リースバック物件とは、売り主が物件を売却した後も、その物件に住み続けるという賃貸契約がセットになった物件のことです。売り主は売却でまとまった金額を手にできる上、売却後も引っ越しの必要がないというメリットを享受できます。
コロナ禍により給料の減少やボーナスの減少などにより住宅ローンの支払いが難しくなるケースが多くなると予想されます。僕は昨年の夏ごろから、不動産仲介会社に、「 リースバック物件の話があれば買わせてほしい 」という要望を伝えてありました。
通常の売却では自宅を明け渡した後に別の家を探さなくてはなりませんが、リースバック物件の場合はその必要がありません。そして、自宅を売却して得た資金を住宅ローン返済に充てることができます。
売却後は固定資産税( マンションの場合は管理費・修繕積立金なども )等の維持費の支払いがなくなり、代わりに賃料が発生することになります。
◇リースバック物件購入の流れ
Step1)不動産会社にリースバック物件の購入を打診
Step2)売却希望者の売却希望価格と家賃の希望価格のすり合わせ
Step3)物件の確認と周辺の家賃相場と実勢価格の査定
Step4)物件の査定から具体的な契約条件の提示
Step5)契約条件同意後、契約手続き
Step6)売買契約、決済と同時に所有権の移転と賃貸契約の締結
Step1)不動産会社にリースバック物件の購入を打診
Step2)売却希望者の売却希望価格と家賃の希望価格のすり合わせ
Step3)物件の確認と周辺の家賃相場と実勢価格の査定
Step4)物件の査定から具体的な契約条件の提示
Step5)契約条件同意後、契約手続き
Step6)売買契約、決済と同時に所有権の移転と賃貸契約の締結
■ リースバック物件のメリットとデメリット
買主( 大家 )にとっては実勢売買価格より安く買える可能性が高く、「 住宅ローンの返済に困った人のサポート 」にもなるというメリットがあります。しかも、売り主がそのまま借主として入居するため、空室リスクがなく、所有権の移転と同時に賃料が入ってきます。
◇リースバック物件の買い主( 大家 )側のメリット
①売買契約と同時に賃料が入ってくる( 初期の空室リスクはゼロ )
②周辺相場より高い家賃で貸せることが多い
③周辺相場より安い価格で買えることが多い
④賃貸契約中にオーナーチェンジ物件として売ることが可能
◇リースバック物件の買い主( 大家 )側のリスク
①売主は家賃を長期的に払い続けられるとは限らない
②将来的に買い戻しを求められるケースがある
③退去後にゴミ屋敷になっていた場合などは修繕費が高くつく
④敷金・礼金はなく、一般的には保証会社も付けられないケースが多い
①売買契約と同時に賃料が入ってくる( 初期の空室リスクはゼロ )
②周辺相場より高い家賃で貸せることが多い
③周辺相場より安い価格で買えることが多い
④賃貸契約中にオーナーチェンジ物件として売ることが可能
◇リースバック物件の買い主( 大家 )側のリスク
①売主は家賃を長期的に払い続けられるとは限らない
②将来的に買い戻しを求められるケースがある
③退去後にゴミ屋敷になっていた場合などは修繕費が高くつく
④敷金・礼金はなく、一般的には保証会社も付けられないケースが多い
売り主( 賃借人 )にとってリースバック物件は、売却した家に住み続けられるというメリットがある一方で、家賃が相場より高くなりやすいというデメリットがあります。
◇リースバック物件の売り主側のメリット
①金融機関からの借り入れ債務・返済の負担がなくなる
②住み慣れた土地に住み続けることができる
③固定資産税の支払いがなくなる( マンションは管理費・修繕積立金もなくなる )
④不動産を現金化することで子供たちに公平に財産を残しやすくなる( 相続目的の場合 )
◇リースバック物件の売り主側のリスク
①相場より家賃が高くなりやすい
②所有権を失うため、家賃が払えなければ住み続けることはできない
①金融機関からの借り入れ債務・返済の負担がなくなる
②住み慣れた土地に住み続けることができる
③固定資産税の支払いがなくなる( マンションは管理費・修繕積立金もなくなる )
④不動産を現金化することで子供たちに公平に財産を残しやすくなる( 相続目的の場合 )
◇リースバック物件の売り主側のリスク
①相場より家賃が高くなりやすい
②所有権を失うため、家賃が払えなければ住み続けることはできない
■ リースバック物件購入の流れ
昨年の10月、住宅ローンの支払いができなくなった方と物件を紹介されました。雨漏りの費用を買主が負担することを条件にStep4まで進みましたが、売り主さんのご子息が雨漏り代金の支払いと住宅ローンを肩代わりするということで話が流れました。
今回買えた物件の売主さんはお金に困ったわけではなく、「 独り身なので元気なうちに資産を整理したい。子供たちに平等に財産を残したい 」というのが売却理由でした。1月にStep4まで進み、2月に無事にStep6まで進むことができました。
具体的には、土地面積80坪( 実勢価格1,500万円程度 )に築28年の木造戸建てが付いた不動産を1,000万円で購入し、毎月85,000円の賃貸借契約を結ぶことになりました。表面利回りは10.2%です。売り主さんも喜んでおられました。
他にも何件か案件はあったのですが、通常の売買と違い売買金額と家賃の2つを決めないといけないのでStep4でまとまらない事が多かったです。例えばローンを使う場合、マンションは評価が低くなりがちで、CCR( 自己資金に対するリターン )が悪くなるため、こちらから断ったこともありました。
ちなみに売値が1,500万円で家賃10万円の区分マンションのリースバック案件があったのですが、こちらは株長者の友人が現金で買いました。好立地のマンションは値上がりも期待できますし、金融資産が豊富にある人には面白いと思います。

唐突ですが著者近影です
■ リバースモーゲージと何が違うの?
売主の転居が不要で資金調達ができる方法として似たようなものに、銀行がやっているリバースモーゲージがあります。リースバックが物件売却と同時に代金を一括で受け取れるのに対し、リバースモーゲージは融資の金額の枠内で毎月定額のお金を受け取ることができるのが一般的です。
リースバックの場合、売却するので名義は買主に変更となりますが、リバースモーゲージでは名義変更はナシで抵当権が設定されます。住宅ローンでまだ残債がある場合は抵当権が設定できないので、リバースモーゲージは利用できません。
これから、コロナ禍の影響で住宅ローンの支払いが困難になる方や、団塊の世代の相続対策・老後の資金調達の観点から、リースバック案件やリバースモーゲージはますます流行りそうな予感がします。
リバースモーゲージは銀行が窓口になっており、投資家の出番はありませんが、リースバック案件は色々な利用法があるので、不動産仲介会社に該当する物件が出ないか訊いてみてはいかがでしょうか?
※今回紹介したのは任意売却とは違いますが、任意売却が絡むリースバックは、売主が「 買い戻し権 」を使い、一定の期間内にお金を用意できた場合、買主から物件を買い戻すということもあります。興味がある方は調べてみてください。
■ 江古田島塾長のオンラインセミナーのお知らせ
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