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借り換えをしない理由 〜金利交渉の隠れたデメリット〜

岡元公夫さん_画像 第71話

■ 金利が下がるというメリットの裏に隠されたデメリット

不動産投資を始めてしばらくすると、今借りている銀行以外のほかの銀行から、金利を引き下げる条件での借り換えを提案される機会が多くなってきます。

銀行にとって、新規に不動産を取得する時に融資するより、既に数年間運営していて実績のある物件に融資するほうがリスクが小さいから、というのがその理由です。銀行は自行の融資残高を増やすために、積極的に借り換えを勧めてきます。

あまり銀行とのお付き合いに慣れていない方ですと、気軽に借り換えをすることもあります。大家さんによっては、他行への借り換えを軽く考えいてる方もいるかもしれません。

しかし、銀行にとって、既存の融資を他の銀行に借り換えられるということは、一大事です。

不動産融資は、一件ごとの金額が大きいです。一人の融資先が複数の物件取得資金を借り入れている場合はなおさら。借り換えされた銀行は、支店の業績に影響が出ます。また、融資の担当者は、上司に顧客管理がなっていないとみなされて、評価が下がるかもしれません。

銀行にとって、預金取引と異なり、融資取引は与信取引です。与信とは「 信用を与える 」という意味です。信用は、お互いの信頼関係によって成り立つのです。

■ 借り換えをすることで銀行の選択肢が減っていく

不動産を取得する為に融資を受けた時の銀行との交渉を思い出してください。金利や期間などについて話し合い、借入条件を決めたはずです。それを他行から提案を受けたからと、一方的に約束を破棄されることは気持ちの良いものではありません。

信頼関係は壊れ、借り換えをされた銀行は、二度とその人に融資をしないと思ったほうが良いでしょう。メリットの裏側には、デメリットがあるものです。金利が下がるという目先の利益にのみとらわれてはいけません。

東京や大阪のように、多くの銀行がある地域は、ひとつの銀行から融資を受けられなくなっても、他に借入先の選択肢もあります。しかし、地方によっては、借入人が住んでいる場所や物件の場所により融資を受けられる銀行が限られてきます。

借り換えた先の銀行が、次に物件を取得する時に融資をしてくれるという保証はどこにもありません。また、融資をしてくれるにせよ、短期間に連続して融資を受けることは難しいことが一般的です。

当たり前ですが、今後も物件を取得していくなら、借り入れできる銀行の選択肢は、できるだけ多く持ちたいものです。借り換えは、最後の手段と考えて、慎重に対応しましょう。

■ 借り換えの提案を受けたらどうすればいいか?

では、借り換えの提案を受けた時は、どうすればよいのでしょうか?

まずは、今借りている銀行に金利引き下げの相談をしましょう。銀行は、全ての方に同じ条件で融資しているわけではありません。融資対象物件のほか融資を受ける方の財務内容や資産背景等を基に融資条件を決めています。

今の自分の状況が、融資を受けた時より改善していて、他行から借り換えの提案を受けていると相談した場合、相応の金利引き下げには応じてもらえる可能性が高いといえます。

では、借り換えを提案してくれた銀行には断って終わりかというと、そうではなく、既存行が金利の引き下げに応じてくれた場合、もう一方の銀行とはそのまま交流を継続して、次の物件取得の時に、優先的に融資を申し込むのも一つの手です。

今借りている銀行に相談しても、どうしても自分が納得する金利水準までの引き下げに応じてくれず、今後の規模拡大に支障がないと判断したという場合には、借り換えすることもやむを得ないかもしれません。

ただ、今後も大家として規模拡大を目指すなら、私は借り換えをお奨めしません。また、過度の金利引き下げ交渉もお勧めしません。なぜなら、大家さんにとって、支払利息が主要な経費であるのと裏表で、銀行にとって、融資利息は主要な収益源だからです。

■ 金利水準よりも融資の利便性を優先する

仮に、ある方が銀行の通常の基準だと金額や期間などの条件面で融資を受けるのが難しい物件の取得を検討しているとします。その時に、利息を多く払って銀行の収益に貢献している人と、金利引き下げをして借入金額の割に銀行の収益に貢献していない人とでは、銀行の対応は違ってくるはずです。

支店や担当者の業績に貢献してくれているお客様の場合、支店長や担当者は、銀行の融資基準から外れていても、本部の審査部門に掛けあって、融資を出してくれることがよくあります。逆に金利引き下げをして、業績にあまり貢献していないお客様ですと、苦労しても割りが合わないと取られてしまうでしょう。

私は、自分が取得する物件は、取得する時点で全室空室だったり、瑕疵があったりと、何かしら問題点を抱えているものが多くあります。問題点のある物件は、比較的安価で取得することができます。そして、問題点をクリアできれば、高利回りの優良物件になります。

そして、ここからがポイントなのですが、それらの問題点のある物件を取得するような時は、金融機関との信頼関係が非常に重要になってくるのです。ですから、私はこれまで、単に金利を下げて欲しいという交渉を持ちかけたことは一度もありません。

もしも、金利の引き下げを依頼する時は、新規に借り入れする時など、銀行にも貸出残が増えるとかメリットもあるようにしています。どちらかといえば、金利水準より融資の利便性を優先させているというわけです。

個人の大家さんにとってみれば、銀行は巨大な組織のようにみえるものです。自分の借入金がなくなっても、銀行からすれば些細なことだろうと思うかもしれません。しかし、支店や担当者はそうは思いません。仮に金額的な影響は小さくても、信頼関係を壊すには十分な出来事です。

他行への借り換えは、今後の事業展開を考慮して慎重に検討しましょう。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


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