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地銀の融資エリアと地方の資産家の東京進出との深い関係

岡元公夫さん_画像 第42話

相続税対策として賃貸住宅を取得する人たちが増えているという話の続きです。

※ 以下のコラムも合わせて読んでいただくと理解が深まると思います。
第25話「 ○○物件の客付苦戦でわかった賃貸マーケットの変化 」
第39話「 融資が受けやすい不動産と節税効果の高い不動産 」

■ 相続税増税の影響はこの先もずっと続く

私たちが改めて肝に銘じておきたいこととして、相続税増税が賃貸不動産マーケットに与える影響は永続的に続く、ということがあります。そこは、一時的な過熱で終わる消費税増税による影響と大きく違うところです。

すでにその影響は出始めています。実際に今回の相続税増税が適用されるのは2015年からですから、今後はますますその傾向が強まっていくことでしょう。

特に注目したいのが、地方の資産家たちの動きです。全国の資産家の方が、相続税対策として大都市、中でも東京の収益不動産を購入しようとする動きがあります。それはなぜでしょうか?

もちろん、「 土地の時価と相続税評価額に大きな差があり相続税対策に有効 」な物件が多くあることは主な理由の一つです。そして、非常に現実的なもうひとつの要因として、「 全国の多くの地方銀行の支店が東京にあること 」が挙げられます。

■ 地方の資産家が東京の収益物件を買う理由

どういうことかというと、都市銀行のない地方では、富裕層の方でも地元の地銀や信用金庫としかお付き合いがないケースが珍しくありません。そして、地方銀行は不動産投資の融資に積極的な一部の銀行を除けば、「 担保に取れる不動産のエリアを限定 」しているところが大半です。

そして、多くの地方銀行は、「 担保に取れる不動産のエリア=支店のあるエリア 」としています。そういう意味で、東京なら、地方銀行でも支店を置いているケースが多いため、融資の対象となりやすいのです。ちなみに、地方銀行が東京に支店を置く理由には、次のようなものがあります。

・地元企業の東京の拠点への便宜
・金融庁対応
・日銀対応
・外国業務への対応


つまり、東京は、@ 土地の時価と相続税評価額に大きな差があり相続対策に有効、A 地方銀行でも融資が可能な場合が多い、という理由から、地方の資産家の方が収益物件を取得するのに適した場所となっているのです。

■ 銀行員は融資をした物件を訪ねて定期的にチェックしている

それにしてもなぜ、銀行は担保に取れる不動産のエリアを限定しているのでしょうか? それは、担保に取った不動産について、定期的に現場に出向き、チェックをする必要があるからです。

ご存じない方も多いようですが、実は、私たちが収益不動産をローンで取得し、銀行がその不動産や自宅などを担保に取っている場合、銀行は定期的にその担保不動産の現場に出向いて、何らかの問題が起きていないかを確認しています。

私が銀行の融資担当だった時も、もちろん担保不動産のチェックはやっていました。近くの物件は自分で出向いて確認し、遠方の場合は他の支店の方に頼んでいました。また、不動産調査専門の関連会社の方にチェックを依頼することもありました。

このように、メガバンクは、支店網や銀行の不動産調査専門関連会社が整っているので、全国のかなりの部分を定期的にチェックすることができます。支店のない場所でも、専門会社の担当者が一度にその地方の担保不動産をチェックすることで問題はなくなり、融資エリアを全国に広げられるのです。

しかし、地方の金融機関ではそうもいきません。自社の支店網のある営業エリアから外れると、定期的なチェックには手間がかかり、現実的ではありません。それに対して、東京の担保不動産なら、東京に支店があるので訪問しやすく、融資もしやすくなるのです。

■ 地元の富裕層に東京の不動産取得をすすめる地方銀行

ちなみに、銀行が気にする「 問題 」というのは、勝手に建物を増築されたり、余白地に未登記建物を建てられたりすることです。銀行はその手の問題を非常に嫌がります。なぜなら、銀行は、担保である建物が、いざという時にすぐに処分できる状況を維持していないと困るからです。

ローンを借りていた人が破綻してその物件を競売にかけた時に、担保の土地の上に未登記の建物があると手続きが面倒になります。その未登記の建物が他人の所有物になっていれば、その所有者が法定地上権を主張する可能性もあります。

そうなれば、競落後の使用に支障をきたすという理由で競落価格が大幅に下がってしまうかもしれません。

※ 仮にプレハブでも基礎があり、その基礎に固定されているものは建物であるため、登記しなければ未登記建物となります。ただし、ブロックの上に固定しないで置いてある物置などは、いつでも簡単に移動できますので建物ではないと認識されています。

凄腕大家さんたちは、取得した不動産から得られる収入を最大化するために、いろいろと工夫を凝らすものです。しかし、余白地にレンタル倉庫やガレージを設置する時は、未登記建物に抵触しないか気を付けましょう。

それが建物として認められる場合は、担保に提供している銀行から、建物の撤去や登記を求められることがあります。

少し話が飛びましたが、地方の銀行の中には、地元の富裕層の方に相続税対策として東京の不動産の取得をすすめ、サポートしているところが増えています。そのため、専門の担当者を置いている地方銀行もあるくらいです。

このように、相続税対策として、全国の富裕層が大都市、特に東京に物件が求める傾向が強まっています。この動きは今後、マーケットにどんな影響をもたらすのでしょうか?

続きは次回に。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


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