前回に続き、3月に購入した築33年のシロアリハウスについて紹介します。今回のリフォームでは、次のような点を工夫しました。
1、床に断熱材を入れる
1階の床は全て張り替えて、断熱材( スタイロフォーム )を入れ、さね付きの4mmの古木柄フロアタイルで仕上げました。さね付きとは、フローリングと同じで突起を合わせていく貼り方で、隙間がなくなるので仕上がりは美しいのですが加工が面倒です。2度とやらないと思います。

2、リビングを広げる
コストを下げるために間取りの変更は行わない代わりに、リビング6畳とキッチン8畳の間の垂れ壁を撤去して14畳のリビングダイニングに変更しました。
元々は、垂れ壁とアコーディオンカーテンで部屋を分けていたのですが、使い勝手が悪いことと部屋が狭く感じるので思い切って撤去して正解でした。

3、照明の交換
全部の部屋の照明を変更しました。1階の折り上げ天井にはクロス前にコンセントを仕込んでもらい、間接照明を付けました。最近は間接照明をつけるためのLEDテープライトも、10m・2,500円でアマゾンで購入できます。

4、風呂の補修
シロアリの温床になった風呂はタイルの目地が割れまくっていたのでバスナフローレ( 3.5㎜ )の安価版バスナアルティ( 2.8㎜ )を使って、風呂桶の横の部分のタイルも端材を使って埋めました。
流石に風呂の床は全部がバスナアルティになったので、水漏れはほとんどなくなったと思います。ついでに、コーキングもやり替えました。

5、和室の洋室化
2階の和室と1階の和室は洋室化して、根太で床上げしてからクッションフロアに変更しました。また、和室の障子は暗くなるので、すべて撤去してカーテンレールを付けました。
障子だと、どうしても左右のどちらかに障子が残ってしまい、部屋全体が暗くなります。カーテンにすれば両側にまとめることで、部屋全体に採光が取れて明るくなります。

6、窓枠や天井をペンキで塗装
すべての部屋の窓枠と2階の2部屋を油性の白ペンキで塗装しました。2階の天井は前回のDIY塗装の際、油性の白でも何度も灰汁が上がってきたので今回はグレーにしました。グレーにしたことで2度塗りくらいで灰汁は分からなくなりました。

7、洗面化粧台の新設
洗面化粧台は友達のカズがサンワカンパニーのアウトレットで安く買ったのを分けてもらい、そこにシャワー付き洗面用水栓と3面鏡を付けました。価格はトータルで3万5,000円でした。

8、襖にクロスを貼る
襖はベニアのものはDIYでクロスを貼りました。自分で貼れば1枚300円くらいです。ダンボール襖にクロスを貼るとクロスが引っ張って真ん中が膨らむことで太鼓になります。太鼓になると2度と直せなくなるので襖屋さんでデザイン襖を3,000円で貼ってもらいました。
9、玄関前のブロック塀の撤去
ブロック塀の撤去は市の「 ブロック塀等撤去改修促進補助金 」を使いました。この補助金は、道路面から60㎝以上のブロック塀等に傾きやひび割れがあり、倒壊により被害が及ぼす恐れのあるものに対し3分の2の補助が出るというものです。申請して補助金で工事することができました。
自分の物件の塀の撤去をしたいときに、皆さんの自治体でも補助を出しているところがあるかもしれません。自治体の名前と「 ブロック塀撤去・補助金 」などで検索してみることをおすすめします。
10、都市ガスはそのまま
この物件は都市ガスでした。プロパンガスに入れ替えれば新しいガス給湯器やガスレンジ、テレビ付きモニターホンも付けてもらえそうでしたが、都市ガス用の追い炊き機能付き給湯器が新しかったので、このまま都市ガスを使うことにしました。

■ 水面下で入居決定
ゴールデンウイーク明けには、ほとんどの作業が終わったので、5月中旬にリーシング会社に家賃を決めるためにヒアリングに行きました。繁忙月が終わって戸建ての空き部屋がほとんどないタイミングでした。リーシング会社のエースに相場の下限と上限を聞きました。
①どのようなターゲットを狙うか、②敷金・礼金と家賃のバランス、③ペット可にするかどうか? は特に重要です。結果、同じエリアの戸建て賃貸のデータ等を参考に、「 敷・礼1・1、家賃75,000円、ペット相談可 」という条件で決まりました。ADは1ヵ月です。
他にも、クロスを貼ったら写真を撮りに来てもらうことや、間取りだけで募集開始の準備に入ってもらうことをお願いしました。すると、3日後に「 店頭にニーノさんの戸建てにピッタリなお客様がきているので案内しても良いですか? 」との電話がありました。
まだDIY中でしたがOKすると、シングルマザーと子供さん2人が内見に来られました。躾の良い猫ちゃん2匹と住みたいとのこと。1匹1,000円で2匹で2,000円のペット使用料を付加し、77,000円で入居可能と伝えたところ、無事にお申し込みが入りました。
<シロアリハウス収支>
土地建物費用:540万円
不動産売買手数料:22万円
登記費用:10万円
固定資産税清算金:5万円
不動産取得税10万円
DIYの材料費:35万円
クロス屋さん:8万円
設備屋さん:3万円
電気工事:28万円
その他経費20万円
トータル681万円
家賃:77,000円×12ヵ月=924,000円
⇒利回り13.5%
土地建物費用:540万円
不動産売買手数料:22万円
登記費用:10万円
固定資産税清算金:5万円
不動産取得税10万円
DIYの材料費:35万円
クロス屋さん:8万円
設備屋さん:3万円
電気工事:28万円
その他経費20万円
トータル681万円
家賃:77,000円×12ヵ月=924,000円
⇒利回り13.5%
投資回収には、7年と少しかかりそうです。お申し込みをくれた方は、洗面台と間取りが気に入ってくれたそうです。がんばってリフォームをしてよかったです。

■ コスパの良い物件を保有するメリット
今回の物件は、買ってから3カ月くらいで仕上げて入居までこぎつけることができました。DIYをすることで、プロに発注するよりもかなり安価に仕上げることができました。質も劣らないと思います。
DIYするところと業者に振るところにメリハリをつけることで、短期間でコスパの良い物件を作ることができます。コスパが良いと家賃も抑えられるため、入居が決まると長期間住んでもらえます。
これから不動産投資を始める人は、「 自分が借りる立場だったらどうだろう 」と考えることが大切だと思います。難しかったら「 自分の親に住まわすことができるかどうか? 」の視点を持つと良いでしょう。
自分や自分の親が入居すると思ったら、やっぱり家賃が安くて日当たりの良い便利な場所で、ご近所もいい人という場所に住みたいと思います。
最初のうちは、物件の選び方も難しいですし、DIYとプロに任せる場所の見極めもなかなか簡単ではありません。でも、経験を重ねるうちに暗黙知が積み上がり、直感でわかるようになります。
不動産投資の答えは必ず、自分の中にあります。周りの仲間や先輩の意見を聞いて、聞くだけではなくて自分でやってみて、自分なりの答えを見つけていきましょう。
■ 8月29日( 日 )のニーノの部屋のお知らせ
8月29日( 日 )のニーノの部屋は、大家列伝に登場した いんべすさんをお迎えします。オンラインで全国から参加できます。

☆詳細・お申し込み
⇒https://www.kenbiya.com/sm/ol/t-g/pt-2/dt_40859znr/