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今後も融資を受けたいなら、その投資法はやめた方がいい

岡元公夫さん_画像 第113話

健美家不動産投資コラム

前回のコラム『 今さら訊けない 「 バランスシート 」の意味。なにそれ美味しいの? と思った大家さんへ 』で、資産について触れました。

今回は、銀行が資産の内容について、どう捉えているか、不動産賃貸業以外への投資や事業への取り組みについて、どう考えているかを解説していきます。

■ 銀行が最も重視するのは「 収益性 」

銀行は融資をする際に、融資先の収益性、債務償還能力、安全性などを重視します。収益性とは、儲ける力のことです。これが最も重視されます。

債務償還能力は、借入金を返済する能力。キャッシュフローで推し量ります。そして、安全性は前回説明したバランスシートの純資産による変事抵抗力や事業の安定性です。

不動産賃貸業は、他の事業に比べて安定していて、銀行にとって長期の事業計画が読みやすいのが特徴です。また、担保での融資保全率が高く貸倒リスクが低い。だからこそ、超長期の返済期間で比較的低金利で貸してもらえるのです。

それなのに、他の事業を手掛けて、もし経営がうまくいかなかった場合、そちらの事業に不動産賃貸業で得た本来は融資の返済に充てるべき資金を回されてしまうことを銀行は懸念します。

元々、アパートローンは地主向けで、その後サラリーマンに門戸を開きました。しかし、一般事業オーナー経営者への間口は狭いままです。逆を言えば、一般事業を手掛けると、不動産融資への間口が狭くなるといえます。

また、設備投資でなく、運用としての投資について、銀行は保守的です。銀行は事業資金を貸しますが、投資資金は貸さない傾向にあるのです。

昔から貸さなかったのではなく、バブルの時までは結構貸していました。その後のバブル崩壊でかなりの痛い目を見たため、方針を変えたということです。

一時は株式投資資金のみならず、不動産投資資金ももってのほかという時代がありました。バブル崩壊時は地価が下がり続け、不動産融資が焦げ付き、多くの銀行が破綻したり、救済合併されたりしましたから、仕方のないことです。

現在、当時の大変さを現場で見ていた行員が銀行の中枢を支えており、そのトラウマは消えていません。そのため、令和になってからもこの融資方針は大きく変わらないと考えられます。

■ 様々な投資法に対する銀行の考え方

ここから、各投資手法の例をあげて解説します。

1、海外不動産投資

国内と海外の不動産投資は、全くの別物です。不動産に対する財産権への考え方が、国によって異なることもあります。個人投資家が投資する規模の物件の評価は、自行で融資していない場合、収益還元法でなく積算法で評価することが一般的です。

その点、海外の物件は評価が難しくなります。たいていの銀行は海外の不動産を評価・査定するスキル・ノウハウを有しません。保守主義の観点から、評価できないものは、0円と査定されることもあります。

特にプレビルドで竣工が予定より遅れている場合は、その傾向が強くなります。銀行から融資を受けて国内不動産投資を進めていく場合、海外物件は自己資本が充実するまで手掛けないほうが良いかもしれません。

2、太陽光発電投資

土地を取得・賃借して、設備を置いて、その稼働により収益を得るという点で、不動産賃貸業と類似点が多い投資です。天候での発電量変動はありますが、固定価格で買取られるので、一定期間は収益も安定しています。

設備は税法通り減価償却していれば、簿価評価でバランスシートを毀損することは少ないでしょう。ただし、買取価格は下落傾向にあるので、新規の投資は事業計画を綿密に精査したほうが良いでしょう。

3、ホテル・旅館業

民泊から高じて、ホテル・旅館業に進出される大家さんが増えています。カテゴリーは不動産賃貸業に近く、自己査定上でも超長期融資が受けやすいといえます。

銀行も事業計画が良ければ、融資します。収益性も通常のアパート・マンション賃貸より良いことが多いです。やりようによっては、ありでしょう。注意点ですが、ホテル・旅館業は、装置産業というよりは、サービス業のカテゴリーになります。

人のマネジメントが重要で、経営者の資質が問われます。建物を作って、運営はプロに任せるならば、不動産賃貸業として融資は通りやすくなります。一方、運営を自分でやる場合は、規模によりますが実績や経営スキルの証明が必要なこともあります。

ホテル・旅館業は、バブル崩壊時は構造不況業種でした。現在はインバウンド需要もあり盛り上がっていますが、新築が多く、需給バランスが崩れることに懸念する銀行も増えてきました。

個人投資家が手掛ける規模ならば、将来、共同住宅に転用できる構造・間取りにするのがベターといえます。そうすることで、融資審査の際にも銀行を説得しやすくなるでしょう。

4、コインランドリー経営

開業は、不動産投資に比べて少額の資金でできるため、参入障壁が低い事業です。事業計画を立てた時は採算が取れそうでも、近くに新規に出店され、赤字に転落することも想定されます。銀行から見ると、一般事業になりますので、おすすめはしません。

5、再建築不可物件投資

建築基準法上の再建築不可の物件は、銀行の評価が0円になります。利回りは高い傾向にありますが、融資を引いて規模を拡大する方針の場合、やめておいたほうが良いでしょう。

■ 高収益を狙えるものなら、あえて注力する道も

今回、事例にあげたそれぞれの投資手法は、儲からないとか悪いとかいうことではありません。あくまで、純資産・自己資本の充実していない方が、融資を受けて国内不動産投資をしたい場合は、やめておいたほうが良いということです。

逆に純資産の少ない方は融資を使って不動産賃貸業を拡大しにくい昨今、上記にあげた投資手法の中で、高収益を狙えるものがあれば、それに特化・注力するのも手でしょう。

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プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


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