人口減少や少子化・高齢化、経済の成熟など国内の社会構造変化に加え、アメリカの経済覇権から中国など新興国の台頭による世界の経済・軍事・政治的関係性が大きく変化するなか、日本は失われた20年の中で、変化を阻もうとする既得権益保護的な動きと、変化を起こそうとする動きの中で、社会は混沌としています。政権交代や記者クラブ問題、検察の実態に焦点があたるなど、旧態依然とした組織やその考え方に激震が走る中で、まだ新しい方向性は見出せないようです。相撲協会のそれも同じ文脈にあります。このような混沌期に、中国あたりに揺さぶりをかけられると、対応ができないのです。
そのような中、住宅市場も同じように、旧型の体制を守ろうとする向きと、積極的に構造変化を起こそうとする側とで、綱引きが行われています。2006年に住生活基本法が制定されたのはこの業界の憲法改正のようなものですが、そのあと、新築住宅一辺倒ではなくなり、中古住宅やリフォーム、賃貸住宅への施策が矢継ぎ早に打ち出されています。ところが、新築住宅に対する優遇はまだ相変わらず継続しており、新築住宅の売れ行きは大変好調です。
例えば住宅ローンはいま、1%切る金利で借...
そのような中、住宅市場も同じように、旧型の体制を守ろうとする向きと、積極的に構造変化を起こそうとする側とで、綱引きが行われています。2006年に住生活基本法が制定されたのはこの業界の憲法改正のようなものですが、そのあと、新築住宅一辺倒ではなくなり、中古住宅やリフォーム、賃貸住宅への施策が矢継ぎ早に打ち出されています。ところが、新築住宅に対する優遇はまだ相変わらず継続しており、新築住宅の売れ行きは大変好調です。
例えば住宅ローンはいま、1%切る金利で借...
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