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中国不動産大手「恒大」の破綻懸念で金融システム崩壊か?

長嶋修さん_画像 長嶋修さん 第239話

2021/9/23 掲載

中国不動産大手の恒大について破綻懸念が広がっています。結論を言えば、これがリーマンショックに象徴される金融システム崩壊につながることはないでしょう。

端的にいうと現在の騒動は中国共産党が意図的に、故意に起こしているものであり、その理由は「 店仕舞い 」です。21世紀になって顕在化した「 表向きの 」米中対立を終わらせるのが目的です。

こうした物言いには違和感をお持ちになる向きが多いことと思いますが、そもそも世界というのは「 国対国 」のような構図で動いているわけではないことに注意が必要です。教科書どおりに、あるいはニュースで報じる前提で世の中が進行しているわけではない、ということです。

もちろん、今回の件で一気に金融システムが崩壊する可能性も「 ゼロ 」とはしません。が、いずれにしても今後、世界が向かう大きな方向性は変わらないでしょう。

■ 中国の「 縮こまり戦略 」にはどんな意味があるのか?

戦後に米ソ対立があったように、昨今は「 米中対立 」の構図を前提として国際社会は動いてきました。それがトランプ政権誕生で「 アメリカファースト 」つまり、世界から軍を引くと同時にドル覇権を終わらせることで、1ローカル国家へ自ら転落させる政策を取りました。

それなのに、アンチトランプのはずだったバイデン政権でもその政策が引き継がれているのは、不思議ではありませんか? 同様に中国は、自国企業の上場を邪魔したり、なぜか英語教育を終わらせたりと、やはり米同様に「 縮こまり戦略 」「 自滅戦略 」とも取れる動きを見せています。

そんな中での中国不動産大手恒大の破綻懸念騒動ですが、共産党としては無理矢理にでも救おうと思えば救えるところ、金融機関にまで手を回す( しているであろう )などして、放置どころか破綻助長しているわけです。1990年を境として起きた「 ベルリンの壁崩壊 」「 ソ連崩壊 」のようなことが今起きているのです。

また、現行の金融システムに関するありとあらゆる議論は、意味がないと言えばまったく意味がないのです。理由は主に2つあります。

まずは、政変はもちろん、金融経済ショックも、自然に起きるものではなく起こされるものであるということ。

第二次世界大戦で物理的な収奪が終わり、戦後は経済で、近年では金融であらかた世界の富が収奪され、とやっているうちにゼロ金利にしてもマイナス金利にしても世界経済がうまく回らないという状況があるからこそ「 グレートリセット 」だとか「 合成覇権通貨・暗号資産 」などと言い出しているわけです。

次に、財政や金融の議論をする際に、そもそも現行の金融システムを前提にして議論していることがナンセンスであるということ。はたして中央銀行とは何でしょうか。独立性が大事と言いながら今となってはそんな前提は吹き飛んでいるのは周知のとおりです。

そもそも民間が所有する中央銀行に、なぜ金利を払ってマネーを供給してもらわないといけないのか?という話です。「 一般会計がどうした 」「 プライマリーバランスがどうした 」「 国民一人あたりの借金がどうした 」というような、一見もっともらしいが本質的には意味のない議論を、延々とやってきたのがこれまで。

話を端折りますが、今起きているのは「 西洋から東洋へのシフト 」であると同時に「 現行システムの入れ替え 」。その延長線上に「 SDGs 」みたいなものもあり、ロボット化やAI化が進行し、そのためにありとあらゆるもののデータ化が進んでいるわけです。

こうした全体像が理解できると、目先の出来事に動じなくなります。同時に、本質的に必要な思考と行動に集中することができます。

■ 専門バカを抜け出すことで世界が見えてくる

こうした理解は、歴史的な経緯を知ることが必要です。例えば「 中国や米国はどのような経緯で成り立ってきたのか 」「 現行金融システムはどのように組成されてきたのか 」といったこと。

世間一般で議論されていることは映画「 トゥルーマンショー 」「 マトリックス 」のように「 箱庭 」であったことが理解できるでしょう。

いま上映中の「 フリー・ガイ 」という映画があります。ネタバレは避けたいと思いますが、かんたんに言うと「 ゲームの中のキャラクターが意思を持ち始める 」というものです。

アレなどは、私達が置かれている現状を端的に表したものとして、非常にわかりやすいストーリーだと思いますので、機会があればぜひご覧ください。



幾何学でいう「 フラクタル構造 」、美術・芸術でいう「 黄金比 」、科学でいう「 DNA構造 」、物理学でいう「 量子論 」、数学でいう「 フィボナッチ数列 」、国語でいう「 五十音図 」などが私達の社会にどのように埋め込まれているか、どんな働きがあるか知ることも大切かもしれません。

明治以降の教育のおかげで私達はすっかり「 専門バカ 」になってしまいました。ものすごいタコツボ化と言っていいでしょう。まずはここから抜け出し全体を俯瞰することが大事かなと思っています。

不謹慎かもしれませんが、非常にエキサイティングな世の中になってきました。それではまた。

プロフィール

■ 長嶋 修さん

長嶋 修さん

不動産コンサルタント
さくら事務所 会長

長嶋修さんのブログ


■ 経歴

不動産デベロッパーで支店長として幅広く不動産売買業務全般を経験後、1999年に業界初の個人向け不動産コンサルティング会社である、不動産の達人 株式会社さくら事務所を設立、現会長。

以降、様々な活動を通して“第三者性を堅持した個人向け不動産コンサルタント”第一人者としての地位を築く。国土交通省・経済産業省などの委員も歴任。

2008年4月、ホームインスペクション(住宅診断)の普及・公認資格制度をめざし、NPO法人日本ホームインスペクターズ協会を設立、初代理事長に就任。

また、TV等メディア出演 、講演、出版・執筆活動等でも活躍中。

現在、「東洋経済オンライン」、「Forbes JAPAN WEB」等で連載コラムを執筆中。業界・政策提言や社会問題全般にも言及。

主な著書に、『空き家が蝕む日本』(ポプラ社)、『不動産格差』(日本経済新聞社)、『5年後に笑う不動産』(ビジネス社)等。


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■ 著書一例

ほか多数

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