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銀行が融資したがる大家さんとは? 〜銀行業界共通の融資ルール〜

岡元公夫さん_画像 第4話

前回の続きです。

■ 融資のルールを知らなければ先に進めない

銀行が融資したがる大家さん、それは銀行業界共通の融資ルールに則って、業況が良好であり、かつ、財務内容にも特段の問題がないと認められる大家さんです。

パッケージ型アパートローン( =定型商品化された融資・金額や条件の規制が多い )の枠を超え、プロパーローン( =オーダーメイドの融資・金額や条件の規制が少ない )を利用しながら大家業を拡大するためには、この融資ルールを知らなくては、先に進めません。

また、銀行業界共通の融資ルールを知ることは、大家業に限らず、様々なメリットを得ることができます。

経営者の方は、自分の会社が銀行から融資を受けるために、サラリーマンの方は、自分の勤め先が銀行からどういう対応を受けるか知るために、株式投資をしている方は、どうなると投資先が銀行の支援が受けられなくなるか知るために、という具合です。つまり、大抵の方は知っておいて損はないはずです。

■ ルールの基本は「 金融検査マニュアル 」

まず銀行業界共通の融資ルールですが、金融庁の作成した「 金融検査マニュアル 」が基本となります。

「 金融検査マニュアル 」は、金融庁の検査官が、金融機関を検査する際に用いる手引書として位置付けられています。同マニュアルは「 預金等受入金融機関に係る検査マニュアル 」とも言い、銀行の他に、信用金庫・信用組合・農協等預金を取り扱う金融機関に適用されます。

日本政策金融公庫やノンバンクは対象外です。
そのため、これらは銀行と基準が異なり、普通銀行では融資が難しい収益物件にも、資金を出すことがあります。

各金融機関は、この「 金融検査マニュアル 」を基準に、自己責任原則に基づいて、それぞれの規模・特性に応じた方針、内部ルール等を策定することになります。

■ 新規に融資を受けられるの5段階評価のうちの「 正常先 」

では、各銀行はどのように内部ルールを策定するのでしょうか? 
基本となるのが、各銀行が独自に行う「 自己査定 」という債務者( =大家さん )の区分と格付けの作業です。

自己査定では、債務者は次の5段階に区分されます。

1、正常先
2、要注意先( 含む要管理先 )
3、破綻懸念先
4、実質破綻先
5、破綻先


細かい説明はせずとも、なんとなくイメージは掴めますよね。

このうち大家さんが新規に融資を受けられるのは「 正常先 」に区分された時です。「 要注意先 」でも、銀行は融資することはありますが、その場合は既存融資先で、継続支援やむなしのケースが多くなります。

また、全体的にみると都銀ほど審査が厳しく、信金・信組等小規模な金融機関になると緩くなる傾向があります。いずれにせよ、「 要注意先 」になると大家さんが新規物件取得の為に融資を受けるのは、かなり困難になります。

■ 5段階評価の次は「 格付け 」で判断

気になるのは、債務者区分・格付けがどのような流れで行われるのか、ということです。これを簡単に説明すると、以下のようになります。

1、決算書・確定申告書の入力
銀行は、決算書・確定申告書等の資料を融資先・融資希望者から受け取ると、その内容をコンピューターに入力します。

              ↓
2、定量判定
入力されたデータを銀行が決めたルールに基づいて分析し、点数化すると、「 債務者区分 」が提示されます。これを「定量判定」と言います。

              ↓
3、定性判定
次に、「 定量判定 」の結果として出された「 債務者区分 」に修正を加えます。これを「 定性判定 」と言います。

なぜ、修正を加えるかというと、決算書等の財務データのみで、融資先や融資希望者の状態を的確に判定できるわけではないからです。

特に、個人の大家さんや資産保有会社については、数字に表れない経営者の資質、経営者本人の信用力・資産背景、経営実態等を踏まえる必要があるため、慎重に修正が行われます。

              ↓
4、格付け付与
定性判定の結果、債務者区分が確定します。これが「 格付け付与 」です。これにより、融資の可否や条件が決められます。

ただし、格付け付与で「 正常先 」になれば、それで安泰というわけではありません。銀行によって異なりますが、「 正常先 」の中でもさらに、何段階かの格付けがなされることがあるからです。

「 正常先 」の先のさらに細かい格付けは、上記2の「 定量判定 」の点数に、3の「 定性判定 」の点数を加味した点数によって、決められる場合が多いようです。

この格付けの結果が良ければ、銀行の内部ルールで、融資金額を多く、融資期間を長く、金利を低くすることが容易になります。

次回は、どうすれば債務者区分「 正常先 」を維持し、「 格付け 」を良くすることができるかについて説明します。


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プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


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