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利回りの良い都内マンションの購入を見送った理由

岡元公夫さん_画像 第60話

健美家不動産投資コラム

最近、投資家の方々に都区内の区分マンションを紹介して、現地を案内することが多くなりました。私が不動産投資をする上でお薦めするエリアは、東京23区の中でも将来性が見込めるいくつかのエリアです。

お得感のある物件は、短期間で売れてしまうので、案内する数日前に、いろいろなルートから集めた数百件の物件情報から、実際に案内する物件を選びます。

特定のエリアを定点観測していると、自然と頭の中にマーケット相場が刷り込まれ、いちいち計算しなくても、お得感があるかないかがわかるようになるものです。最近でも、数百件に数件はお得感のある物件が見つかります。

しかし、物件概要の立地・築年数・面積と売却希望価格からお得感があるなと思う物件でも、実際に現地にいくとがっかりするケースがよくあるのです・・・。

■ 高級住宅地にお得感のある物件を発見

つい最近も、未公開物件で資料も揃っていない山手線駅徒歩5分以内にある中古区分マンションを内見しました。そのマンションは高級住宅地にあり、築35年と古くても、リフォーム次第では高家賃で賃貸できると物件概要からは思われました。

現地に行く前に外観の写真を見ても、まずまずの様子。前面道路も広く、周辺には高級分譲マンションが多くあります。しかし、実際に行ってみると、外観はまだしも、廊下や階段は薄暗くメンテナンスも不十分で、あまり良い印象は受けませんでした。

建物は築古でも、普段からきちんとメンテナンスをしていれば、レトロ感、ヴィンテージ感のある良い雰囲気が醸し出されることもあります。

この物件も、デザインを見るに建築当初は比較的お洒落な建物だったのでしょう。しかし、現在は、いたるところで設備の老朽化が目立ち、施されている修繕もその場しのぎのように見受けられました。

とはいえ、区分の室内自体は、さほどリフォーム予算を掛けずとも、相応の家賃設定ならば、駅からのアクセスも良いし、すぐに入居が決まりそうなレベルでした。

共用部の印象はよくありませんでしたが、予算を掛けてリフォームを施しても利回りが比較的良く、高級住宅地にあり出口戦略も取り易そうなので、取得を前向きに検討することになりました。

■ 400万円もあった「 管理費・修繕積立金 」の滞納金

しかし、その後「 重要事項に関わる調査報告書 」を取り寄せて内容を精査した結果、取得を見送りました。見送った一番の理由は、建物全体の管理費・修繕積立金の滞納額の多さです。

建物全体の管理費・修繕積立金の滞納額は、約400万円。その区分物件の管理費は月額5千円、修繕積立金は3千円でしたので、仮に全ての部屋が同じ金額とすると延べ500カ月分滞納していることになります。

管理会社は所有者が滞納しても、回収の努力をしていないように推測されます。その上、建物全体の修繕積立金の残高は十数万円で、以前大規模修繕を施した時の借り入れが数百万円残っていました。

もう一つの理由は、管理組合が機能していないこと。調査報告書には、「 管理組合は理事会方式を取っておらず、某不動産会社を管理者とする旨が管理規約に定められている 」と記載されていました。

所有者が我れ関せずで、業者さんに運営を一任しているのでは、管理費・修繕積立金をマンションの維持・運営に本来必要な適正な金額に引き上げることもままならないでしょう。また、ビジョンのある修繕計画も立てようがありません。

管理費・修繕積立金の支払い負担が軽いことは、月々のキャッシュフロー上では、良いことと思われがちです。しかし、大規模修繕の際に積立金が不足し、修繕積立金が急激に上がったり、臨時に一時金を徴収されるといったことにもつながりやすいのです。

ですから、区分マンションを取得する時は、現在の修繕積立金の金額が妥当な金額であるかを慎重に検討する必要があるのです。

■ 「 マンションは管理を買え 」の本当の意味

修繕に必要な積立金が不足しているのに、積立金の増額や一時金の徴収について所有者間の合意が取れず、必要な修繕が行えないというケースでは、そのまま建物の劣化が進んでいくことになりかねません。

実際に、古いワンルームだけのマンションは、誰も所有者が住んでいないので運営がきちんとされなくなり、スラム化して資産価値が大きく下がっているところも見られます。

「 マンションは管理を買え 」という有名な格言があります。これは、管理会社ではなく、「 理事会がきちんと機能しているマンションを買え 」ということです。

第56話「 安い築古マンションがお宝物件になる時代に 」で説明しましたが、これからは、老朽マンションの建替えや区分所有権の処分が今より容易になります。

しかし、理事会が機能していなければ、その過程は困難を極めるでしょう。仮に管理を一任されている業者さんが主体になって動いたとすると、区分所有者が得られる売却代金が少なくなってしまうかもしれません。

区分マンションを取得する時は、実際に現地を見ると共に資料から管理体制がきちんと機能しているか確認することが重要です。

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プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


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