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世界の政治・経済体制が崩壊する日

長嶋修さん_画像 第205話

「 日本の不動産市場は、バブルではない。だからそもそも崩壊することもできない 」という私の見立ては、以前のコラムでもお知らせしてきたとおりです。

参照:バブルではなかった2017年。2018年の不動産市場の懸念材料

この持論は今でも変わりませんが、そろそろ、そんなレベルではない、決定的な経済破たんに備えておく必要は、あると思います。早ければ2年、遅くとも5年程度で、大規模なクラッシュがやってきても全く不思議ではないと想定しています。

これは、90年のバブル崩壊や08年のリーマンショックのようなものではなく、もっとダイナミックな、FRBやECB、日銀といった中央銀行があり、その下に金融機関が連なるといった、現行の資本主義経済体制そのものが瓦解してしまうといった可能性です。前提条件が崩れてしまうのです。



次に来る破たんが前回のリーマンショックと異なるのは、前回は証券会社( 投資銀行 )が破たんするパターンでしたが、今回は、銀行が破たんするパターンであることです。

ましてや日銀はすでに462兆円( 18年9月末現在 )と、発行総額の約40パーセントにあたる国債を抱えているのに加え、ここ数年の株高はやはり日銀や年金( GPIF )などの資金が支えている側面が大きいのです。

これはこれで微妙なバランスを保ちながら12年の民主党から自民党への政権交代以降、アベノミクス・黒田バズーカなどで膨らませてきたわけですが、いつまでもこの通りではないでしょう。

契機はどこにあるのかわかりません。朝鮮半島危機は一段落しましたが、中東紛争、米国発経済、EU経済など、火種はいくらでも見つかります。

いずれにしても何らかの形で政治・経済危機がやってくると、意外とあっけなくすべてが瓦解していくかもしれないほど、いわゆるチキンレースのように崖に向かって突っ走っているのが、今の日本・世界経済でしょう。今回、日銀などの中央銀行を支える先は、ありません。

こういう話をすると「 大げさだ 」「 オオカミ少年だ 」といった風にとらえられがちですが、例えば90年バブル崩壊の際は、株式市場が大きく瓦解したにも関わらず、国民の多くは「 また元に戻るだろう 」といった認識が支配的で、のんびりしていたものです。

現実にはその後、「 失われたウン十年 」を過ごしました。

08年のリーマンショックでは、その前年の12月に行われた不動産業界人( 主にマンションデベロッパー )の会合で、私が「 皆さんの仕事は今がピークで、来年にはここにいる企業の多くが破たんするでしょう 」と発言しても、誰も相手にしませんでした。結果は皆さんご存知の通りです。

「 日本には資産がたくさんありバランスしているから問題ない 」といった意見もあるでしょう。それはその通りなのですが、それでも現行の体制をいつまでも続けられるとは、歴史を振り返ればあり得ないことがわかるはずで、定期的にリセットボタンが押されています。

そんなタイミングがそろそろ来るのではないかということです。では、そんなことになった場合にはたしてどうなるのか。これには様々なシナリオが考えられます。

例えば金利が急上昇し、いわゆる「 ハイパーインフレ 」が訪れ、それがしばらく続く場合のシナリオは以前に示したことがあります。1920−1930年代、あるいは太平洋戦争−終戦−戦後のころのようなイメージです。

参照:不動産投資に「 キャピタルゲイン 」の流れは来る

さてこうした私の想定根拠は、これまでの経済的文脈に加え、政治的に不穏なにおいを感じるためですが、政治的なことについては、ここではあえて触れません。いずれにせよ、そろそろ頭の体操をしておいて損はないのではないでしょうか。結果は数年後。

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プロフィール

■ 長嶋 修さん

長嶋 修さん

不動産コンサルタント
さくら事務所 会長

長嶋修さんのブログ

不動産デベロッパーで支店長として幅広く不動産売買業務全般を経験後、1999年に業界初の個人向け不動産コンサルティング会社である、不動産の達人 株式会社さくら事務所を設立、現会長。

以降、様々な活動を通して“第三者性を堅持した個人向け不動産コンサルタント”第一人者としての地位を築く。国土交通省・経済産業省などの委員も歴任。

2008年4月、ホームインスペクション(住宅診断)の普及・公認資格制度をめざし、NPO法人日本ホームインスペクターズ協会を設立、初代理事長に就任。

また、TV等メディア出演 、講演、出版・執筆活動等でも活躍中。

現在、「東洋経済オンライン」、「Forbes JAPAN WEB」等で連載コラムを執筆中。業界・政策提言や社会問題全般にも言及。

主な著書に、『空き家が蝕む日本』(ポプラ社)、『不動産格差』(日本経済新聞社)、『5年後に笑う不動産』(ビジネス社)等。

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