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変動金利を固定金利に切り替えた方がいい人

岡元公夫さん_画像 第31話

■ 固定金利( 長期金利 )の決まり方

今回は、今まさに上昇中で話題となっている「 ローンの固定金利( 長期金利 ) 」について説明します。

前回の第30話「 ローンの金利はアベノミクスですぐに上昇する? 」で、変動金利( 短期金利 )は、その時点の金融政策に基づいて日銀が決定するもので、市場の資金の総量を増減させて経済をコントロールすることが目的であると説明しました。

一方、固定金利( 長期金利 )は実需資金の需要と供給、それに投資・投機資金も合わせたマーケットの状況によって決まる傾向にあります。固定金利の決まり方は、変動金利のそれとは全く違うということです。

固定金利の決定に際しては、将来の短期金利の水準、インフレ・デフレといった物価の変動や景気動向、そして日本の財政の健全度合いなどについての予測が重要な目安となります。

また、固定金利は国債の利回りと連動性があることも知られています。ニュースで長期金利の動きが報じられる際、「 10年物国債のマーケットでの流通利回り 」が指標としてよく取り上げられるのはそのためです。

■ 国債の利回りと固定金利の関係

それにしてもなぜ、国債の利回りと固定金利が連動するのでしょうか? それについて、少し整理してみましょう。

前提として、国債の利回りの仕組みを知る必要があります。仕組みははシンプルです。マーケットで国債が売られて国債の流通価格が下落すると、国債の利回りは上昇し、逆に価格が上がれば利回りは下がります。

次に、景気が上向くとき、人々の投資資金や運用資金は株式や不動産に向かい、国債を買う投資家が減るという現象が関係してきます。

なぜ、人々の投資資金や運用資金が株式や不動産に向かうかというと、物価の上昇や景気の回復が現実味を帯びてきた場面では、国債を持つより、株や土地にお金を回した方が儲かるからです。

まとめると、景気上昇ムードが市場に生まれ、人々のお金が国債以外の投資に向かうと、国債の利回りが上がり、固定金利も上がっていくということになります。

■ 今後、長期金利( 固定金利 )は上昇するか?

それでは、アベノミクスで市場が上昇ムードで包まれる現在、長期金利はさらに上昇するのでしょうか?

もう既に、株式市場や都心のような一部のエリアの不動産に、資金はシフトしています。この状況が続けば、さらに国債の買い手は少なくなり、長期金利は上昇すると見込まれます

また、長期金利には「 将来の物価予測 」が織り込まれています。日銀が「 2年間で2%の物価上昇 」を目指すという方針を示している中で、長期金利を低めに維持していくことは困難と考えるのが自然でしょう。

仮に物価が2%上がれば、長期金利は3%程度に上昇すると予測する専門家は少なくありません。

■ 「 良い金利上昇 」と「 悪い金利上昇 」

そもそも、金利は絶対に上がらない方がよいのでしょうか? 金利の上昇には「 良い金利上昇 」と「 悪い金利上昇 」があります。

景気が良くなるのを見越して金利が上がるのが「 良い金利上昇 」です。景気が良くなれば、タイムラグはあるものの人々の給料が増え、家賃も上がっていくので、金利の上昇分の負担を吸収することができます。

一方、「 悪い金利上昇 」とは国家財政への信用低下により、景気が悪いまま国債が売られ、長期金利が上がっていくことです。この場合、人々の収入は増えず、金利負担は大きくなります。最近ではギリシャ等にみられる欧州債務危機がその一例です。

ギリシャといえば、借金が多いことが盛んに報じられましたが、国債以外の借入等を含めた国の借金総額がもうすぐ1千兆円に達する勢いの日本も、他人事ではありません。

ただし、日本では国債の9割以上が国内の資金で消化されており、さらに、郵貯・簡保・年金・日銀等の公的な機関がその半分近くを保有しているため、国債が一挙に売られて暴落し、長期金利が急上昇する可能性は、諸外国に比べて低いといわれています。

しかし、安心はできません。政府が財政規律を維持して、財政再建の道筋を明確にしていかなければ、長期金利が上昇していく懸念は依然として残るからです。

■ 変動金利から固定金利に切り替えた方がいい人

現在、変動金利での借り入れが多い方で、「 固定金利に切り替えた方がいいだろうか? 」と迷っている方が多いようです。ここからは、個人的な意見です。

借入比率の低い方、金利が急上昇しても手元の現預金やすぐに換金できる流動資産を厚く保有している方は、変動金利のままで、足元の金利負担を減らすのも良いでしょう。

また、残りの借入期間が5年程度ぐらいしか残っていない借り入れも、利息の割合が低下しているので、さほど気にする必要はないと思います。

ただ、まだ返済期間が10数年以上あり、全体の資産に対する借入比率が高い方は気を付けた方が良いといえます。

金利は上昇し始めると、あっという間に上がることがあるからです。ギリシャ・スペイン・ポルトガルも、金融危機が訪れるまではずっと低かった金利が、いきなり上昇しました。

仮に景気が良くなった上での金利上昇でも、家賃が上昇するまでには数年のタイムラグが見込まれます。

借入比率の高い方で、金利が数パーセント上昇するとキャッシュフローが厳しくなる方は、足元の金利負担が上がったとしても、リスクヘッジの観点から金利の固定化を検討した方が良いでしょう。

■ 変動金利と固定金利ではどちらが得なのか?

さて、ここで気になるのが、これから不動産投資を行っていく上で、変動金利と固定金利、どちらのメリットが大きいのかということです。

結論からいうと、変動金利、固定金利のどちらを選択するかについては、一つの答えがあるわけではありません。それぞれの方の事情によってベストな選択は異なります。

これは、不動産投資でどのエリアを対象とするのか、どのような収益物件に投資するのかと同様に、皆さんが現在の自分のポジションと将来の金利動向予測を勘案して決めることです。

変動金利の方が儲かるか、固定金利の方が儲かるかは、最終的な結果を見てみなければわかりません。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


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