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銀行の融資基準の緩和と不動産価格に与える影響

岡元公夫さん_画像 第57話

■ 金融機関にゆとりがでてきている

昨年の9月に「 第37話アパートローンはどう変わる? 〜 金融庁の銀行検査見直しが大家さんに与える影響 〜 」として、金融庁が画一的な基準による銀行検査を見直し、各銀行が新たな融資ルールを作り、適用し始めることになると書きました。

その話がいよいよ現実になり始めています。昨年後半から今年にかけての景気回復により、融資先の業績が改善し、不良債権とみなされていた貸付金の正常債権への格上げが増加傾向にあるからです。

不良債権が正常債権に格上げされると、貸倒引当金が減少し、銀行の利益が増加します。実際にメガバンク3行は、14年3月期決算で過去最高益を更新しました。

そして、好調な業績により財務内容にゆとりが出てきたことから、銀行は、金融庁の検査方針見直しと合わせて、中小企業への融資審査基準の緩和に舵を切りました。

銀行の融資方針は新決算期になってからの4月〜6月に変わることが多いのですが、今年4月は消費税増税もあって、行内の体制を大幅に刷新する銀行も増えています。

そしてここにきて、各行が本格的に動き出しています。不良債権予備軍である格付「 要注意先 」の企業やベンチャー企業などへの融資にも、以前より積極的に対応しているようです。

では各行の大家さん向けの融資基準がどう変わっていくのでしょうか? もちろん各行それぞれですが、「 第38話 アパートローンのターニングポイント 〜 大家さんの融資は銀行の自主判断へ 〜 」に書いたようなことも増えてきそうです。

〇 法定耐用年数超えの借入期間の新規融資
〇 既存融資の借入期間の延長( リスケジュール )
〇 不動産担保評価額の銀行評価方法変更


いずれにせよ、大家さんへの融資基準は緩くなり、積極的に融資残高を増やしにかかるはずです。

■ 金融政策も積極的

不動産の価格は、その時の金融政策と金融機関の融資スタンスに大きく左右されます。現在は、日銀の金融政策により、金利は低く維持されています。通常、金利が低いと、預金にしておいたり、国債を買っても、リターンが少ないので、お金が投資や消費に流れます。

しかし、デフレ状況下では、金利を下げても、お金が投資や消費に十分には流れません。そこで日銀は、2013年4月に「 量的・質的金融緩和 」を導入し、従来以上に民間の金融機関から国債等を買い入れ、銀行の手持ち資金を増やしました。

銀行には、融資を増額するに十分な資金が既に確保されていたのです。ただ、過去の不良債権の処理が終わっておらず、自己資本の蓄積も十分とは言えなかったため、資金があってもリスクを取っての融資に慎重だったのです。

それがここにきて、不良債権の処理にめどが立ち、ゆとりが出てきたことから、手持ち資金を融資等のリスク資産に振り分けるようになってきたのです。特に今は日銀自体が、J-REITの保有残高が年間約300億円に相当するペースで増加するよう買入れを行う方針です。

年間約300億円という金額は、不動産マーケット全体においては微々たるものですが、日銀が自らREITというリスク資産を取得するということで、日銀が不動産投資に対してポジティブという姿勢を民間金融機関に見せていることが重要なのです。

■ 銀行の融資スタンスが積極的になるとどうなるか?

金融機関の融資スタンスが積極的になると不動産マーケットに資金が流入し、不動産価格が上昇します。特に道路付けが良く、築浅で、検査済証があるような「 美人物件 」は、銀行が融資するに好む物件なので、先んじて値上がりしています。

この一年間の東京23区の不動産価格の推移を統計や実際の売買情報で日々触れていても、上昇傾向にあると実感しています。ただ、このまま上昇するかというと、一部の発展が予想されるエリアを除いて、そろそろ一旦は落ち着き、当面は高値安定するのではないでしょうか。

金融機関も不動産業者も投資家もバブル崩壊、リーマンショックを経て、学習していますので、一本調子で不動産価格が上昇していくことはないと考えます。



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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


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