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昨今の不動産投資について「マスコミに訊かれる質問」ベスト3

長嶋修さん_画像 第204話

私はテレビやラジオ、新聞や雑誌などでコメントを求められたり寄稿することが多いのですが、メディアの皆さんの関心事は大体決まっています。

一番多いのは「 2020年以降の不動産市場 」。これは主に東京オリンピックを境に建設需要減などで不動産市場が大きな影響を受けるのかというもの。この点については「全く影響ない」と回答しているのは以前のコラムで述べた通りです。

次に多いのは「 消費増税が不動産市場に与える影響 」。これは「 大いにある 」と回答しています。ただし、その影響の範囲はかつてと異なるでしょう。都心部はもちろん、郊外・地方でも駅前・駅近などのマンションは新築・中古ともほとんど影響受けないでしょう。

それくらい旺盛なニーズがありますし、購入層がそもそも増税の影響をあまり気にしない人たちだからです。一方で一戸建てや駅から遠いなどでリーズナブルなマンションなどは、一定のマイナスを食らうはずです。

ただし懸念もあります。京都大学大学院の増田聡教授らが行った消費者心理実験によると、8%から10%への増税は「 税率を計算しやすい 」という理由ゆえに、他の時の1.4倍、女性に限れば2.9倍もの買い控え効果があることが判明したというのです。

こうした実験は、被験者への聞き方の問題などもあり、必ずしもこの通りになるとは限りませんが、もしこのようなレベルで消費が控えられた場合、景気や株価が落ち込みといったルートを通じて不動産市場に下落圧力が働く可能性もあります。

3番目に多い質問は「 スルガショックが不動産市場に与える影響 」。これも、つまらない回答で申し訳ないのですが、その影響はかなり限定的です。事件を受けて年初あたりから投資用不動産の利回りはやや上昇( 価格は低下 )しましたが、それもかわいいものです。

私は毎週のようにあちこちで講演に呼ばれるのですが、とりわけ不動産投資セミナーは、昨年をはるかに上回る来場者数です。事件の行く末を知りたいというニーズに加え、相変わらず不動産投資需要は旺盛です。

このあと金融庁がさらに大きな事件をいくつも見つけるようなじたいとなればその限りではありませんが、融資の窓を閉めている金融機関はあくまで限定的で、むしろこの程度の段階で事件発覚してよかった、ということなのでしょう。

これがあと2〜3年長引いていたらある種バブル化し、その後の落ち込みも大きなものとなったはずです。

こうしたお話の後で「 最もケアしなければならないのは“金利動向”だ 」と回答しています。言うまでもなく不動産と金利には逆相関の密接な関係があり、金利が上がれば不動産下落、金利が下がれば不動産上昇の圧力です。

日銀の政策で超低空飛行を続ける国内金利ですが、アメリカが段階的な金利上げを模索する中、原則として日米欧で協調が必要なところ、日本だけがいつまで現行金利水準を保っていられるのかということです。

仮に金利上昇があるとしてもそのタイミングはだれにも分からず悩ましいところですが、いつかどこかの段階で必ず金利上昇は起こります。問題はそのタイミングと上昇の程度ですね。

いまのところドラスティックな上昇を予感させるようなトピックは見当たりませんが、日銀が想定している( と思われる )マイルドな金利上昇を想定すると、おそらくそこが投資用不動産価格の天井でしょう。

2050年までに日本の人口は3,000万人以上消失し少子化・高齢化も進みますが、換言すれば9,000万人以上はなお残っているわけです。

弱い立地や企画、勉強しない、努力しない大家さんはドンドン退出し、筋肉質な大家さんが泰然と生き残るといったことが、これから長い時間をかけて起きるのでしょう。

最後にお知らせを。29冊目の新刊を上梓しました。その中身を簡単にいえば「 これからマンションの淘汰が始まる 」というもの。末永く一定の価値を保ち続けるマンションと廃墟マンションとの2極化です。

それはなぜか。また2030年くらいまでに市場でどんなことが起きるか。対処法は? といったトピック満載です。ぜひお手に取ってお読みください。


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プロフィール

■ 長嶋 修さん

長嶋 修さん

不動産コンサルタント
さくら事務所 会長

長嶋修さんのブログ

不動産デベロッパーで支店長として幅広く不動産売買業務全般を経験後、1999年に業界初の個人向け不動産コンサルティング会社である、不動産の達人 株式会社さくら事務所を設立、現会長。

以降、様々な活動を通して“第三者性を堅持した個人向け不動産コンサルタント”第一人者としての地位を築く。国土交通省・経済産業省などの委員も歴任。

2008年4月、ホームインスペクション(住宅診断)の普及・公認資格制度をめざし、NPO法人日本ホームインスペクターズ協会を設立、初代理事長に就任。

また、TV等メディア出演 、講演、出版・執筆活動等でも活躍中。

現在、「東洋経済オンライン」、「Forbes JAPAN WEB」等で連載コラムを執筆中。業界・政策提言や社会問題全般にも言及。

主な著書に、『空き家が蝕む日本』(ポプラ社)、『不動産格差』(日本経済新聞社)、『5年後に笑う不動産』(ビジネス社)等。

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