたい気持ちの隙間がこうした失敗を生み出すのでしょう。

■ 危ないのは新興国投資ではなく、勉強しない投資家

とりわけ新興国の場合、現地特有のシステムや慣行にも留意が必要。ビジネスの作法も常識も、ビックリするくらい違うため、実は新興国においてビジネスでうまくやれる向きはかなり限られています。

いずれにせよ、少なくともここセブ島においては、かつての新興国不動産投資バブルのようなものはすでになくなりつつあり、投資家の絶対数もプロジェクトも減少しました。これはとても良いことで、ここからやっと落ち着いた投資ができる環境になったと私は考えています。

一時「 新興国投資は危ない 」などと言われましたが、それは新興国投資が危ないのではなく、ロクに勉強もしない投資家が危ないのです。

ジックリと腰を落ち着けて、国内( 都心・都市郊外・地方 )、海外( 新興国・先進国 )などを俯瞰しつつ、ご自身のスタンスを確認した上で、投資を決断してください。

PS:蛇足ですが、こちらセブでは仮想通貨をやっている人はあまりいなさそう。一部の富裕層や投資家などに限られるようです。

それと、今回一番美味しかったのはこの、鳥の唐揚げ。ハチミツ風味がうっすらとして、やや甘いものの、日本人の口に合うと思います。



健美家サイト会員登録で最新コラムやニュースをチェック!

健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 長嶋 修さん

長嶋 修さん

不動産コンサルタント
さくら事務所 会長

長嶋修さんのブログ

不動産デベロッパーで支店長として幅広く不動産売買業務全般を経験後、1999年に業界初の個人向け不動産コンサルティング会社である、不動産の達人 株式会社さくら事務所を設立、現会長。

以降、様々な活動を通して“第三者性を堅持した個人向け不動産コンサルタント”第一人者としての地位を築く。国土交通省・経済産業省などの委員も歴任。

2008年4月、ホームインスペクション(住宅診断)の普及・公認資格制度をめざし、NPO法人日本ホームインスペクターズ協会を設立、初代理事長に就任。

また、TV等メディア出演 、講演、出版・執筆活動等でも活躍中。

現在、「東洋経済オンライン」、「Forbes JAPAN WEB」等で連載コラムを執筆中。業界・政策提言や社会問題全般にも言及。

主な著書に、『空き家が蝕む日本』(ポプラ社)、『不動産格差』(日本経済新聞社)、『5年後に笑う不動産』(ビジネス社)等。

【連載中のコラム】


【著書一例】



ページの
トップへ