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金融市場の中心がアジアにシフトか。「日本ひとりがち」の未来が実現する可能性

長嶋修さん_画像 長嶋修さん 第234話

2021/4/23 掲載

前回のコラムでは、「 今後さらなる資産バブルが発生する可能性が高い 」ということをお話しましたが、今回はその続き。

現在は世界的な財政出動や金融緩和で、日米欧ともに株価などの資産価格は膨張しているわけですが、このバランスもいつまでも続かないシナリオがありえます。

ひらたくいうと「 日本一人勝ち 」です。
というのも、金融市場の中心がアジアにシフトする可能性が高いためです。イギリスがEUから抜け、日本と仲良くしたいと秋波を送っており、さながら「 新日英同盟 」のようです。

そもそもイギリスがEUを出るということは、金融を握るロンドン・シティが浮く、という話で、これがどの後どこに向かうのかということだったのです。それがアジアであることはある程度予想されており、概ね想定通りだったといっていいでしょう。

それと軌を一にするように日本では、金融拠点を東京のみならず複数もうけようという話が出ており、現在時点では大阪・福岡が名乗りを上げています。地政学的に福岡が選択される可能性が高く、双方とも選択されるかもしれません。

そうなると、多くのマネーが日本に流れ込みます。もちろん高給取りの人材が大量に国内に流れ込み、日本経済を活性化させる効果もあるでしょう。

このとき日本には、彼らが住むような間取りが広めの高級レジデンスが圧倒的に足りず、したがって対象物件は賃料・価格とも大きく高騰するかもしれません。

不動産市場も当然活況を呈するでしょう。ただし、あくまで地域限定で、東京都筆頭として、札幌・仙台・名古屋・大阪・広島・福岡( 順不同 )などの大都市や、地方でも県庁所在地などのしかもオフィスやそれに紐づく住宅などが中心でしょう。



物流系はコロナ後から、今後も引き続き強くあり続けるはずです。ホテル系はインバウンドが完全回復しないと限定的ですが、ホテル用地のニーズが消えてもそこには新築マンションが建ちます。

ここしばらくの間新築マンション建設戸数が徐々に減ってきたのは、ホテルに用地を奪われてきたからという側面も大きいのです。マンションよりホテルのほうが採算取れ、用地を高く買えますからね。

2008年リーマン・ショック前のプチバブルは世界的なもの、日米欧同時的なものでした。一方、1990年のバブルは日本一人勝ちだったのです。現在はあのときと同様の材料が揃っていることと、前述した、金融中心がアジアにシフトする流れがあるためです。

気になる金利動向は、多少の上昇可能性はあっても、2−3%上昇するような状況は当面、考慮しなくてよいでしょう。そんな事になったら国家財政が持たないからです。言い換えると、コントロールできない一方的な金利上昇があれば、国は財政破綻です。

が、そもそもバブルやその崩壊、金融システム破綻などは、自然現象で起きるものではありません。1929年の金融大恐慌はアメリカが何故か大量のゴールドをカナダに持ち出したのがきっかけですし、1971年のニクソンショックはイギリスがアメリカに対し、預けているゴールドの返還を求めたためです。

ではこの状態はいつまで続くのか。2024年に新札が発行される予定ですが、あれは本当に紙幣として発行されるのか。また、一万円札のモデルは渋沢栄一ですが、なぜいま、彼が主人公の大河ドラマを国営放送でやっているのか。

MTT( 現代貨幣理論 )やベーシックインカムといった議論がなぜこのところ盛んなのか。世界的アジェンダとされるグレートリセットやSDGsは何を目指しているのか。このようなところにヒントが隠れています。

AI化やロボット化の進展。AR・VRのさらなる進化などのテクノロジーと相まって、どんな世の中がやってくるか。頭の体操をしておくといいかもしれません。世の中というのは時に、光の速さで変化するものです。

プロフィール

■ 長嶋 修さん

長嶋 修さん

不動産コンサルタント
さくら事務所 会長

長嶋修さんのブログ

不動産デベロッパーで支店長として幅広く不動産売買業務全般を経験後、1999年に業界初の個人向け不動産コンサルティング会社である、不動産の達人 株式会社さくら事務所を設立、現会長。

以降、様々な活動を通して“第三者性を堅持した個人向け不動産コンサルタント”第一人者としての地位を築く。国土交通省・経済産業省などの委員も歴任。

2008年4月、ホームインスペクション(住宅診断)の普及・公認資格制度をめざし、NPO法人日本ホームインスペクターズ協会を設立、初代理事長に就任。

また、TV等メディア出演 、講演、出版・執筆活動等でも活躍中。

現在、「東洋経済オンライン」、「Forbes JAPAN WEB」等で連載コラムを執筆中。業界・政策提言や社会問題全般にも言及。

主な著書に、『空き家が蝕む日本』(ポプラ社)、『不動産格差』(日本経済新聞社)、『5年後に笑う不動産』(ビジネス社)等。

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