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コロナショックでなぜ銀行は貸せなくなるのか?価格が下がる不動産は?

岡元公夫さん_画像 岡元公夫さん 第117話

2020/5/7 掲載

前回の続きです。新型コロナウイルス( 以下、新型コロナ )の経済に与える影響は、日々深刻化してますね。

■ コロナショックで、なぜ銀行は貸せなくなるのか

銀行には自己資本比率規制というものがあります。詳細は割愛しますが、メガバンク等海外で活動する銀行は自己資本比率8%以上、地銀以下で国内のみで活動する銀行は自己資本比率4%以上を維持する必要があります。

大雑把にいうと、メガバンク等は自己資本の12.5倍、地銀等は自己資本の25倍までしか貸せないということです。図にすると次のようになります。



新型コロナの影響で、日本のみならず世界の経済は痛手を被っています。既に破綻する企業が増えていますが、まだこれから更に増えるでしょう。不良債権の増加は必至の情勢です。

実は、新型コロナが経済に影響を及ぼす前から銀行の体力は弱ってました。それは長引く低金利が主因です。

銀行は、預金者から調達した資金を貸し付けたり、国債・有価証券等で運用したりしています。貸し付けについては、他行との貸し出し競争で利鞘が低下。国債運用については、長期金利の指標となつている10年長期国債のレートが金融緩和の影響でマイナスになるほどです。

このような情勢の中、主業務で粗利益が得にくくなり、収益力・基礎体力が低下していました。

■ リスクの大きいギリギリの融資を出しにくい時代に

では、コロナショックで銀行のバランスシートはどう変化するでしょう。

まず株式市場ですが、今年1月に最高2万4千円台をつけていた日経平均株価は3月に一時1万6千円台まで落ち込みました。今は2万円前後に持ち直していますが、新型コロナ対応で経済活動の低迷が続けば、今後も予断を許しません。

その他の外国関連を含む有価証券への運用も同様です。銀行によっては多額の評価損を計上するところがありそうです。また貸付金については、融資先の業績不振・破綻による不良債権の増加により貸倒引当金の計上が増加します。

このようにして計上された評価損・貸倒引当金は、自己資本を減少させます。図にすると下記のようになります。



始めのほうにも書きましたが、大雑把に言うとメガバンク等は自己資本の12.5倍、地銀等は自己資本の25倍までしか貸せません。自己資本が減少すると、貸付可能額も、それに比例して減少することになります。

銀行は貸すのが商売です。できるだけ多く貸して利鞘を取って収益を上げたいと考えています。しかし、銀行を取り巻くルールがそれを許さないのです。

コロナショック後は、自己資本の減少が激しければ、バブル崩壊の時のように「 貸し渋り 」や「 貸し剥がし 」が起きるかもしれません。

大家さんは、原則として融資を受けた時の約定を守っていれば、既存の借入金の「 貸し剥がし 」を受けることはありません。また、今回のコロナショックでは、政府の要請もあり借入金元本返済の一時猶予も認められる可能性が高いです。

しかし、「 貸し渋り 」というか、融資条件の厳格化は進むでしょう。それは、貸せる融資枠が減少するという理由以外に、これ以上不良債権を増加させて、更に自己資本を圧迫することを回避するためです。

なので不良債権になりにくい優良取引先に融資は限定されがちになります。( どのような先に銀行が融資したがるかは、私の健美家コラムの最初のほうから逐次書いてますので参照願います )。

また優良先でも、残存耐用年数超えの融資期間許容が難しくなったり、担保物件の評価や担保掛け目が厳しくなり、融資環境は厳しくなるかもしれません。

リスクの大きいギリギリの融資を出しにくい時代になっていくでしょう。融資を受けられる人が限定されたり、融資条件が厳しくなれば、物件によっては、価格が下っていくことでしょう。

■ 物件によっては、一転価格高騰も

今後の不動産相場は、全ての物件が比例して動くのではなく、テレワーク等のビジネススタイルの変化やオンライン飲み会移行等のライフスタイルの変化も織り込む必要があるかもしれません。エリアや駅からの距離・間取りによっても異なるでしょう。

ただ総じて個人投資家がターゲットとしている数億円までの一棟物マンション・アパートや戸建てについては、特に残存耐用年数が短い物件や耐用年数超えの物件が銀行の融資基準厳格化により比較的弱含みとなるのではないでしょうか。

このような個人投資家向け居住用物件に対し、新型コロナ終息後に値上がりするかもしれないのが、ファンドや機関投資家、大手不動産会社が投資対象とする数十億円以上の事務所・店舗・ホテル等の物件です。

これらの物件の取得には、銀行からの借り入れ以外に世界中の投資資金が流入します。コロナショック後は、世界中の政府・中央銀行が、景気刺激策として、多額の資金を市場に供給することでしょう。

今までも、そのような資金は投資に向かってバブルを発生させています。今回もカンフル剤の副作用として一部にバブルが発生するかもしれません。

■新興大家さんにも、きつとチャンスが

コロナショック後は、キャッシュがある方、純資産が潤沢な方しか不動産を買えないのでしょうか? 答えは否です。

ノンバンクを含めて、どこかしら貸してくれる金融機関はあるでしょう。また小さな規模の物件でしたら、少額なりに投資家としての自己資本比率は高くなります。

バブル崩壊時もリーマンショック時も、自己資金の少ない新興大家さん達が、そのすきまを縫い融資を受けて、財を成しています。他の大家さん達と情報交換を密にして、昵懇にしている不動産業者さんとのつながりを今は大切に維持して、買い時に備えましょう。

〇岡元さんが出演している健美家youtubeチャンネル
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プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


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