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築古区分マンションの出口戦略の大きな変化

岡元公夫さん_画像 岡元公夫さん 第48話

2014/2/19 掲載

これまで老朽化した区分マンションの出口戦略としては、建て替えが困難であったことから、売却しての資産の組み換えが主流でした。しかし、これからは、建物取り壊しまで所有するのもありの時代となりそうです。

国土交通省の資料によると、平成24年末時点の全国のマンション戸数は約590万戸。そのうち、旧耐震基準に基づくマンション戸数は約106万戸あります。それに対し、分譲マンションの建て替え事業実施件数は今までの合計で183件しかありません。

今までも、建て替えについては、区分所有者の8割以上の合意があれば可能でした。しかし、建替えしなくても修繕・耐震補強で対応すればよいという方がいたり、建て替え時に仮住居の費用がかかることや、建て替え費用を出さなければならないケースの場合、その資金を経済的に負担できない所有者もおり、建て替えの合意形成は非常に困難でした。

また、これまで老朽マンションの区分所有者が( 建て替えではなく )土地と建物を売却する場合、区分所有者全員の同意が必要でした。しかし、全員の同意を取り付けることは極めて難しく、事実上、売却の道は閉ざされていました。

そこで国土交通省は、耐震性が不足している老朽マンションで、区分所有者の8割以上が合意すれば、土地と建物を売却できる「 マンション敷地売却制度 」を創設する方向で動いています。

この制度の対象は、旧耐震基準で建設されたマンションのうち、耐震診断を経て耐震性が不足していると診断されたマンションです。この制度では、物件売却後に、区分所有者が自力で建て替えるのではなく、区分マンションを売却し、買い受けたデベロッパーなどが建物を建て替えられる点も特徴です。

また、同省はマンションを建て替える場合について、一定の要件を満たせば容積率を緩和して増床できるようにする方向でも動いています。増床分を売却し、建て替え費用の一部に充てることで住民の負担を減らし、建て替えを促進するのが目的です。

さらに平成26年度の税制改正で、老朽化マンションの売却による譲渡所得税率の軽減や特別控除、所有権移転にかかる登録免許税や不動産取得税の免除も検討しています。売却で得られる資金が増えれば、所有者の合意もしやすくなるでしょう。

これらの施策により、老朽化した区分マンションの出口戦略が大きく変わるかもしれません。特に、土地値の占める割合が高い都心の区分マンションについては今後、建て替えや区分マンション全体の売却まで、保有していた方が有利なケースが増えるでしょう。

最近は、築浅の区分マンションは値上がり傾向にあり、利回りは低下しています。しかし、築古物件でしたら、都心でもまだまだ高利回り物件があります

同じ区分マンション内の同じ間取りの部屋でも、きちんとメンテナンスされていて、高めの家賃で賃貸している場合と、室内がボロボロで安めの家賃で賃貸していることがあります。その差は売買価格にも反映しています。室内がボロボロの部屋を安めの価格で取得し、ローコストでリフォームできるのならば、更なる利回りアップが図れます。

従来は、最終的な建物全体の出口が明確ではなく、以下のような悪循環に陥る場合もありました。

1、リフォームしても、その資金を回収できるかわからない
2、本来したほうが良いリフォームをせず、安い家賃で賃貸する
3、入居者の質が悪くなり、マンション全体の雰囲気も悪くなる


しかし、出口の選択肢が増え、最終的な資金回収の目途が立てば、安心してリフォーム・リノベーションに資金を投入できます。

区分所有者皆さんのモチベーションが上がり、建物全体の大規模修繕やバリューアップが図られ、建替えられずに長期的に維持されるならば、それはそれで良いでしょう。

築古リノベ物件を中心に扱う募集サイトも充実しつつあり、好んで住まわれる方も増えています。今後は、築古区分マンションの長期保有も有力な不動産投資の選択肢の一つになるでしょう。


プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元公夫さん

岡元公夫さんのブログ


亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。
実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。


■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。


■ 所有物件

□築44年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築28年RCマンション
 1R×10戸

□築21年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築14年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築60年 木造戸建(実態は新築同様)
 2LDK×1戸

□木造戸建てリノベシェアハウス
 2棟×10室

□区分所有マンション
 2LDK×1戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

□再開発予定木造戸建
 3棟


■ 保有資格

  • 宅地建物取引主任者
  • ファイナンシャルプランナー
  • その他生損保等金融関連諸々
  • 税理士試験科目合格
    (簿・財・相・固)

■ 著書

岡元公夫さん:著書-1
元手100万円から! 気軽で手ごろなマンション投資で年800万円稼ぐ方法(明日香出版社)

岡元公夫さん:著書-2
はじめての不動産投資1年生 儲かるしくみと損する理由(わけ)がわかる本 (明日香出版社)

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