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○○物件の客付苦戦でわかった賃貸マーケットの変化

岡元公夫さん_画像 第25話

■ 山手線沿線の1LDKで4カ月の空室が発生

今シーズンの繁忙期の入居者募集で、最近ではあまりなかった判断ミスをしてしまいました。そのせいで、昨年の10月に空いた1室について、客付に時間がかかってしまいました。

その部屋は、東京都区内の山手線沿線築6年木造アパートの1LDK。山手線沿線ですから、条件設定さえ間違わなければ1ヶ月、長くても2か月あれば次の入居者が決まるはずです。

今回もオフシーズンからの募集とはいえ、さほど次の入居者が決まるまで、時間を要さないと考えていました。入居者募集時には、もちろん周辺の競合物件の相場をチェックして、スペック的に割高でない賃料に設定しました。

ところが、11月、12月と内見は何件かあったのですが、決まりません。そして、年を越してからも、何件か内見はあるものの、決まらず…。

この物件をよく知っていて、いつも入居者を決めてくれている大手客付仲介会社に出向いて状況を確認しても、募集条件が他の競合物件に比して高いわけでなく、このままの条件で募集しましょうとの返答。

しかし、2月になり、さすがにまずいと3%ほど募集賃料を引き下げました。そこからほどなく、最近になって取引を始めた新規の客付業者さんが決めてくれました。

■ 築古物件の方が先に埋まっていく

オフシーズンから募集開始して年末をはさんだとはいえ、入居者が決まるまで4か月を超えたというのは、ここ数年なかったことです。マーケットの変化を読み誤りました。

自分の物件や管理を受けている他の物件でも、秋から月2、3件程度はコンスタントに退去があるのですが、築古物件については、だいたい数週間で決まっています。

しかも賃料水準は下げるどころか、横ばいか、リノベーションを施した物件については、1割〜2割程度募集賃料を上げています。

この築浅物件だけ苦戦した理由を、お付き合いのある賃貸仲介会社さんや知り合いの大家さん達との最近の情報交換の中で、分析してみました。

すると、この繁忙期の中で、新築プレミアムの効果がなくなった築浅物件の客付が難しくなり、家賃の下落も当初の想定以上に進んでいることがわかりました。

要因としては、持ち家・賃貸マンション・アパート等の賃貸住宅のカテゴリーにかかわらず、新築住宅の供給増加が続いていることが主因ではないかと考えています。

■ 相続税対策として増え始めている賃貸住宅

2014年4月からの消費税増税。低金利の続く住宅ローン。それを見据えてか、国土交通省が発表した今年1月の住宅着工動向は持ち家で対前年同月比8.6%増、5か月連続の増加となっています。

さらに、2015年4月から導入されるであろう相続税の見直し。今回の税制改正で基礎控除が4割減少することから、資産価値の高いエリアの土地所有者が相続税対策として、賃貸住宅を建て始めています。

ハウスメーカー大手各社が発表したここ最近の賃貸住宅の受注も、概ね10%以上増加しています。今年の1月に限定していえば、対前年同月比3割から7割増も受注している会社もあります。

実際に街を歩いていても、ここ最近、築古の住宅がいたるところで取り壊されて、建替えられています。広めの平屋や2階建ての一軒家が取り壊されると、そこに分譲戸建が2〜3軒建てられたり、アパート・マンションに建て替わったりしています。

あまりアパート・マンション経営に興味がなかった方々も、昔なじみのご近所の方が建て替え始めると興味を持つものです。

また、ハウスメーカーだけでなく、金融機関も相続税対策として、アパート・マンションのオーナーになることを提案してきます。私が銀行員時代のバブル末期に、まさに提案していました。

バブル崩壊と相続税減税で、ここ最近は落ち着いていましたが、相続税増税を見据えて、そんな流れが復活しつつあるのです。

■ ありきたりな物件は価格競争に巻き込まれる

また、以前は、アパート・マンションが建つ相応の面積がなければ提案できませんでしたが、最近は賃貸併用住宅のように、さほど広い面積を有さずとも提案できるツールも増えてきました。

今後も、相続税対策のための賃貸住宅の新規供給は続くでしょう。今回4か月以上空室となった私のアパートのように、ありきたりな物件は、少し築年数が経てば価格競争に巻き込まれることになります。

今回の物件は、なまじ築浅物件ということで、思い切ったリフォーム・リノベーションにも踏み切れませんでした。

しかし、次々に供給される新築物件に対して、高稼働・高収益を維持するには、そのエリアにあったコンセプトを明確にした物件にしていかなければと痛感しています。

前回のコラムで紹介した築古物件のように、適切に対応していれば、周辺の同じ面積帯の新築より高く貸せ、空室期間も短くなり、キャッシュフローも維持できます。

今まで以上に大家さんの手腕が問われる時代がやってきますが、恐れることはありません。賃貸住宅業は、他の業種に比べて、少しの努力で大きく報われる事業と思っています。日々研鑽して、勝ち残っていきましょう。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


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