3月10日に米国のシリコンバレー銀行( 総資産全米16位 )が破綻しました。続いて12日に同じく米国のシグネチャーバンクが破綻。更に欧米のほかの金融機関に飛び火し、以前より経営不安が囁かれていたクレディ・スイスの株価が急落、スイスのトップ銀行UBSに買収されることが決定しました。
それ以外でも3月下旬現在、米国の地方銀行などの信用不安は収まっていません。今回は、一連の世界的な金融不安が邦銀の不動産融資にどう影響するかを予測します。
■ シリコンバレー銀行破綻の原因
破綻の主因は、米連邦準備制度理事会( =FRB )が極度のインフレを抑えるために急速に政策金利を引き上げたことです。昨年2月には0.25%だったものが、度重なる引き上げで、今年2月には4.75%になりました。
それにより債券マーケットの主な指標となる米国10年債利回りは、昨年初めの1.5%程度から、昨年秋から今年にかけて4%を超えるようになりました。
債券は、金利が上がると、既存の低金利の債券価格が下がります。
シリコンバレー銀行は、主要顧客のIT企業などから預金を集めていましたが、融資先が少なく、米国債や住宅ロー
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