• 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集
  • 収益物件 売却査定

14,628アクセス

セミリタイア後に融資が出る人、出ない人〜融資審査のポイントpart7〜

岡元公夫さん_画像 第78話

■ セミリタイアの定義

セミリタイアの定義というのは人それぞれですが、私は「 不動産投資によるセミリタイア 」を、「 不動産賃貸業以外の仕事をしなくても得られるキャッシュフローのみで生活できる経済状態 」と自分なりに定義しています。

今回の本題は「 セミリタイア後に融資の出る人、出ない人 」ですが、ここでいうセミリタイアは、「 サラリーマンを辞めてセミリタイア状態の方 」を前提とします。

よく、サラリーマンの時は融資を受けられていたのに、退社したら融資が受けられなくなったという話を耳にしますが、それはなぜなのか? 融資を受けるためにはどうしたらいいのか? の参考にしていただければと思います。

■ 融資の受けやすい職業

まず、銀行から融資を受けやすい職業についてですが、概して次のような順番になります。

@公務員
A医師、税理士・弁護士などの士業
B上場企業のサラリーマン
C中小企業のサラリーマン
D中小企業の経営者
E個人事業主


この順番は、収入の安定性によります。ただし、最近では、士業の方や上場企業のサラリーマンの方の収入が安定しているかというと、疑問の余地があります。

上場企業でもヒット商品が出ない場合や、既存の事業が環境の変化により低迷した場合、リストラや給料のカットが行われることがあるからです。しかし、そうは言っても、今までの内部留保や経営資源の蓄積により中小企業より総じて安定性は高いといえます。

銀行は、不動産融資において、数十年間滞りなく返済してもらえるかどうかを審査します。最近2〜3年の間の収入が多くても、その状況がその後も長く続く保証はありません。その点、勤め人でない経営者や個人事業主は厳しく見られます。

勤め人の場合は、最悪リストラ等により勤め先からの収入がゼロになってもマイナスにはなりませんが、経営者や個人事業主は本業の経営が不調だと、不動産賃貸業で得たキャッシュフローを本業の資金繰りに充てて、不動産投資のために融資を受けた借入金の返済を滞らせてしまうことがあるからです。

では、専業の不動産賃貸業はどうでしょうか? 銀行から見ると、賃貸業は多くの業種の中で比較的安定している事業と考えられており、他の事業を兼業されているより、専業のほうが安定性は高いとみなされます。

しかし、それならなぜ、セミリタイアした途端に、融資を受けられないということがあるのでしょうか? その理由を次に示します。

■ ストレステストをクリアしよう

実際に今現在、不動産賃貸業のキャッシュフローのみで生活できるようになっている人が新規で融資の申し込みに来た場合、銀行は他の人と同様に、審査の際にストレステストをします。

ストレステストとは、家賃水準の低下、空室率の上昇、金利負担や修繕費等の経費の増加があったとしても、融資の返済に支障がないかどうかをシミュレートすることです。

第73話 銀行が重視する2つの「 キャッシュフロー 」〜融資審査のポイントpart2〜 」で、銀行が融資審査する際に最優先するキャッシュフローについて、以下のように書きました。

○世帯合算キャッシュフロー
=世帯保有の各収益不動産
キャッシュフローの合計
 +世帯各人の給与等不動産以外の所得
 −法人税( 資産保有会社がある場合 )−所得税−住民税
 −
生活費

セミリタイアしても、ストレステストをクリアして融資を受け続けるには、家賃水準が低下したり、空室率が上昇しても問題のない収益不動産キャッシュフローを確保することがポイントとなります。

そして、もう一点注意したいのが「 生活費 」です。仮に融資の審査を受ける方の家族構成を、借入人本人と配偶者、そして子供が2人の4人家族とします。

銀行が融資の審査をする際の生活費は、借入人の実際の生活費をあまり前提としていません。各銀行の独自の審査ルールで決まっていることが大半です。総じて大都会にある規模の大きい銀行ほど、生活費を高額に設定し、地方の規模の小さい銀行ほど少額に設定する傾向があります。

ある銀行では、借入人本人の生活費を年間400万円、その他の家族一人につき200万円としているかもしれません。また、他の銀行では、借入人本人の生活費を年間200万円、その他の家族一人につき100万円としているかもしれません。

税金分を差し引いたところから、さらにこの分をマイナスするのですから、この金額の違いは非常に大きいといえます。キャッシュフローに対する生活費の割合の違いから、ある銀行では融資審査が通ったのに、ある銀行では通らないということも十分にありえます。

まとめると、セミリタイアした後に、更に融資を利用して不動産投資を進めたい場合は、銀行のストレステストをクリアできる家賃収入と、銀行のルールによる生活費の減算分を前提としたキャッシュフローを得られる基盤を作ることがポイントになります。

このような基盤を作れれば、セミリタイアに関係なく、引き続き不動産賃貸業者として融資を受けることができるのです。


健美家サイト会員登録で最新コラムやニュースをチェック!

健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


ページの
トップへ