• 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集
  • 収益物件 売却査定

12,709アクセス

融資を活用して不動産を増やしたい時にしてよい節税と、ダメな節税【part3】

岡元公夫さん_画像 第64話

前々回と前回の続きです。

○融資を活用して不動産を増やしたい時にしてよい節税と、ダメな節税【 part1 】
○融資を活用して不動産を増やしたい時にしてよい節税と、ダメな節税【 part2 】

経費を費用計上するというと、節税を目的としたものをイメージすると思います。今回はそれに加えて、経費を計上することでキャッシュフローを良くして、個人や資産保有会社に対する銀行の評価をUPさせる方法について説明します。

さて、前々回で、銀行が財務内容を判断するうえでのキャッシュフローの計算式を以下のように示しました。

「 年間キャッシュフロー=税引後利益( ▲特別利益 )又は( +特別損失 )+減価償却費

ここでの税引後利益の算出方法ですが、大家さん向けに簡単に表すと次の通りになります。

「 税引後利益=家賃収入‐経費( 含む修繕費や消耗品費等+減価償却費 )▲所得税・法人税・住民税等 」

税引後利益を算出する経費には、修繕費・消耗品費等も含まれますが、キャッシュフローの計算で加算されるのは減価償却費のみです。

ここがポイントとなります。
修繕したり、資産を取得して使用した場合に、その年度に掛かった費用をそのまま経費計上するのではなく、一旦資産計上して、その後に減価償却費として計上すれば、同じ金額の支出でもキャッシュフローが改善するのです。

また、個人の所得税は、所得が多くなるほど、税率も高くなる累進税率が適用されています。法人税も中小企業の場合は、所得金額のうち年800万円以下の部分には軽減税率が適用されます。

ある年度に一括して経費計上して利益を圧縮するよりも、数年に分けて経費計上したほうが、高い税率を掛けられずに、数年間の税額の総額が減ることもあります。

次に、減価償却費をコントロールするための3つの方法を紹介します。

1、少額減価償却資産の特例

10万円以上の固定資産は通常、その資産の耐用年数の期間に減価償却費として年度ごとに分割して経費計上します。ただし、青色申告している大家さんには、30万円未満の固定資産について、事業の用に供した年度に、その全額を経費計上( 即時償却 )することが認められています。

即時償却の限度額は、適用を受ける事業年度における合計額が300万円までです。使用方法として、今年度は利益が多いから経費を増やしたいという場合、少額減価償却資産の特例を適用すれば良いですし、そうでなければ、通常の減価償却を適用すれば良いです。

注意点として、少額減価償却資産は、一括して即時償却する場合も、免税点を超えると固定資産税の課税対象なることです。償却資産の免税点は、償却資産が所在する市区町村ごとに合算した額です。所有するアパートやマンションが別の市区町村にあれば、その市区町村ごとに150万円未満まで免税が認められます。

2、一括償却資産制度

一括償却資産制度は、取得価額20万円未満の資産について、3年で均等償却が認められる制度です。この計算では、月割計算が不要です。

通常の減価償却は月割ですので、年度末間際になって、節税対策を取っても効果は限定的ですが、一括償却の場合は、月割不要ですので、年度末に今期の利益の予想が立ってから節税対策を取っても効果があります。

3、修繕費の資産計上

多額の修繕費が計上されていると、その年度の利益を圧縮することはできますが、キャッシュフローには貢献しません。あえて一括して経費計上できる修繕費を資産計上して、数期にわたる期間損益を均しつつ、キャッシュフローを改善させるのも有効な手法です。

大家さんは、インフラ産業ですので、経費に占める減価償却費の割合が比較的大きい業種です。税理士と相談の上、減価償却費をコントロールすることによって、今のポジションに最適な財務内容を構築しましょう。



補足になりますが、法人の場合、減価償却費を経費計上するかしないかは任意です。赤字決算となって銀行の評価が悪くなり、融資が受けづらくなることを避ける為に、あえて減価償却費を計上しない法人があります。

しかし、銀行の融資担当者は、計上すべき減価償却費を計上していなかったり、任意に計上額を減額していたりすれば、ほぼ確実に見抜きます。そして、法定耐用年数に基づいた償却限度額まで減価償却したと仮定して、その法人の財務内容を調整します。

減価償却の任意償却は、違法ではありませんが、対銀行という点では意味ないことですし、銀行への信用を落としますので、しないほうが良いでしょう。



健美家サイト会員登録で最新コラムやニュースをチェック!

健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


ページの
トップへ