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今さら訊けない 「バランスシート」の意味。なにそれ美味しいの?と思った大家さんへ

岡元公夫さん_画像 岡元公夫さん 第112話

2019/12/6 掲載

いろいろな大家さん達と話していると、利益やキャッシュフローを気にしても、バランスシート( =貸借対照表 )には無頓着という方が散見されます。特に自己資金が少なめで不動産投資を始めたばかりの方は、その傾向が強いです。

現預金など手許流動性が心もとなく、変事抵抗力が低い為、当面の利益・キャッシュフローに目がいってしまうのは仕方ないかもしれません。また、一般事業会社だと、毎期の売上・利益が重視されがちなのも事実です。

ただ、銀行はバランスシートも重視します。一般事業会社と比較して不動産賃貸業の場合は、売上・利益が安定していることと、なにより固定資産・固定負債の割合が大きいという特徴があります。

そのため、バランスシートの視点からも、現在の自分の置かれたポジションを実態把握することが大事ですし、そうすることは、今後の不動産投資戦略にも役立つでしょう。

■ バランスシートとは

まずバランスシート( =貸借対照表 )について、あらためて説明します。バランスシートとは、決算期末時点に、どうやって資金を調達し、調達した資金をどのように運用しているかをあらわす表で、次のようになります。



上記図のように、バランスシートは基本的に「 資産 」「 負債 」「 純資産 」で構成されています。図の左側の資産と右側の負債+純資産の合計は一致します。左右でバランスが取れているので、英語ではバランスシートと言うのです。

それぞれ項目の具体例をあげると、
「 資産 」は、現預金や有価証券、そして不動産や太陽光発電の設備
「 負債 」は、借入金や入居者からの預かり敷金
「 純資産 」は、自己資金や今までの利益の積み重ね
となります。

つい最近まで、「 自己資金無し、フルローンで、たった●年で資産10憶できた!! 」とかのフレーズがありましたが、中には、一法人一物件スキームや二重売買契約、そして消費税還付を濫用した方々がいると聞き及んでいます。

フルローンで物件を取得した場合を簡潔に図にすると、次のようになります。



確かに、帳簿上資産は10億円あります。しかし、純資産はありませんね。純資産のことを「 自己資本 」、負債のことを「 他人資本 」ということもあります。つまり資産は、所有者名義でも、実質は他人( ≒銀行 )のものということになります。

二重売買契約したり、消費税還付で多額のコンサルフィーを支払った方のなかには、手許にキャッシュが残っているので儲かったと勘違いしているケースもあります。しかし、図にすると次のようになっていることもありえます。



「 純資産 」がマイナスであれば、債務超過となります。

二重売買契約やその他不正が発覚して、銀行が資産を評価し直し、自己査定をした結果、債務超過となり倒産リスクが高いと判断されることが多くなっています。その場合、期限の利益を喪失させ、一括返済を求めるケースもあります。

足元のキャッシュフローはプラスでも、それは借入の一部が不動産という資産にならず、現預金という資産に置き換わっているだけで、最終的には自分が返済しなければならない借入の一部にすぎません。

もちろん、純資産がゼロだったり、債務超過だったりしても、不動産賃貸業が順調だったらリカバリーできます。

■ バランスシート( 貸借対照表 )と損益計算書の関係

貸借対照表は決算期末の財務内容をあらわし、損益計算書は決算期末と次の決算期末の間の収益と費用の状態をあらわしていますが、この二つの決算書類は、当期純利益という項目でつながってます。



毎年着実に当期純利益を積み重ねていけば、資産に対する純資産の割合( =自己資本比率 )は高まっていき、資産が自分のものになっていきます。

不動産をフルローン・オーバーローンで取得しても、取得当初は経費計上が多く、税金が安かったり、消費税還付を受けたりで、手許にキャッシュが残ることもあります。

しかし、それは純資産( 自分のお金 )ではなく、負債( 他からの借入金 )の一部であると、バランスシートを読み解けばわかります。

フルローン・オーバーローンが悪いと言っているわけではありません。消費税還付が悪いと言っているわけでもありません。「 今持っているキャッシュや不動産の真の所有者は誰か 」ということを認識して、次の一手を打つことが大事ということです。

また、毎年多額の借入金を返済していても、元利均等返済で、期間が長く、利率が高い場合、利息の割合が大半で元金はほとんど減っていなかったり、純資産が増えていなかったりすることがあります。

バランスシートを数期間並べてみると、自分の財務内容がどう変化しているかわかります。不動産を急いで買い進めている方は、特にバランスシートをじっくり読み解いて、できれば更に時価評価し直す習慣を身に着けたほうが良いでしょう。

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プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


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