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収益物件のバッドコンディション実例と3つの理由。「インスペクション説明義務化」の要点。

長嶋修さん_画像 第199話

宅建業法が改正され、2018年4月以降は住宅の売買や賃貸の際に「 インスペクション説明義務化 」がスタートしました。これは簡単に言えば、次の3点にまとめられます。

・媒介契約時にインスペクション業者のあっせんの有無
・重要事項説明書でインスペクションの内容
・契約時にその中身について双方合意


大方の不動産業者の反応は「 また説明することが増えた。面倒だな 」といったものですが、これから建物のコンディションに世の中の関心が向くのは間違いありません。

■ マイホームに比べ収益物件の建物状態が”よろしくない”理由

さくら事務所ではこれまで41,266件( 4月末現在 )のホームインスペクション( 住宅診断 )を行ってきましたが、マイホーム系に比べ、アパートなどの収益物件は、建物のコンディションがよろしくないケースが多い、ということがわかっています。

理由にはいくつかあるのですが、まず第1に「 設計品質 」。マイホームの世界ではよほどのローコスト住宅でもない限り必ずついている床下や天井裏の点検口が、収益物件にはついてないケースが多いのです。

とりわけ床下については、点検口がないどころか、人が入るスペースすらなかったりします。これでは、点検が不可能なのはもちろん、水漏れが発生した時には床を壊して対応する必要があり、非常にコスト高です。

少しでも建築費を抑えるために床下のクリアランス( 空間 )を圧縮したものだと思われますが、保有後のメンテナンスでムダなお金がかかる不親切設計といえるでしょう。

設計時には点検口に限らず、後のメンテナンスのしやすさを踏まえておかないと、とんでもない金食い虫の建物になります。

次に「 施工品質 」。収益物件の場合は、そこに住まないからか、オーナーが工事現場に足を運ぶ確率がマイホームに比べると明らかに下がるため、各種の施工不具合が発生する確率が高くなるようです。( マイホームにも一定程度の工事手抜きや手抜かりはありますが )。

建設職人も人の子ですから、オーナーの顔を知っていればキチンと工事するところ、誰のものだかわからない場合は気が抜けてしまうのでしょうか。

第3に「 不具合の発見遅れ 」。マイホームの場合、雨漏りや水漏れなどの不具合があれば即座に発見、対応ができますが、収益物件の場合は、よほどひどい雨漏りや水漏れでないと、放置されることが多いのです。

例えば写真1は、木造アパート2階の和室の壁ですが、雨漏りのようなシミがあります。


※写真1

この程度だと、入居者には特段の生活上の不具合がないことや、自分の持ち物ではないといった意識も手伝って管理会社やオーナーに報告されず結果として放置されることが多いのです。

すぐに対応せず、長らく放置していくと、写真2のようになります。


※写真2

この段階でも修復できないことはありませんが、壁を壊し断熱材などを総入れ替えするなど、手間とコストが非常にかかります。カビやシロアリが発生しているとさらに厄介です。

不動産投資の目的はいうまでもなく「 収益を上げること 」ですが、ここでは「 コストとの戦い 」に打ち勝つことが不可欠。「 設計 」「 工事 」( 中古なら建物の見極め )、そして「 運用中 」の3点でそれぞれ、気を抜くかないことが安定的な運用につながります。

■ 久しぶりに不動産投資セミナーを開催します

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 長嶋 修さん

長嶋 修さん

不動産コンサルタント
さくら事務所 会長

長嶋修さんのブログ

不動産デベロッパーで支店長として幅広く不動産売買業務全般を経験後、1999年に業界初の個人向け不動産コンサルティング会社である、不動産の達人 株式会社さくら事務所を設立、現会長。

以降、様々な活動を通して“第三者性を堅持した個人向け不動産コンサルタント”第一人者としての地位を築く。国土交通省・経済産業省などの委員も歴任。

2008年4月、ホームインスペクション(住宅診断)の普及・公認資格制度をめざし、NPO法人日本ホームインスペクターズ協会を設立、初代理事長に就任。

また、TV等メディア出演 、講演、出版・執筆活動等でも活躍中。

現在、「東洋経済オンライン」、「Forbes JAPAN WEB」等で連載コラムを執筆中。業界・政策提言や社会問題全般にも言及。

主な著書に、『空き家が蝕む日本』(ポプラ社)、『不動産格差』(日本経済新聞社)、『5年後に笑う不動産』(ビジネス社)等。

【連載中のコラム】


【著書一例】



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