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圧倒的な円安がもたらすもの。最終的に自分を救う財産とは何か

長嶋修さん_画像 長嶋修さん 第246話 著者のプロフィールを見る

2022/4/21 掲載

コロナ禍が何となく収束に向かうかと思いきや、今度はウクライナ紛争で、世界は立て続けに混乱・混沌に見舞われています。またこのところ凄まじい勢いで円安( ドル高 )が進行しています。

理由は単純で「 他国が軒並み金利を上げているのに、日本だけが金利の低空飛行を続けているから 」です。なぜそんなことをやっているのかと言えば、まず日銀は「 他国が軒並み5〜10%のインフレとなっているなか、我が国だけ置いていかれ、したがって金利を上げることができない 」というわけです。

また企業は、企業物価指数が10%近く上昇しているのに、消費者物価指数は1%に満たないということは、商品やサービスに価格転嫁できていないという弱気姿勢があるとも言えますし、背景には給与所得者の給与がずっと横ばいであり、確実に購買力が低下するのが明白だから動くに動けない、ともとれます。

いずれにしても、世界的に見れば、どう見ても不自然な状態であることは間違いありません。

■ 圧倒的な円安がもたらすもの

しかし歴史を振り返ると、このような歪みはいつも、市場に大きな変動をもたらします。そのパターンの1つが「 バブル化 」。現在の圧倒的な円安下では、他国から見ると日本の株や不動産は非常に魅力的に映ります。

そこでたとえば円を買って日本の資産にグローバルマネーが一部でも流入すると、猛烈な株高や円高が訪れる可能性があります。しかしこれも、歪みによって生じた振り子が反対に振れるかのような作用に過ぎませんので、バブル化すれば次は必ず崩壊が待っています。

1985年のプラザ合意では、ドル高を是正する、として220円から120円程度へと、猛烈な円高になったわけですが、同時に円高不況を嫌って猛烈な金融緩和と財政出動を行った結果、あのバブル経済が発生したわけです。崩壊後、失われたウン十年を過ごすことになったのは御存じの通り。

人為的に起こした市場の歪みが、バブルとなって現れない可能性もあります。例えば、インフレとそれに伴う金利上昇が止められなくなるケース。円安ということは輸入品の価格が上がるということ。その影響を受けて、企業物価が上昇しているわけです。

もちろん、コロナ禍により製造や物流が滞ったこともありますが、この点については一部を除いて解消に向かっています。すでに食品や建築費などは上昇していますが、このような状況に耐えきれず企業が軒並みさらなる値上げに踏み切った場合、材やサービスの価格は高いのに給与がそのままという悪いインフレ状態に陥ります。

そこで景気が悪化し、日銀の金利コントロールが効かなくなったらどうなるでしょうか。おそらく今回、このような事態になった場合、政府にも日銀にも、誰にも止めることはできないでしょう。

結果は国債発行できず( 国債が売れず )、借金を前提としていた従来型の国家予算が組めず、戦後のドッジラインで推し進められたように、税収の範囲内でやりくりするしかなくなるか、最悪は財政破綻です。

■ 最終的に自分を救う財産とは

財政破綻となれば円の価値は紙くず。金( ゴールド )や不動産など実物資産が残るといったこととなるでしょう。ただしこの場合も、不動産なら何でもありということにはなりませんが。

一方でものすごいインフレが進む途中では借金の価値が相対的に小さくなり、返済が容易になる場面もあるかもしれませんね。現在の借金1億円が、100%のインフレになれば実質1,000万円です。

もう一つ気になるのは「 ウクライナ情勢 」。実は、世界の混乱・混沌はここでは収まらず、次は中東へ飛び火する可能性が高いのです。コロナ禍はなんとなく収まりそうな気配ですが、次にやってくるのは紛争・騒擾です。なんとも厄介な世の中になってきました。

コロナやワクチン、ウクライナ紛争などで社会が不安定化するのに伴い人心も不安定化。ヒステリーや不安心理が増加しているのを感じます。次回はもう少し、これから起こることと、考えられる対処法についてお話しします。

テクニカルなことはさておき、最終的な財産は自身の「 知識や見識・認識 」と「 行動力 」と「 人脈・コミュニティ 」にほかならないと思います。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

長嶋修さん

長嶋修さんながしまおさむ

不動産コンサルタント
さくら事務所 会長

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経歴
  • 不動産デベロッパーで支店長として幅広く不動産売買業務全般を経験後、1999年に業界初の個人向け不動産コンサルティング会社である、不動産の達人 株式会社さくら事務所を設立、現会長。

    以降、様々な活動を通して“第三者性を堅持した個人向け不動産コンサルタント”第一人者としての地位を築く。国土交通省・経済産業省などの委員も歴任。

    2008年4月、ホームインスペクション(住宅診断)の普及・公認資格制度をめざし、NPO法人日本ホームインスペクターズ協会を設立、初代理事長に就任。

    また、TV等メディア出演 、講演、出版・執筆活動等でも活躍中。

    現在、「東洋経済オンライン」、「Forbes JAPAN WEB」等で連載コラムを執筆中。業界・政策提言や社会問題全般にも言及。

    主な著書に、『空き家が蝕む日本』(ポプラ社)、『不動産格差』(日本経済新聞社)、『5年後に笑う不動産』(ビジネス社)等。

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