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ローンの金利はアベノミクスですぐに上昇する?

岡元公夫さん_画像 第30話

前々回の第28話「 どうなる?金融機関の融資スタンスと金利動向 」で、金利上昇について触れました。

それから約1ヶ月程経ち、5月15日には長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りが、一時0.92%まで上昇し、1年1ヶ月ぶりの高水準、さらに5年物国債も約2年ぶりの高水準となりました。

長期金利が上昇しつつあると報道されているので、最近、金利の動向についてよく聞かれます。借りているアパートローンの金利がすぐにでも上がるのではないかと心配されている方も多いのですが、中には自分の借入金の金利がどのように変わるかの仕組みを知らない方もいらっしゃるようです。

そこで、今回は金利の仕組みについて、説明いたします。

■ その時の金融政策によって変わる短期金利

大家さんが、収益物件取得に活用する融資の金利の種類は大きく次の2つに分けられます。

1 ) 1年のうちに何回も金利が変わる可能性がある「 変動金利 」
2 ) 数年間あるいは借入期限まで金利が変わらない「 固定金利 」


現在、大家さんに融資する際の「 変動金利 」の基準には、一部の金融機関を除き、ほぼ短期プライムレートが使われています。

短期プライムレート( =短プラ )とは、銀行が、最も信用力のある企業に対して1年以内の短期融資を行う際の最優遇貸出金利のことです。

短プラは、大口の譲渡性預金や銀行どうしが短期資金を貸し借りするときの利率である「 無担保コールレート 」を参考に各銀行が独自に決めています。

「 無担保コールレート 」のうち、借りた翌日に返済する「 オーバーナイト物 」は、日本銀行が公開市場操作等により市場における資金の総量を増減させて、資金の需要量と供給量のバランスを変えてコントロールしています。

日銀は、景気や経済の動向によって「 無担保コールレート 」をコントロールすることにより、物価や経済の安定・成長を図っています。

たとえば、景気が悪かったりデフレの時はレートを引き下げ、預金や国債を買って運用するよりも、設備投資等の実際の経済活動に資金を投入する方が得と感じられるようにして景気を刺激します。

逆に、景気が過熱したり、インフレになった時にはレートを引き上げ、経済活動にまわる資金を減らして、景気を引き締めるという具合です。

借入期間が1週間や1か月の短期金利も、「 オーバーナイト物 」に強く影響されています。つまり、短期金利は基本的にその時点の金融政策の影響を受けるもので、日銀のコントロール下にあるということです。

■ 金融機関の規模によって金利に差がつく理由

また、前述のとおり短プラは全ての銀行一律ではなく、各銀行が独自に決めていて、実際に銀行によって異なります。それは、銀行が融資する為の資金調達コストが、規模や資力などによって異なるからです。

また、業界平均で考えると、通常は「 都銀←地銀←第二地銀←信金←信組 」の順で、1件あたりの融資金額が大きくなっていきます。

そして、1件当たりの融資金額が10億円でも1千万円でも、その融資の取り組みに費やす事務コストはそう変わりません。ということは、規模が大きいほど事務コストの割合が小さくなり、短プラを低く設定しても、採算が取りやすくなるということです。

このような理由から、短プラは大規模な銀行ほど低く設定することが可能になります。

実際に、メガバンクの短プラは平成21年1月より1.475%で変わらず推移しており、地銀・信金と規模が小さくなるにつれ、それぞれの金融機関が設定する短プラは高くなる傾向にあります。

■ インフレ基調が定着するまで短期金利は上がらない?

現在の大家さん向けの長期の融資の基準金利は、短プラに0.5%程度のスプレッドを上乗せした新長プラとか、長期標準金利という名称のものです。

つまり変動金利の場合、長期の融資に対しても、日銀コントロール下の短期金利が使われているのです。そして日銀は景気が良くなり、インフレ基調が定着するまで、短期金利を上げることはないでしょう。

また、事業性のプロパー融資ではなく、パッケージ型のアパートローンの変動金利型の場合、月々の返済額は、5年ごとの融資利率の見直しに合わせ、前回の返済額の1・25倍を限度として返済額を見直すケースが多いため、急に毎月の返済額が増えることはありません。

これらの点から、今現在、長期金利が上昇しているからといって、短プラ連動の変動金利借り入れをしている方が、すぐの金利上昇やキャッシュフローの急激な悪化を心配する必要はないといえます。

しかし、かといって安心して何も対処せず、備えなくても良いという訳でもありません。ではどうしたらいいかについては、次回で紹介します。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


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