日本経済の活路

先日ワールドビジネスサテライト （ WBS ） に日銀の白川総裁が出演していました。 「 現在の日本のデフレ経済に必要なのは潜在成長率を引き上げることだ 」 とおっしゃっていました。そしてそのために必要なのは、 「 規制改革 」 と 「 雇用流動化 」 と 「 セーフティネット 」 であるとのことです。これはまさにその通り。

「 規制改革 」 というのは簡単にいえば、民間企業の成長を阻害する様々な規制を取り払う、ということです。規制緩和や規制改革といえば 「 小泉改革が日本をダメにした 」 との文脈から悪者扱いされ、忌避される傾向にありますが、潜在成長率を高めるためにはそれを行う必要があります。医療や農業、建設業、通信などはもちろん、日本の主要な内需産業のほとんどは、官による様々な規制に縛られています。

かつて放映された 「 官僚たちの夏 」 は経済産業省の優秀な官僚たちによる日本経済や産業を育てる熱いドラマでしたが、実際には官主導で成功した産業というのはほとんどなく、むしろ弊害が多かったということが、 「 日本の競争戦略（ マイケル・E・ポーター著　ダイヤモンド社 ） 」 では紹介され...