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大家さんにとって相続税対策は必要なくても、相続対策は必要な理由とは

岡元公夫さん_画像 第2話

前回の続きです。

父が亡くなって、まず直面したのが、家賃の入金管理。
個人自主管理大家ならではのトピックスです。

うちの場合、家賃は、父の個人名義の口座に入居者の方から直接振り込まれていました。

預金口座は、その名義人が他界したことを銀行に報告した時点で凍結されます。

出金はもちろん、入金もできなくなります。

家賃の入金口座は、融資を受けていた銀行にありましたので、凍結されることがわかっていても、融資の返済も止めてもらうために報告しないわけにはいきませんでした。

入居者さんが振込手続きをしても、振り込み不能となってしまいますがやむを得ません。

*このような事態を避けるには、いくつかの手法があるのですが、長くなるので別の機会に説明できればと思います。

そこで、急遽、振込先の変更の通知を作成し、新規に開設した口座に入金してもらうようにしました。

7年前でしたから、すんなり事が進みましたが、今でしたら振り込め詐欺と間違えられるかもしれません。

家賃の入金や経費の支払い作業をなんとか正常化して、次に取りかかったのは相続でした。

相続人は、私の他に母と弟妹3人。

遺言書がありませんでしたので、一つ間違えれば「 相続 」が「 争続 」となってしまいます。

自分は、銀行員の立場で、十数年の間、資産家の方々の相続争いに関わってきました。

今まで仲の良かった兄弟が、裁判までもつれ込むのも目の当たりにしてきました。

銀行員の時は、相続争いの当事者にとって中立の立場であることが多かったので、争っている方々それぞれの主張を何時間も聞かされることもありました。

どちらかが一方的に悪いということは、ほとんどの場合ありません。

亡くなった方と相続人の皆さんが仲良かった時を知っている立場で相続人皆さんの主張を聞いていると何か悲しいものがこみ上げてきます。

亡くなった方は、残された家族が争うのを望んでいたでしょうか。

そんなわけはありません。

遺言書が無くても、配偶者や子供達が仲良くやっていけると思っていたはずです。

しかし、現実はそう甘くはありません。

子供達の配偶者や周囲の方々の助言が入り、最初は、すんなりまとまると当事者の相続人達も銀行も思っていたのが、泥沼の争いになることもあります。

どんなに資産を相続できても、親兄弟の絆が壊れて争うのは悲しく寂しいものです。

そのような争いを、仕事とはいえ数多く現場で目の当たりにしていたからこそ、自分はそういう相続争いをしたくないという一心で弟妹と協議しました。

その後、おかげさまで、親兄弟円満に相続の協議もまとまりました。

両親とは、常に相続税対策について話し合って、私のアドバイスのもと要所要所で対策を打っていましたので、おかげさまで相続税は今回はかかりませんでした。

*ちなみに祖父から親への相続時は、相応の相続税がかかりました。

ただ、子から親へは、相続税対策についてはアドバイスできても、遺言や遺産配分のことについては、なかなか言い出せないことも多いかと思います。

ひとつの例として、私が銀行員時代に、年間売上1,000億円ぐらいの非上場企業グル―プをメインバンクのポジションで担当していた時の話をします。

その企業グループは創業者のご子息達、そして孫の方々で経営されていました。

創業者は、引退されていましたが、ご健在でした。

企業グループの株主構成や経営陣は、親族間で複雑に絡み合ってました。

このままでは、創業者、そして今の経営者の兄弟の方々が亡くなると、多額の相続税がかかってしまいます。

個人の不動産投資家の場合は、所有不動産を売却して、相続税を支払い、残りを分配すれば良いかもしれませんが、企業の経営者の場合は、その方や相続人だけの問題ではなく、 その企業に勤める方、そしてその家族、さらには取引先のことを考えて企業を維持していく責任があります。

後継者が身内にいなければ、M&Aも検討できますが、その企業グループの親族には、次を担う世代が育っていました。

私は、メインバンクの立場で、本部の専門部署と共に相続・事業承継対策の提案をしました。

その後、対策の一部が採用され、その契約の席で経営者の兄弟の方々に言われたことが今でも記憶に残っています。

「 今まで皆、方針を決めて対策を打たなければいけないと思っていた。
でも、誰も自分からは言い出せなかった。岡元さんが提案してくれたことが、相続について話し合うきっかけとなった。」


かように企業経営者として責任感のある仲の良い一族でも、相続については触れづらい雰囲気があります。
いわんや、普通の家庭でしたらなおさらです。

自分には、相続税対策は必要ないという大家さんもいらっしゃるかもしれません。

でも、相続税対策は必要なくても、残された家族が円満に暮らせるよう相続対策は絶対必要です。

ぜひ、大家さんは、皆残された家族の幸せを願って、相続対策を行って頂ければと思います。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


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