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賞味期限切れのシステムを延命してきたツケ。混乱の時代に大切なもの

長嶋修さん_画像 長嶋修さん 第247話 著者のプロフィールを見る

2022/5/23 掲載

これから起こることは「 リーマンショック後の清算 」であり「 1990年バブル崩壊以降の清算 」であり「 戦後の清算 」であると同時に、「 明治維新以降の清算 」です。順にご説明します。

■ 先延ばしで来てしまった過去の問題を清算する時期に

まず、「 リーマンショック以降の清算 」とはいうまでもなく、本来なら2008年に壊れていてもおかしくなかった金融システムをなりふり構わぬ「 金融緩和 」によって持たせてきたツケの清算です。

2021年時点では日米欧の中央銀行合わせて2,000兆円以上の資産規模となっており、例えば日銀でいえば国債はもちろん、株や不動産を買い入れることによって現状維持を行っています。

これは当然いつまでも続くはずがなく、いつかは終わりがやってきます。米欧はインフレ抑制のために段階的な、しかも急速な利上げを予定しており、これで米株や不動産価格の下落は確定。あとはソフト・ランディングできるかハードランディングになるか。

翻って我が国の日銀は態度を変えておらず、米欧との金利差が開き円安が進んでいますが、これもいつまで続けられるのか。遅くとも来年4月の黒田日銀総裁退任で、場合によってはもっと早く方針転換を迫られるかもしれません。

大きな読みとしては、世界の金融システムがクラッシュするのはもう数年先、2024〜2025年頃ではないかと見ています。その前にバブルがやってきても結末は一緒。

次に、「 戦後の清算 」と「 1990年バブル崩壊以降の清算 」。敗戦で焼け野原となったところから、バックに米国を抱えつつ、奇跡的とも思える戦後復興を遂げたとされる日本ですが、この過程で培った産業教育などのスタイルは本来、1980年代に賞味期限切れ。

よって産業構造や就労構造の転換や人口問題、年金問題など昨今言われている問題は、この時点で着手すべきでしたが、バブル崩壊以降は「 失われたウン十年 」とされ、対処療法というか弥縫策というか、根本的な改革を行わないまま過ごしてきてしまいました。

そして、ダラダラとデフレ経済を続けてきたわけです。同時に、高年齢層であるほど、精神的にもゆでガエル状態になっています。

最後に「 明治維新以降の清算 」ですが、英国の後ろ盾を得ながら日清・日露戦争・第一次世界大戦・第二次世界大戦と進めてきた、政治構造・官僚構造というか日本の骨組みそのものも、すでに賞味期限切れ。

優秀な新卒ほど官僚になりたがらず、職業政治家のレベルを見れば「 中央は空っぽ 」であることがわかります。

また、例えば学校でやらされてきた「 前へならえ 」とか「 体育座り 」などは、ローマの昔から奴隷にやらせてきたことであり、運動会における「 組体操 」「 棒倒し 」などは優秀な兵士を育成するイベントの名残ですが、そんなこともナンセンスに。

こうしたものがまるごとすっ飛ばされるというわけです。ちょっと想像がつかないかもしれませんが、建物で言えば「 増改築でごまかせる時代が終わり、解体して新築する 」といったイメージ。

いやあすごいですね、こうなると、先行きは明るいものの、短期的には様々な混乱が待っていそうです。かといって「 具体的に、どのような混乱が起こるのか 」ということを予想するのは困難ですし、意味がないとも言えます。

■ 混乱の時代に大切なのは、ゼロからやり直しができる体制と心構え

大事なのは「 ロボット化・AI化やベーシックインカム的な制度導入によって多くの仕事が失われても必要とされる自分づくり 」や「 短期的に食糧危機や財政破綻、天災地変などに見舞われても凌ぐことができる、最悪ゼロになってもやり直しができる体制と心構え 」です。

相場の詳細には言及しませんが、金( ゴールド )は今後も資産として機能するでしょう。株式は紙ではありますが、企業の所有権でもありますので、リセット後に伸びる企業のそれは有用です。

不動産は、いつも言っている通り三極化が進行するのみ。後は平たくイメージだけでいうと、個性的な人や組織が浮かび上がる時代でしょう。それ以外のみなさんは、仕事もなくなるわけだしベーシックインカムでよろしく、ということに。

こういうと冷たい物言いに聞こえるかもしれませんが、別に悪くない時代ではないかと思います。カネのために生きるために仕事しなくていいわけですからね。というわけで、自分の実力を地道に備えておくことにつきます。

知識・経験・洞察力・実行力・心構え・健康・人脈など。人間の成長力は複利効果が働きます。1の実力を持つものが1日に1%成長すると1.01。これを365日継続するとおよそ37に。わずか1年で37倍とはすごいですね。

個人的なことを言えば、資産も創業した企業もそれなりに持っていますが、最悪全部なくなっても、おそらく再び立ち上がれるどころか、むしろチャンスかもしれないと考えています。

というわけで、現在はいわば「 嵐の前の静けさ 」という感じで、すでにコロナ禍やウクライナ紛争で世界はてんやわんやですが、今後の変化に伴う動きはこんなものではないと思いますので、各自自分づくりをしておきましょう。それではまた。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

長嶋修さん

長嶋修さんながしまおさむ

不動産コンサルタント
さくら事務所 会長

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経歴
  • 不動産デベロッパーで支店長として幅広く不動産売買業務全般を経験後、1999年に業界初の個人向け不動産コンサルティング会社である、不動産の達人 株式会社さくら事務所を設立、現会長。

    以降、様々な活動を通して“第三者性を堅持した個人向け不動産コンサルタント”第一人者としての地位を築く。国土交通省・経済産業省などの委員も歴任。

    2008年4月、ホームインスペクション(住宅診断)の普及・公認資格制度をめざし、NPO法人日本ホームインスペクターズ協会を設立、初代理事長に就任。

    また、TV等メディア出演 、講演、出版・執筆活動等でも活躍中。

    現在、「東洋経済オンライン」、「Forbes JAPAN WEB」等で連載コラムを執筆中。業界・政策提言や社会問題全般にも言及。

    主な著書に、『空き家が蝕む日本』(ポプラ社)、『不動産格差』(日本経済新聞社)、『5年後に笑う不動産』(ビジネス社)等。

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